永却回帰

はじまりとおしまい。おしまいがはじまり。
円というものは、いつも常に循環している。

公園の真ん中にある、円形の噴水。
いつも眺めている円形のアナログな時計。
自由に何処にでも行ける、円形のハンドル。
苺のたっぷり乗った円形のデコレーションケーキ。
常に同じ方向に、歩き続けるメリーゴーランド。
永遠と無限の象徴の指輪。

世界は円形で溢れている。
生きて行くことは、果てしない繰り返し。
始まりがあれば、おしまいがあって、おしまいがまた、始まりを作り出す。
期限のある肉体を持ってしまった以上、永遠にすがり、かりそめの満足感に浸るのかも知れない。
その言葉、その行動すべてを永遠と位置づけてみたい。
今やっていること、子供の時にやっていたこと、全てが、その人を創っている。
無駄なことなどないのかもしれない。
その言葉、文字、絵、全てあなたを現す何かは、あなたの生きて来た道を形作る。
どんなに嘘で塗り固めても、きっと、そのサイクルから逃れることはできないのかもしれない。
あなたが生まれて、世界を見て、文字を書き、本を読み・・・。
そうやって、育てられてきた。そうやって、育んできた。
それが、無限の循環なのかも知れない。
見たもの、聞いたもの、感じたもの全てが、血となり肉となり生きていく。
円形の魔法の力は、気がつかないうちに力を付けている。
朝が来て、夜が来るように。

永却回帰

ピザを食べてて思うこと。

永却回帰

はじまりとおしまい。おしまいがはじまり。 円というものは、いつも常に循環している。

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-06-14

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted