春色エプロン チャプター11 ~あれから1年、、恋の行方は?~
【 ここまでのあらすじ 】
36歳の吉田くるみは、夏のバイトで葉子おばあちゃん(84歳)の世話をすることに・・。けれど、認知症がある
葉子は、夜に徘徊したり、手を焼く存在だった。くじけそうになるが、配達員の町田恭介(36歳)と仲良くなったり、葉子の彼氏・細川順吉や、孫の涼介などがいるので、助けられる。
或る日、遊びに来た細川順吉が、なんと、葉子おばあちゃんの財布から、お金を盗っている現場を、くるみは
見てしまうのだった。
【 本編 】
葉子おばあちゃんの彼氏で、、ふたりに信頼されている、細川順吉が、なんと、お金を盗んでいる。
くるみは、どう考えても、、想像できないことであった・・。
だが、、順吉は、、しゃあしゃあとした表情で、一万円札を、自分のカバンに入れているではないか・・?!
もう一度、、吉田くるみ(36歳)は、今、起こっていることを頭の中で整理してみた。
①葉子おばあかyんの財布から、順吉さんが金を盗っている
②注意したけど、開きなおって聞いてくれない
③そこへ、町田恭介さんが、来てくれた・・。
吉田くるみは、自分が、、、とっても弱いことを自覚していたのだ。ここで、恭介に助けを求めたかったが。。。
『えっ・・??たしか、恭介さんは、私の従妹のあかねちゃんと、いいムードで付き合っているのね?』
『私だって、好きなのに、、、こんな、やきもちを焼いて話せるかな・・?」
自分のふがいなさや、人間として度量が小さいことを知っている、、、くるみは、おたおたしていたのだ。
恭介「おい、どうしたの・・?何か、困ったことであったのかい・・?」
あいかわらず、気さくな恭介は、くるみの気持ちも知らず明るいのである。
「ほ、、ほら。事件が、、、??!」
そう言って、くるみは、家を指さすのであった。
こんなことを言っている間にも、あ、あの、、ちゃかりした順吉さんは、ネコババをしているかもしれない・・・?
恭介は、何かを察したのか、とことこと家に入っていってくれて・・・
くるみも、後をついていく・・。
そ、そこでーーー見た、奇妙な忘れられない光景があったのだ!!
葉子「こら?!順吉さん、、あたしの財布から盗ったわね・・!」
なんと、眠っていた、葉子おばあちゃんが盗みを見つけて・・・!そばにあった、大根をバットにして・・
彼氏である順吉じいさんの、頭をポコボコと殴っていたのであった。
これを見ていた、恭介とくるみは、、あ然として、5分くらい動けなかったのである。
~ 順吉が帰った後 ~
クルミは、と言うと・・??子おばあちゃんの肩に体をあずけて、泣きじゃくっていたのであった。
「ご、ごねんえ、、おばあちゃん、、私が助けられなくって。。え~ん、」
くるみは鼻水も出して、せっかくした化粧もくずれて、まるで小学生のように泣いてしまっている。
結局、怒られた順吉は、「見逃してくれよ~」と、葉子に泣きついて、、、戻ってしまった。
「ははは、くるみちゃんも、、純粋だなあ、」
「順吉さんみたいな、、じいさん、、良くいるんだよ」
配達員の町田恭介以も、葉子おばあちゃんから、カステラとコーヒーを出してもらい、同席しているのだ。
「ほらほら、くるみちゃん、あと、2日でバイトも終わりでしょ・・?」
「しっかりしなさいね・・」
金をぬすまれた、当の本人の葉子おばあちゃんは、ニコニコとスマイルで、、さすがに80代の貫禄だ・・。
くるみは、あとバイトも、あと2日で、心がキレてしまっていたのだった。
思いおこせば、、初日に来たときから、バイトでたくさん嫌なことや、面倒なことがあり投げ出したかった!
