孤児が駆ける
死刑制度を廃止するために人生をかけて、訴えている全ての人々に捧げます。
日付:2026/01/20
今日が人生最後の日記です。
もうこれ以上書きません。
なぜなら、僕はこれからビルの屋上から飛び降りるからです。
なぜ、今から自殺するかというと、唯一尊敬し、そして何よりも家族として愛していた僕の父を、国家が殺したことが、何よりも許せないからです。
まず最初に言い残すこと、それは僕は国家が父を殺したことを決して許しません。
次に言い残すこと、それは今までお世話になった人々と神に感謝します。
最後に言い残すこと、それはこのクソみたいな世の中を変えてください。
それでは、さようなら。
日付:なし
こんにちは、僕の名前は折葉継澄おりはついすとです。
よろしくお願いします。
趣味は…特にありません。
好きな食べ物は、お粥です。
僕の夢、それは幸せな人生を送ることです。
日本には、こんなことわざが存在します。
「情けは人の為ならず」
これは、「情けは他人の為だけではない、いずれ巡り巡って自分に恩恵が返ってくるのだから、誰にでも親切にせよ」という意味です。
つまり、誰にでも親切にすることで、僕は幸せな人生を手に入れられるんだ!
と思いました。
なので、僕は他者のため、そして自分のためにも、情けを持とうと決心しました。
日付:2025/04/02
今日は、僕に友達ができました。
こんな無口な僕に友達!?
そう思うかもしれませんが、実際に友達ができました。
なぜ今まで友達ができなかったかといと、僕は無口だったからです。
僕は小学6年生まで、感覚鈍麻でした。
「嬉しい」とか、「悲しい」とか、「イライラする」とかそういう感情が一切出てこなかったのです。
しかし、小学6年生になってから突然、幸せな人生を送りたい、そう願う感情が芽生えてきました。
なので、他者を思いやる計画を実行するためにも、他者に話しかけようと決心しました。
呉球乃亜くれぼるのあに話しかけるきっかけになったのは、彼が履いていた、ASICS製のサッカーシューズでした。
僕は彼が履いていたそのシューズがとてもかっこいいなと思ったので、これを話題にしようと思い、彼に話しかけました。
僕は彼に「ねえ、そのシューズ、かっこいいね。」と褒めました。
すると、彼は一瞬驚いた表情をしましたが、その後にっこりと笑い、「ありがとな。」と返事しました。
それから、僕と彼は、しばらくの間、かっこいいマンガについて、語り合いました。
彼は「ワンピース」というマンガが好きだそうで、僕は「名探偵コナン」が好きです。
こうして、僕と乃亜君は友達になったのでした。
日付:2025/04/31
今日は人生で一番嬉しい日です。
なぜなら、初めて自分の努力が、報われたからです。
要は、乃亜くんに、「公園でサッカーしようぜ!」と、誘われたのです。
初めて努力の成果が実ったと実感しました。
そして、僕と乃亜君は、新宿御苑に集合しました。
それからしばらく二人でサッカーをしました。
結果的には僕は負けてしまいましたが、とても楽しかったです。
というか、本当は負けた方が嬉しかったです。
なぜなら、これもまた奉仕です。
他者に勝たせた方が、他者に良い気分にさせることができるからです。
その後、おかえりチャイムが鳴ったので、僕と乃亜君は「バイバイ!」と挨拶をし、それぞれ家に帰りました。
日付:2025/05/01・02
今日は大阪旅行の日です。
なぜ、大阪に行くのかというと、父が学会に参加するので、ついでに僕を連れて行くためです。
僕の父、折葉健康おりはすこやすは、東京大学附属病院に勤務している、麻酔科の医師です。
そして僕は父のことをとても尊敬し、そして家族として、愛しております。
僕の母はもういません。
彼女は、僕を産むのが難産だったらしく、僕が生まれた時にもう他界しました。
なので、旅行に行くのは、僕と父だけです。
新幹線に乗っている時、父はスーツを着ておりました。
僕はとてもかっこいいなと尊敬しました。
昼から夕方頃の間は、父は学会に出席しているため、僕はホテルで留守番をしていました。
その後、夜19:00頃になり、父は学会から帰って来て、僕を串揚げの居酒屋に連れて行きました。
そして、店の中に入り、父はビールを注文し、僕は串揚げとコーラを注文しました。
それから、二人で語り合いました。
