青春は青くない1

皆さんの思う『青春』とは
どういうものでしょうか。

皆さんは、戻りたいと思いますか？

私は…戻りたいとは、思いません。

夢が丘の日常

夢が丘には、展望台がある。
そこからみる空は、
朝も昼も夜も、綺麗にみえる。
大空へ翔べそうな、気がする。
夢が叶いそうな、気がする…。

夢が丘は田舎。
…いや、半田舎。
大きなショッピングセンターはないが、
小・中学校があり、
コンビニがあり、
スーパーがあり、
ガソリンスタンドがあり、
バスも通るし、
タクシーもある。
大きな田んぼはないが、
自然に囲まれている。

そんな平和な夢が丘の子供たちの、
小さな小さな、心の変化が引き起こした、
切ない切ない、青春時代。

―小5冬―

宿題終わった?? なんて台詞が
クラス中を支配する、休み明け。
田口 このは はこういった。

『転校生が来るんだってー♪』

一気にクラスは、反応した。

まじ!? 誰!? 質問が絶えない。

後から知った話、
このはの前の学校の友達らしい。
このはも転校生で、小5春だったから、
まだ記憶も古くない。

夢が丘小学校5年生は、50人。
2クラスで25人ずつに分かれている。
人数が多くないためか、仲間意識が強く、
その上、転校生が人見知りだったため、
友達をなかなか作れなかった。

でも、このはがいたおかげか、
少し、友達ができた。

名前は福元 優奈。
内気で人見知りな子だった。
このはとは対称的で、2人の関係は複雑だった。
友達というより、上下関係かな。

そして、このまま夢が丘に春がきた。

青春ファイル1

小5

冬に福元 優奈が転校してくる。
彼女は田口 このはの幼なじみ。

次回予告

小6

ある噂が流れました…