まだ、終戦を知らない
〜1〜
暗い事務室で軍服姿のソイツは頭を抱えて座り込んでた。
日:くそッ、何故だ、!
銃口を向ける。
はらり、と涙が溢れたのを見て見ぬ振りをして。
ダンッ!ダンッ!
銃声が響く。これでよかったんだ。これで。
日:、っい”た”
アイツは涙を見せまいと堪えていた。しかし、確かに何かが目から落ちていっていた。
銃弾を二発も喰らった体では、何もできなかった。
はずなのに。
日:し”ね”ェ、!
まだ、ギリッギリで刀を抜こうとした。
本当にこれで良かったのだろうか。
米:はは、ッこれでよかったんだッ、!
自分の目から流れ出る物体を無視して笑った。
あの時から、好きだった相手を殺すことになるなんて。
そんな思いに蓋をした。したかった。
〜2〜
日:くそッ、何故だッ、!
何故彼奴が居る。もう此処の位置すら特定されて居たのか?
彼奴は不敵に笑むと、銃口を此方へ向けてきた。
ダンッ! ダンッ!
ああ、私は打たれたんだ。そう思った。
此の儘死ぬんだ。御國のために何も果たせず。
日:し”ね”ェッ、!
せめて彼奴だけは殺さないと。
私が初めて恋した、彼奴を殺すことなど出来なかった。
米:はは、ッこれでよかったんだッ、!
私がもしもう少し強ければ、
こんな結末になんかなって居なかったのかもしれない。
〜3〜
ピー、ピー、ピー。
心電図は動き続けているのに、アイツは一向に目を覚さない。
米:おれが、やっちゃったんだ、。
仕方がないと自分に言い聞かせても、アイツは一向に起きない。
それが絶対的な証拠だった。
アイツの大好きだった、早咲きの桜を持ってきたというのに。
どうすることもできなくて、アイツの胸に顔を埋めて泣いた。
米:だいすきだったよ、、、。
日:そうか。私もだ、米帝。
聞き慣れた鈴のような声。
アイツが、目を覚まして居た。
まだ、終戦を知らない