父は僕に「お前は将来、何をしたい?」と。聞かれたので、僕は「NPO法人を設立したい。」と答えました。
すると父は、「そうか。それじゃあいっぱい勉強して、社会に貢献しろよ。」と応援してくれました。
その言葉は、僕にとって何よりも嬉しかったです。
そして次の日に、僕と父は帰りました。
日付:2025/06/01
今日は、特に何もありません。
そして、今月は祝日もありません。
しかし、僕は別に辛くありません。
なぜなら、僕は人気者だからです。
なぜ僕が人気者になれたかというと、僕が真面目に言っているつもりで話すと、みんなはゲラゲラ笑うからです。
そして、みんなは「折葉君って天然だよねー。」などと言います。
要は僕は周りとズレているのです。
しかし、それさえも”味”として、利用できるのでした。
僕は友達グループに入れました。
そして、毎日グループの仲間と喋り、奉仕することでできるので、最高です。
なので、僕は毎日授業中グループの仲間と喋って、奉仕しています。
たとえ先生が怒鳴り散らかしても、構わず喋り続けます。
なぜなら、それがグループの仲間のためになるからです。
みんなが笑えば、僕もそれで嬉しいのです。
日付:2025/07/01
今日はなんと好きな子ができました!
彼女の名前は呂図明理ろうずめいりです。
僕が彼女に惚れたところは、顔ではなく、彼女の性格です。
僕の性格と彼女の性格の共通点は、優しいところです。
僕と彼女は、この上なく誰に対しても思いやりを持って接しています。
しかし、僕の性格と彼女の性格の決定的な違い、それはたとえ自分自身または他者に対して傷つけるようなことがあっても、決してそれをした本人を攻撃しないことです。
もしそのようなことがあった場合、僕ならばその人を守るためにも、怒り、大声を出し、攻撃します。
しかし彼女の場合、全くそのようなことをしません。
そっと優しく注意するだけです。
まるで彼女は聖母マリアのようです。
そんな彼女に、僕は何か非合理的な感情を抱いてしまいました。
日付:2025/07/02
今日は人生で一番神様に感謝した日でした。
今日は大事な漢字テストの日でした。
しかし、いつも成績優秀な呂図さんは、今日、うっかり筆箱を忘れてしまいました。
漢字テストが始まる直前、呂図さんは、先生に筆箱を家に忘れたことを報告しました。
すると、僕はたまたま近くの席に座っていたので、僕は呂図さんに「はい、どうぞ。」と言い、鉛筆と消しゴムを貸しました。
すると、彼女は一瞬驚いた後、にっこり笑って、「ありがとう。」と言いました。
僕は消しゴムを一個しか持っていなかったため、漢字テストの出来はあまり良くなかったですが、それにより得た対価が、何よりも大きいものでした。
日付:2025/07/15
それから僕と呂図さんは、すっかり仲良くなり、毎日のように話すようになりました。
よく話す話題は、哲学についてです。
彼女は、大の哲学好きだそうで、哲学を研究するために、「ソフィーの世界」や、「デューン 砂の惑星」を読み尽くしたそうです。
僕もこの頃、「幸福」や、「死」、「罪」について、深く考えることがありました。
なので、彼女とはとても話が合いました。
例えば、今日はこんな会話をしました。
僕は呂図さんに「ねえ、「罪」って何だと思う?」と聞きました。
すると、呂図さんは「うーん。法律的な意味合いだと、社会のルールや法律に違反する行為や、犯罪行為として処罰の対象になるものとして定義されているよ。」と答えました。
そして、僕は呂図さんに「でも例えば、犯罪にならない殺人、例えば、戦争で人を殺したり、冤罪の人を死刑台に送ったりするのは、罪ではないのかなあ?」と言いました。
すると呂図さんは僕に「確かに。じゃあ倫理観に沿って決めること?」聞きました。
それから、僕は呂図さんに「じゃあ倫理観の定義って何?何が悪いことで、何が良いことなの?」
すると、呂図さんは僕に「うーん。分かんない。」と言いました。
それ以降は別の話題になったという具合です。
そして毎日のように彼女と会話をし続けることで、より学びが深まり、自分の視野を広げることができました。
それと同時にこういう疑問も生まれました。
「倫理的に正しい殺人は処罰するべきではないのか?」
日付:2025/07/24
