寄り道より。




・寄り道より。






いつかは帰る
と いうけれど
いまに着いたばかり。
循環途中 の
寄り道より。
水の 加減。
明るさの様子。
通り 過ぎた
アメンボの機嫌。






青信号 で
緑になった。
それから緑 の
桜に触れた。
着ている服 の
その色にも,
道半ば の
角の電話も,
逆さまの先 の
ベンチある地にも。






特徴と 区別は
似たり寄って,
雨の 模様が
変わったり違ったり。






微風の 機嫌を
推し量って
葉 触りは
とても慎重。
つ られて
降り方も,
あ わせて
垂れかかる様,
み つけた
蝸牛の右巻き。
たた まれた
そんな所の傘,
た たいた
一箇所の屋根,
と とうめいな
時間のじかん。






落ちてた枝に
当たる ふり。






寄り道より。
着いたばかり に
すぐに還れない
循 環の途中。
水の加減
左 右されて,
通り過ぎてた
アメ ンボの機嫌。






決めるより前
垂 直の軌道。
飛び立った何かの
生 きてたあと。
覚えた鳴き声
図 鑑からの調べ。
アメンボも次いで
その 次 に雨でも。






洗いたてに濡れた
そこ かしこで
例えられた
パ ラシュート。
持つ手で
喜んでくれて いる
小さい声の
小さな 子が
太陽に向けた背中で
大きく 喜び
弱くなる。






寄り道より。
14時の ふり。

寄り道より。

寄り道より。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2013-06-04

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