悩める人間植物(執筆中)

私は植物人間です。頭に立派なモンステラをこさえただけの、しがない植物人間です。
いつかの雨の日、脇道の茂みでうだうだしていたところをオカという人間に拾われ、どこかのアパートの一室で彼女と生活を共にしています。

オカはちょっと怒りっぽい人で、私がドジをしたり口を滑らせたら、足音や立てる物音が大きくなります。挙げ句の果てには、ぼーっとしてるだけで怒鳴ってくることもあります。
でも毎日水をくれるし、リビングで寝落ちしたらお布団をかけてくれます。私は彼女のそういうぶきっちょな所が好きです。自分の感情に手綱ごと引きずられてて、それでも私の手を離さないでくれる彼女が大好きです。

最近の話だとですね、この間お説教の合間にゴキブリが出ました。彼女は怒りもそのままに、黒くて平べったい円盤に棒がついたものでそれをぶん殴っていました。使っていた道具の名前はフライパンというそうです。
潰れた虫を舌打ちしながらチラシに包む彼女を見つつ、ハエトリグサでも生えてたらもう少し役に立てたんだけどな、と呟いたら、
「フライパン振るう理由が無くなるからいい」
と言われました。あの時は何も返せなかったけど、なんだか胸の中がポカポカしました。

悩める人間植物(執筆中)

悩める人間植物(執筆中)

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-10-26

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