無題

早鵙の 頂きに来し 榧大樹



榧の木は暖地系の針葉樹で、棘のある葉と雄然とした趣の木振りに特徴がある
雌雄の別があり、雌の木には榧の実がなる
句を詠んだこの榧の木は高さが約10mくらいある大きな雌の榧の木である
鵙の鳴き声を聞くと冬近しという感じがする





束ねたる 野菊のありし 村の道



ややくすんだ色の小さな菊が何色かあって、紐で束ねてあった
その地味な感じの色合いは、鮮やかな大輪の菊の花とは正反対である
時々、近所の婆さん連中を思い出しては、そんな風だったかな、などと思ったりもする
皆、農家に嫁いで力強く生きた女の人達だった





萩剪って 赤紫の 枝を持つ





久方の 秋の夜空の 星見上ぐ





友達の 黙って来ては 柿泥棒


きれいな車がすっと入ってきたので、お客さんかなと思った
しかし、待っていても家の方に人が来ない
庭の奥の方を見ると、柿の実を取っている
まだ、あまり甘くないだろうと言うと
そうでもないと言った

無題

無題

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2026-10-12

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