悪魔城殺人事件 in 東三河(8)【魔術師編】

第1章 夕食

 神谷と美雪が3階の廊下で話していると、執事がやって来た。
執事「美雪様と神谷様、廊下でおくつろぎでしたか。」
美雪「何かあったんですか?」
執事「夕食の準備ができましたので、みなさんに声をかけて回っております。」
神谷「あんな事件が起こって、パーティーが中止されてしまいましたからね。そうかと言って、警察が来る前に、めいめい勝手に帰るわけにもいかないですし。」
執事「パーティーのために用意していた食べ物を流用したものばかりですが。1階の食堂にお集まりください。」
美雪「ありがとうございます。」
美雪と神谷は執事にお礼を言って、1階の食堂に向かった。
 食堂には参加者全員分の夕食が用意されていた。
神谷「おいしそうだなぁ。」
美雪「お腹ペコペコです。」
神谷と美雪は席に着くと、さっそく食べ始めた。
神谷「もう食べてもいいんだよね?」
美雪「夕食は、めいめい勝手に食べていいみたいですね。向こうの席の人たちはもう食べ終わったみたい。コーヒーや紅茶を飲んでくつろいでいますね。」
神谷「このハンバーグおいしいね。」
美雪「チキンもおいしいですよ。足りなかったら、バイキング形式で好きなだけ取ってきて、食べていいみたいですよ。」

第2章 健康の秘訣

神谷「いや、食べ過ぎは体に良くないから、僕は遠慮しておくよ。」
美雪「ダイエットでもしているんですか?神谷さん、そんなに太ってないから、もっと食べればいいのに。私は一応アイドルなんで、食べ過ぎて太るわけにはいかないですけど。」
神谷「カロリー制限が老化を遅らせるという研究結果が報告されているんだよ。」
美雪「昔から、腹八分が健康によいと言われてきましたよね。肥満から生活習慣病になったり、動脈硬化が進んだりしますから。」
神谷「空腹を感じることで、サーチュイン遺伝子のスイッチが入ると言われている。」
美雪「老化を抑えることができるんですか?」
神谷「猿を対象とした有名な研究で、カロリー制限した群の方が、自由に食べた群よりもがんや糖尿病、脳卒中の発生率が低く、見た目も若々しく長生きしたという結果が出た。」
美雪「すごいですね。人間もカロリー制限すれば、老化を遅らせ、寿命を延ばすことができそうですね。」
神谷「まぁ、適度なカロリー制限を行えば、多少は老化のペースを遅らせることができると思うよ。健康によいのは間違いないだろうね。」
美雪「若いうちに腹八分を実践すれば、より効果がありそうです。私も腹八分を意識した方がいいですね。」
神谷「うん、そうだね。高齢者は逆に、たんぱく質とかが不足しがちだ。高齢者が過度な食事制限を行うと、筋肉量が減少したり、免疫力が低下したり、リスクがある。結局、栄養バランスを保ち、食べ過ぎないよう注意する程度でよいと思う。」
美雪「神谷さんは、まだ高齢者ではないけど、もう若者でもないですからね。」
美雪はそう言って、愉快そうに微笑んだ。

第3章 謎の魔術師

 二人が食事していると、妖しい女性が美雪の隣の席にやって来た。
女性「ここ空いていますか?」
美雪「はい、空いてますよ。どうぞ。」
女性は美雪の隣に座ると、食事を始めた。女性が美雪に話しかけた。
女性「アイドルグループあんこ娘の美雪さんですよね?名古屋で活動されていますよね。」
美雪「はい、そうです。ありがとうございます。」
女性「私も名古屋から来たんです。申し遅れました。私、名古屋でマジシャンをしておりまして、守屋愛と申します。」
神谷「いえ、こちらこそ。私は神谷龍之心と申します。東三河で霊能探偵をしております。」
美雪「神谷さんは、東三河ではそれなりに有名な霊能力者なんですよ。」
神谷「ハハハッ。まぁ、確かに、それなりの霊能探偵だよ、私は。」
守屋「フフフッ。ご謙遜を。あなたの霊能力はかなりのものですね。私も霊能力者ですから、隠しても分かりますよ。」
美雪「守屋さんは名古屋の霊能力者なんですね。」
守屋「名古屋でマジシャンをしたり、占い師をしたり、いろいろやっておりますが、私の本業は魔術師です。」
神谷「名古屋の魔術師・守屋愛さん・・・」
美雪「魔術師って、具体的にはどんな職業なんですか?」
守屋「古代文明では、天体の動きで占う占星術や、死後の再生を祈る儀式が発展しました。魔術は神から与えられた力と考えられ、科学や宗教と混然一体でした。」

第4章 魔術師の予言

神谷「中世ヨーロッパでも、魔術は民衆の生活の中に息づいていた。しかし、キリスト教の権威が高まり、教会の儀式以外で超自然的な力を扱うことは悪魔との契約とみなされるようになった。やがて、魔女狩りが横行する悲劇的な時代を迎えることにもなった。」
守屋「ルネサンス期には、古代の知識が再発見され、魔術は科学に近い知的な活動として再評価されました。卑金属を金に変えようとする錬金術の研究が有名ですね。」
美雪「錬金術はマンガやアニメのモチーフにされて、日本でも有名ですよね。」
神谷「実際の歴史でも、錬金術は後の科学者たちに多大な影響を与えたんだ。」
美雪「錬金術に限らず、魔術や魔法はライトノベル、マンガやアニメでよく描かれています。特に最近のアニメは、魔法の話ばかりですよ。」
守屋「美雪さんは、魔法の世界を描いたアニメがお好きなようですね。」
美雪「はい、大好きです。」
守屋「私も魔術師なので、今ここで、美雪さんに魔術をお見せしましょうか。大したものではありませんが。」
美雪「えっ!本当ですか?お願いします。」
守屋「今回の事件の帰結を占い、予言しましょう。」
守屋はそう言うと、タロットカードを取り出して占いを始めた。占いが終わると1枚のカードを見せ、神谷に向かって言った。
守屋「今回の事件、明朝には真相が判明するでしょう。」
 食事を終えた守屋は、神谷と美雪にあいさつをして席を立った。
守屋「それでは、また。」
守屋が去ってから、美雪は神谷に聞いた。
美雪「あのカードって・・・」
神谷「明日の朝に判明する真相・・・か。」

悪魔城殺人事件 in 東三河(8)【魔術師編】

【節制(Temperance)】、【魔術師(Magician)】

悪魔城殺人事件 in 東三河(8)【魔術師編】

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-04-24

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  1. 第1章 夕食
  2. 第2章 健康の秘訣
  3. 第3章 謎の魔術師
  4. 第4章 魔術師の予言