重い食料を抱えて、スーパーから帰ったこと、、
掃除に手こずり、雑巾をしぼったこと、
葉子おばあちゃんの愚痴に付き合わされて、イライラしたこと、
割に合わないタスクで、「仕方がないなあ」」って思ったこと、
どんな人でも、新しいバイトでは感じることがあると思うけど・・。
バイトが終わり、ひとりで、生ビールでも3~4本、飲もうと思っていたのだった。
ーーそこへ、、
恭介「ねえ、気分転換に今度、牛丼でも食いにいこうよ、くるみさん」
なんと、恭介から食事に誘われてしまった。
け。。れ。。ど・・・(ガーン)
たしか、、、町田恭介は、22歳の、吉田あかねとお付き合いしているはずだ。
だが、くるみは、(実は)サーフィンを趣味にしていたので、ビッグウエーブに乗るつもりで、ふたつ返事で承諾した。
「はい、、もちろん、牛どん大盛りで、ね!」
その後、あかねとのことについて、聞いてみると・・恭介の話によると、、2,3回、デートしてみたが、
年が離れすぎているので、話題が合わないこと。
あと、あかねは怒ったりすると、キレるとこがあるので、それが・・恭介の姉に似ていて、ひいてしまったこと。
~~などを、話してくれた。
まだ、「好き」と告白されたわけではないけど・・
くるみの心は、キュンとなり、、改めて、自分が恭介に、心を盗まれてしまったことを自覚していたのだった。
『あーー、 いよいよ、恭介さんとふたりでデートできるのね!』
『どんな副を着ていこうかなーー』
恋愛にウトい、くるみは、、まるで遠足にでも行くかのように、心をときめかせていた。
~ それから、1年後 ~
「あっ、、葉子おばあちゃんからの手紙が届いているわ」
あれから、髪の毛を伸ばしたくるみは、ちょっと女性らしくなり、、ロングヘアを後ろでまとめている。
バイトが終わった後も、葉子おばあちゃんとの交流は続いていて、、、くるみは心温まる感じであった。
そのハガキには、、
・今、認知症専門の、病院に入っていること
・(彼氏の)順吉じいさんが、よく来てくれること
・あと、2週間もすればまた退院できること
・実の娘(華子さん、と言うそうだ)が、アメリカから帰国して、、これから世話をしてくれること、
こんなことが、達筆らしい字で書かれていたのだった。
「へえ。。葉子おばあちゃんもボケているけど、 字はまだ上手みたいね。」
「なるほど、、、娘さんが、帰国するなら安心だわよね!」
くるみは、、、嬉しそうに、ひとりごとを言う。
ーー と、そこへ
「 くるみちゃん、、遊びに来ちゃった!」
そう言って、、、アパートの玄関のドアを開けたのは、、??
な、なんと、、、高校生になった、細川涼介くんだった。
涼介君は、順吉おじいさんの孫で、、、なにかと、くるみをヘルプしてくれて、仲良くなってしまったのだ。
さすがに、もう高校生男子なので、家に来てもすぐに、ファミレスや公園でふたりで話したり、食事を楽しむくらいだが。
「俺さ、、体育系の高校の寮に入ったよね・・?もう、練習がきつくてさ、、」
声変わりをした涼介は、、、いろいろとくるみに話しかけてくれて、まるで年の離れた弟ができたみたい・・。
「へえ、涼介くん、陸上も早いのよね?」
「ああ、もう、ダッシュ、、得意だからん--」
こう言って冗談を言い合う中で、彼が、大人になったら、「一緒に、お酒でも飲んでみたいなあ・・』
くるみは、密かに願っているのだった。
涼介は、フライトポテトを食べている。
そして、サイダーを飲み終えると、不思議そうな表情をして、こう聞いてくるのだ。
「そうそう、くるみちゃんのいとこのあかねちゃんて、居たよね・・?」
「今、どうしてるの??」
--そうだった! 大切な人を忘れてしまっていた!!
くるみには、母方のいとこで、吉田あかね(23歳)という存在があったが、一時は、、葉子おばあちゃんについて、相談にのってもらい助けてくれたのだ。
け、、れ、、ど、、
恭介を巡り、恋愛事情で
あかねとは、それっきり疎遠になっていた。
『前は助けてもらったし・・。あかねちゃんは年下だし、、連絡しなくちゃ。』
でも、消極的で年下にも、あまり先輩風など吹かせないくるみは、、、連絡もしたくなかったのである。
『そ、そうだ、、、あかねちゃん、どうしているんだろう?』
『実家の母にもあまり聞いてなかったな。もしかして、変なことにでも巻き込まれていないといいけど、、』
吉田あかねはは、明るい性格の上にスタイルもよく目立つ女性である。
急に、、くるみの心に胸騒ぎが起きてきたのであった・・。
何か、よくないことが起こってないと、いいけど・・。という不安で、いっぱいだったのである。
(続く)
春色エプロン チャプター11 ~あれから1年、、恋の行方は?~