動き続ける細い線けれども私は
満足などできないという欲の深い私は、その細い線の動きを否定できないでいる
目に見えない躍動を秘めているその細い線は私の内の静かな美しさを蝕み、苛立ちと不快感さえもたらしている
嗚呼なんという事だろう・・汝が造りし物に汝は否定の言葉をかけている
いつの日にか私は、この線の動きを消し去ろうと心に決めているのだ
対称は私にのみ破壊の要求を突きつける
私は妥協の言葉を選ぼうとするのだけれども、もう一人の私がノーと言っては否定する
作品名は「失敗」という不安定なるもの
私だけが知っている「失敗」なのだ
誰の目にも止まらぬうちに、さあ壊してしまおうではないか
私はその正解を否定しない
傷ついた白い蝶が私の足元に来た
細い線は白い蝶になって、壊してはいけないと囁いた
蝶の小さな命を奪ってはいけないのだと、それと同じようにして細い線を消し去ってはいけないのだと羽根を動かしては訴えた
それでも非情なる私は、そこに新しい作品を造るために細い線を消し去るという決定を変えられずにいる
嗚呼・・
私は何と言う欲の深い人間なのだろう
創造は誰のためにもあらず
美しいという自己満足感が不快感を消し去る事をもって正しいのだと呟いている
静かな太い線を描いてみよう
動きを封じ込めた沈黙のような
等間隔の関数的な記は、きっとそれでいいと私にその結果を見せてくれるに違いない
エロティシズムは静寂に及ばないという結論を示してれるかもしれないのだから
動き続ける細い線けれども私は