悪意なき破壊
みな、こんなの初めての経験だと思うと言う
ゆっくりとじんわりと壊れていく
いつからかなあ
疲れ切った私が問う
あの人がここにきてからだね
もっと疲れた誰かが言う
あの人は、
自覚がない
そう、何にもしてない
ただただ自分のことだけ考えて
計算して
立ち回っただけなのだ
おとなしくして
きっと悪気なく
いるだけで、場が壊れていく
姿を見るだけで
みな疲労する
遭遇したことがないから
なんだか怖いんだ
そうしてゆっくりゆっくり
壊れていく
あの人だけは
元気になっていくようだね
悪意なき破壊