予期せぬ出来事 29
仕事帰り。
王子駅から下りの京浜東北線に乗った。
あるテレビ番組で、北区王子の特集を見るまで、ボクはまったく知らんかったのだが
王子にはJR京浜東北線や東京メトロ南北線が走っていてアクセスが良いことから、沢山の高校が集まっているのだそうだ。
で、話は戻って……
乗ったボクの後ろから、二人の女子高生も乗ってきたのである。
制服が違うから、お互いに知らない者どうしだ。
乗るやいなや、奥の一人は鞄からタブレットを取り出し、ペンを走らせながら勉強を始めた。
こちら側は?と目を向けると、スマホの動画を見ていた。
だが、おもむろにスマホを仕舞うと、鞄から参考書を出して広げた。
*
次の東十条駅で、プロレスラーみたいな体格の外国の人が乗ってきた。
彼はイアフォンをして、スマホを見ている。
スマホの画面が目に入った。
映画を観ている。
洋画で恐怖映画だった。
でも、日本語字幕を出して観ているのである。
きっと、英語を聞きながら、字幕で日本語の勉強をしている
……と勝手に、だろう判断したボクです。
女子高生と外国人さん
三人とも、お勉強頑張ってください。
*
これを読んでくれている方は
書店やスーパーに、DVDを飾って売っている回転式のタワーラックを見たことがあるだろうか?
今回の最後の出来事は、そのDVDの話である。
ボクが住む街の駅に隣接しているスーパーでの出来事だ。
そこにもタワーラックが置いてある。
そのスーパーのタワーラックには、グレゴリー・ペックの「キリマンジャロの雪」とか、マリリンモンローの「億万長者と結婚する方法」とか、オーソン・ウェルズの「第三の男」などの古い映画を、1枚500円の値段で並べてある。
何故そんなに安いのかと言うと
パブリックドメイン(著作権が消滅し、誰でも自由に利用出来る人類の公共財産)となっているからだ。
そのラックには映画以外にも、アニメとか幼児用の英語の教材DVDも並べて入れてあるんだ。
ボクはそこで、ちょっと興味をそそられる男性に出会ったのである。
彼は、20代後半か30代の金髪の外国の人だった。
その彼が、幼児用英会話のDVDを何枚か手に取っているんだ。
どれを買おうか、迷っているようすだ。
でもどう見ても、彼に子供がいるようには思えない。
結局彼は、その中の一枚を買ったわけだが……
それって、自分で日本語の勉強をするつもりで買ったんだなきっと
と思ったボクでした。
おしまい
予期せぬ出来事 29
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