僕は完全に呂図さんのどこまでも暖かい心に、惚れてしまいました。
そこで、一学期最終日の今日、僕は彼女に告白をしました。
今日の放課後、彼女が帰りの支度をしている時に、僕はこっそりと彼女を体育館裏に呼びました。
そして、運命の時。
僕はドキドキしながら、彼女に「僕はあなたのことが好きです!付き合ってください!」と告白しました。
すると、彼女は頬を赤らめた後、笑って、僕に「実は私も、折葉君のことが好きでした。いいですよ。」と言いました。
そして、ハグをしました。
最高に幸せな瞬間でした。
日付:2025/08/15 夜 前半
今日は花火大会の日です。
しかも今日、父は夜勤なので、呂図さんと行くことになりました。
夜、僕は浅草駅前で、呂図さんと集合しました。
会った時、彼女は着物を着ていて、とても可愛らしかったです。
それからいろんな屋台を回って楽しみました。
特に楽しかった屋台は、「金魚掬い」でした。
僕は金魚を一匹、彼女も一匹捕まえて、合計二匹捕まえられました。
そして最後は、とっておきの花火大会!
彼女と綺麗な花火を眺めました。
そして最後に、僕は呂図さんに恥ずかしがりながら、「ねえ、愛の印として、キスをしない?」と聞きました。
すると、彼女は「いいよ。」と言いました。
そして、二人で甘いキスをしました。
僕はキスをしながら、彼女を一生愛そうと決心しました。
その後、「バイバイ。」と言い、それぞれ家に帰りました。
でもまさか、あんなことになるとは……
あの出来事によって、幸せが、全て破壊されました。
日付:2025/8/15 夜 後半
新宿にある僕のタワーマンションに帰ると、何人かの警察官が群がっていました。
僕は「何事か?」と思い、警察官に「何かあったんですか?」と聞いてみました。
そして、警察官は、「ああ君は折葉健康さんの息子かな?」と言いました。
僕は突如ゾッとするような不安な感情がふいに過り、黙って頷きました。
それから警察官は衝撃的な発言をしました。
「君のお父さんが人を殺したんだ。だから、今、家宅捜査しているんだよ。」
その後、警察官から、詳しい話を聞きました。
父は夜勤中に、末期がんの患者に殺してほしいと頼まれたので、要望に答え、安楽死させたので、逮捕されたそうです。
僕は全ての話を聞き終わった後、ショックのあまり、呆気に取られていました。
それからようやく状況を理解できたのは、その一時間後でした。
日付:2025/08/16 夜明け
その後、僕は警察署に行き、しばらく警察官の事情聴取の質問に答えました。
そして、事件の関与がないと分かると、警察官に児童相談所に連れていかれました。
そこでまた、しばらく相談室で待機していると、相談員が来ました。
相談員の名前は、万武ばんぶるという名前の男性のおじさんでした。
彼は僕に親し気に話しかけました。
しかしその薄っぺらく、心のこもっていない笑みに僕は気づいてしまいました。
彼は僕に、「名前は、折葉継澄くんだよね?」と聞きました。
僕は黙って頷きました。
そして、彼は僕に、「大変だったね、今日は。」と言いました。
僕は黙って頷きました。
その後、彼は僕に、「答えたくなかったら、別にいいんだけど、父について、どう思ってるの?」と聞きました。
それから初めて僕は口を開き、「…大好きでした。…それに、尊敬していました。」と言いました。
すると、万武さんは、「そうかあ。でも、君のお父さんは悪いことをしたんだ。だから、お父さんは悪い人だよ。」と、勝手に決めつけました。
その言葉がショックのあまり、言葉がのどにつっかえました。
もう、話す気にもなりませんでした。
それから、僕は万武さんに池袋のサンシャインシティ付近にある児童擁護施設、「サンシャイン」に連れて行かれ、そこで保護されました。
日付:2025/08/16
それから、僕の「サンシャイン」での生活は始まりました。
しかし、僕は辛いです。
辛すぎて、言葉にも出ません。
感情を表せることができるのは、この日記で書くことしかありません。
辛い、ただそれだけです。
辛すぎて、意識と感情が乖離し、一言言うならば、「Les Misérables.」。
ただそれだけです。
ただそれだけ。
尊敬し、家族として愛していた父がいない今、僕は無情です。
ああ無情。
ああ無情。
父がいなければ、僕は何を指針にして生きていけば良い?
