悪意なき破壊

みな、こんなの初めての経験だと思うと言う

ゆっくりとじんわりと壊れていく

いつからかなあ

疲れ切った私が問う

あの人がここにきてからだね

もっと疲れた誰かが言う

あの人は、
自覚がない
そう、何にもしてない
ただただ自分のことだけ考えて
計算して
立ち回っただけなのだ
おとなしくして
きっと悪気なく

いるだけで、場が壊れていく
姿を見るだけで
みな疲労する

遭遇したことがないから

なんだか怖いんだ

そうしてゆっくりゆっくり
壊れていく

あの人だけは
元気になっていくようだね

悪意なき破壊

悪意なき破壊

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-06-09

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