魔法探偵・アークライトと王都の鉄仮面(1)【王都入城】

第1章 王都入城

 魔法探偵・アークライトとその友人である暗黒剣士・スミスは、とうとう魔王都に到着した。
スミス「とうとう来ましたね。」
アークライト「うん。噂に違わぬ壮麗な王城だね。」
二人は東方の辺境伯領から来たので、そのまま東の城門から入城することにした。城門の前には数人の門番がいた。
門番(A)「何者だ!」
スミス「私たちは辺境伯領から来た旅の者です。」
門番(B)「名前と旅の目的は?」
スミス「私は暗黒剣士のスミスで、リバーサイドの護衛兵です。」
門番(C)「リバーサイド?聞いたことがないなぁ・・・」
アークライト「私は魔道士のアークライトです。キア辺境伯からの紹介状を持っております。」
アークライトはそう言うと、門番(A)に紹介状を手渡した。
門番(A)は紹介状を確認すると、頷きながらアークライトにこれを返した。門番たちはしばらく話し合っていたが、やがて道を空けた。リーダー格の門番(A)が二人に向かって言った。
門番(A)「入城を許可する。」
こうして二人は無事に、王都に入城することができた。

第2章 魔導師・オズワルドの屋敷

 東の城門から入城した二人はさっそく、キア辺境伯の旧友である魔導師・オズワルドの屋敷を探した。
スミス「王都がこんなに広いとは思いませんでした。あっという間に迷子状態ですね。」
アークライト「うん、大都市だね。東方のどの都市とも比較にならない。」
二人は結局、王都を1時間弱さまよった。そして、ようやくオズワルドの屋敷を見つけた。
スミス「ここですね。意外と大きなお屋敷ですね。」
アークライト「キア辺境伯の王都における拠点みたいな所だからね。」
アークライトが門鈴を鳴らすと、屋敷の執事が出てきた。
執事「どちら様ですか?」
スミス「私たちはリバーサイドからの旅の者です。キア辺境伯様のご紹介でここに来ました。」
アークライト「これが、キア辺境伯様からの紹介状です。」
執事は紹介状を一読してから、アークライトにこれを返却した。
執事「お名前を教えていただけますか?」
スミス「申し遅れました。リバーサイドの護衛兵で、暗黒剣士のスミスと申します。」
アークライト「同じく、魔道士のアークライトです。よろしくお願いします。」
執事「申し遅れました。私はこのお屋敷の執事で、ウォルターと申します。こちらこそよろしくお願いします。」
執事はようやく微笑んで、二人を客間へ案内した。

第3章 オズワルドとの面会

 二人が客間で少し緊張しながら待っていると、やがて屋敷の主人であるオズワルドがやって来た。
オズワルド「お待たせしました。私がオズワルドです。あなたがたのことは、辺境伯様から聞いております。」
スミス「はじめまして。リバーサイドの護衛兵・スミスです。」
アークライト「同じく、魔道士のアークライトです。お目にかかれて光栄です。」
オズワルド「アークライト君は、おもしろい魔法を使うそうだね。魔法探偵と称して、東方の諸都市でいろいろな事件を解決してきたと聞いているよ。」
アークライト「魔導師様のお耳に入っているのですか?お恥ずかしい限りです。」
オズワルド「旅の目的は・・・確か、リバーサイドに常駐してくれる魔道士を探しているんだよね?」
スミス「はい。実は、アークライト殿はリバーサイド出身ではありません。彼はもともと、旅の魔道士でして・・・」
オズワルド「なるほど。旅の魔道士をいつまでも、リバーサイドに引き留めておくわけにもいかないね。」
アークライト「魔道士なら誰でもよいと言う話でもないんです。もし、その魔道士が邪悪な者であれば、リバーサイドを恐怖で支配する独裁者となってしまうでしょう。」
オズワルド「いかにも。強力な力を有する者には、それを制御する責任があるのです。」

第4章 スミスの大先輩

 オズワルドは二人に笑顔で言った。
オズワルド「まぁ、最初の面会はこれくらいにしておきましょう。空いている部屋を自由に使ってください。執事のウォルターが案内しますので。」
こうしてオズワルドは退室し、代わりにウォルターがやって来た。
ウォルター「お部屋の準備ができました。ご案内いたします。」
 二人は案内された部屋に入ると、ようやくくつろぐことができた。
スミス「やっと王都での寝床を確保できましたね。」
アークライト「うん。なかなかいい部屋だね。」
スミス「アークライト殿。私、王都で会いたい人がいるんです。」
アークライト「そう言えば、王都にスミス君の先輩がいるんだよね?」
スミス「はい。リバーサイドの護衛兵から、王都の警備隊に大抜擢された大先輩です!」
アークライト「せっかくここまで来たんだから、会ってくればいいよ。そうだ。紹介状を君に渡しておこう。」
スミス「アークライト殿も一緒に行きませんか?」
アークライト「機会があれば、また後で会わせてもらうよ。リバーサイド出身の暗黒剣士同士、積もる話もあるだろう。」
スミス「ありがとうございます!それでは行ってきます。」
スミスはアークライトから紹介状を受け取ると、部屋を出ていった。旅の疲れがたまっていたアークライトは、ベッドに寝転がって目を閉じると、いつの間にかうたた寝をしていた。

魔法探偵・アークライトと王都の鉄仮面(1)【王都入城】

魔法探偵・アークライトと王都の鉄仮面(1)【王都入城】

辺境の辺境であるリバーサイドを守る新たな魔道士を探す旅を続け、ついに魔王都へたどり着いた魔道士・アークライトと暗黒剣士・スミス。 東方の諸都市で、風変わりな魔法で数々の事件を解決してきた「魔法探偵」の顔を持つアークライトは、キア辺境伯の紹介状を持っていた。 二人が辺境伯の旧友である魔導師・オズワルドの屋敷を訪ねると・・・ 魔法探偵とその相棒による王都冒険譚、ここに開幕!

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-07-19

CC BY
原著作者の表示の条件で、作品の改変や二次創作などの自由な利用を許可します。

CC BY
  1. 第1章 王都入城
  2. 第2章 魔導師・オズワルドの屋敷
  3. 第3章 オズワルドとの面会
  4. 第4章 スミスの大先輩