分からない。
ああ無情。
ああ無情。
日付:2025/09/01
たとえ、乃亜くんがいても、呂図さんがいても、孤独なことに変わりはない。
だって、最愛の父を無くしたから。
辛い。
辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い。
あああああああああ!!!!
辛い!
苦しい!!
もうその感情に心が耐え切れない!!!
ああ!!!!
あー父をもう一度でいいから、取り戻して会いたい!
でも叶わない!!
もう世も末だな。
神は相当意地悪な奴なんだな。
ははは。
もう何を思っても無駄。
取り戻せないものは取り戻せない。
それが現実。
それが現実。
終わり。
日付:2026/01/04
今日、は、父、の、初公判、の、日。
もうええわ。
何で神様はこんな意地悪なの?
ねえ!?
何で僕をそんなにいじめるの!?
そんなに僕をいじめて楽しいの!?
なあ!?
答えろよ!?
神!?
かあああああああああみいいいいいいいいい!!!!
もうええわ。
もうええわ!!
どうせ神なんかいないんだろ!?
もう悟ったよ。
もう悟ったよ!!
僕の人生終わったってなあ!!
あーあ。
たった今、父の死刑判決が決まったよ。
は。
ははは。
ははははは。
はははははははははは!!!!
はーははははははははははははは!!!!
もう終わりにしよう。
もうこんな人生辛すぎる。
終わりにしよう。
決めた。
もう決めたよ。
もう、終わり。
日付:2026/01/19
死にたい。
生きるのが辛い。
死んで終わりにしよう、全て。
死にたい。
ただそれだけ。
死にたいよおおおお。
死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたーーーーい!!!!
死んだらもう一回父に会えるかな。
ねえ?
どうなの?
死んだら父に会えるの?
もうその可能性に賭けよう。
地獄でもいいから、父に会いたい。
そしたら何でもするよ。
父に会いたい。
ただそれだけ。
だから死のう。
死んで、また会おうね!
お父さん!!
ははは!!!!
折葉継澄くんのカルテ(新宿こころのクリニック
# 診療録カルテ
**対象**:折葉継澄くん(12歳、小学生)
## 基本情報
- 氏名:折葉継澄(仮)
- 年齢:小学6年生
- 性別:男児
- 家族構成:父・折葉健康氏と二人暮らし
- 記録期間:2025年4月〜2026年1月
## 現病歴・生活歴の要約
当初の日記(2025年4〜7月)は、父親と過ごす穏やかな日常や、父への強い敬愛の情が中心に綴られており、特筆すべき精神症状は見られません。愛着対象である父を「唯一尊敬できる家族」と位置づけ、健全な親子関係が窺えます。
しかし2025年8月15日夜、夜勤の医療職であった父が、終末期の患者の求めに応じて安楽死を行ったとして殺人容疑で逮捕されるという、本人にとって予期せぬ重大な喪失体験が発生します。この直後、継澄くんには**約1時間にわたる呆然自失(急性ストレス反応・解離様の反応)**が記録されており、衝撃的な情報を処理しきれず、感情と認知が一時的に切り離された状態にあったと考えられます。
その後、児童相談所の相談員から、本人が敬愛する父親を一方的に「悪い人」と決めつけられる場面がありました。これは本人にとって、喪失に加えて**二次的な心理的外傷(無理解・無効化体験)**となった可能性が高く、以後「話す気になれない」という記述から、対人的な信頼が損なわれ、感情を表出しなくなる防衛的な変化が見て取れます。施設入所後も、支援者との間に安心できる関係を築けていない様子が窺えます。
