XI

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原題:夢
制作日:2022年

 不確かな一つの光点を掴もうと走った

 近づくと一層それが幻だと気付いた

 徒労だとわかった

 それでも進んだ

 転んで血が膝を伝った

 目の前が白く熱く霞んだ

 過去に掴んだ花だけが

 ほこりみたいに胸に澱んだ

 二度と戻らない光は

 あの日咲いた輝きは

 まだ目の前に揺れている

 歩んでも歩んでも私には届かない境地へ

 先に折れた人へ

 手向けた花が枯れる頃に

 思い出すように

 憧れを取り戻すように

 再び歩む

XI

XI

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-07-29

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