2026年1月、父の判決公判で死刑が確定した日の記述は、それまでの抑制的な語り口から一転し、神への怒りの叫び、自嘲的な哄笑、そして「終わりにする」という明確な決意表明へと急激に変化しています。この情動の爆発と平板化の交代は、慢性的に蓄積されてきた喪失・孤立・無力感が、判決という決定的な引き金によって一気に噴出したものと見立てられます。
## 精神状態評価(現症)
- **気分**:絶望感が優勢。判決を機に急激な悪化。
- **思考内容**:不公正感(国家への激しい怒り)、実存的・宗教的苦悩(神への問いかけと不信)、希死念慮が明確かつ具体的な計画を伴っている。
- **認知**:断片的な短文の連打、語尾の乱れなど、判決当日の記述には強い心理的動揺が言語表現にも表れている。
- **対人関係**:唯一の愛着対象を喪失し、代替となる信頼関係を築けないまま孤立。
- **リスク評価**:**切迫した自殺のリスク「高」**。手段・場所・日時が具体化しており、最終日記が事実上の遺書の形をとっている点は、極めて重い所見です。
## アセスメント(見立て)
喪失体験・二次受傷(支援者からの無理解)・慢性的な孤立が積み重なった結果生じた、**複雑性の悲嘆反応および抑うつ状態**と考えられます。加えて、国家という抗いようのない大きな存在への怒りが「誰にもぶつけられない怒り」として内在化し、それが希死念慮という形で自分自身に向かっている点が特徴的です。子どもが一人で抱えるにはあまりに大きすぎる喪失と不公正感に、周囲の大人(相談員など)が十分に応答できていなかったことも、経過に大きく影響していると見受けられます。
## 所見・コメント
継澄くんの日記を通して見えてくるのは、「悪いことをした親の子」という単純なラベルの裏で、深く父を愛し、その死を通じて世界そのものへの信頼を失っていった一人の子どもの姿です。彼に本当に必要だったのは、父の是非を断じることではなく、彼の悲しみと怒りにそのまま寄り添ってくれる大人だったのではないかと感じます。もし現実にこうした状況にある子どもに出会うことがあれば、まず安全を確保した上で、本人の感情を否定せず受け止める関わりが何より大切だと思います。
折葉くんのその後の人生
こんにちは、私の名前は精神科医の呂図優介ろうずゆうすけ、新宿こころのクリニックの、院長を務めております。最後の話では、折葉君のその後、何が起きたかについて話したいと思います。
まず、皆さん、最初に、安心してください。彼は生きております。無事です。まず、僕は娘から彼についての相談を受け、児童擁護施設「サンシャイン」に行きました。そこで、彼のベッドに置いてある、ひとつの日記帳、「孤児が駆ける」を一通り読み、彼の苦しさを理解し、その上、彼が自殺を図ろうとしているのも分かりました。そして、その計画当日の01/20、彼が自殺を図ろうとしたビルをあらかじめ特定し、その当日にそのビル周辺に待機しました。その後、彼が飛び降りようとした途端、彼の足を止め、無事、救出致しました。その後、私が彼を養子として引き取り、抗うつ薬を摂取させるとともに、作業療法、カウンセリングなどの治療を進め、今は彼の精神状態は安定しております。
次に、死刑制度を廃止するべきだということについて、話したいと思います。多くの皆さんは、死刑はやむを得ない、そうお考えではないでしょうか?しかし、その裏にいる、その人の家族、そしてその人を大切にしている人々の気持ちは考えたでしょうか?彼らはどれだけ深く悲しんでいるか、考えたでしょうか?死刑は負の連鎖を生むだけです。何も、意味はありません。だから、廃止しましょう。折葉くんの言う通り、変えましょう。この理不尽だらけの世の中を。
孤児が駆ける