悪魔城殺人事件 in 東三河(3)【星編】
第1章 ミレーの『星の夜』
神谷と美雪は、3階の廊下で話していた。美雪は壁に掛けられている絵画を鑑賞しながら、廊下を行ったり来たりしている。
美雪「神谷さん。これ、ミレーですよね。」
美雪が目の前の絵画を指差してそう言った。
神谷「そうだね。ミレーの『星の夜』だね。これも本物かもしれないね。」
美雪「ゴッホも同名の傑作を残しているけど、ミレーのこの作品に大きな影響を受けたと言われれています。」
神谷「ゴッホの『星月夜』のことかな?美雪さんは本当に、芸術の分野に明るいんだね。」
美雪「ミレーやゴッホは特に好きなんです。」
神谷「ゴッホの作品も魅惑的だけど、ミレーの『星の夜』もすばらしい作品だね。」
美雪「そうですね。純粋な風景画ですけど、美しい夜の星空を見た時の感動が伝わってきます。」
第2章 星空文庫
神谷は突然、話題を変えた。
神谷「星空と言えば、星空文庫のことを話すべきだろう。」
美雪「なぜ星空文庫なんですか?小説を投稿するサイトは、他にもいろいろたくさんありますよね?」
神谷「いろいろたくさんあるサイトを列挙してみようか。昔は、Bloggerなどのブログサービスが隆盛だったんだ。」
美雪「ライブドアブログ、gooブログ、Yahoo!ブログ、楽天ブログ、Amebaブログ、はてなブログ・・・」
神谷「2000年代の話だね。その後、2010年代には各種SNSが流行し始めた。」
美雪「mixi、Facebook、YouTube、Twitter(現在はX)、Instagram、Threads、LINE、TikTok・・・」
神谷「SNSの普及は、ネットの主戦場がパソコンからスマホへ移行した時代でもある。時代はブログからSNSへ。そして、文章から動画へ。」
美雪「今は本を買って読む人も減って、本屋さんは経営的に大変でしょうね。」
神谷「本を買って読む人も減り、本を買うにしても、わざわざ書店に行って買う必要もなくなった。今ではいろいろな商品を買えるAmazonも、もともとはオンライン書店だったんだ。」
美雪「Amazonの成長を支えた核心的なビジネスモデルこそ、ロングテール戦略だったんですよね。」
神谷「美雪さんは経営の分野にも明るいんだね。」
第3章 小説投稿サイト
神谷「話を投稿サイトに戻そうか。今はショート動画の時代だけど、それでも本を読む人はいる。ライトノベルがマンガ化・アニメ化されて、世界中の人が楽しむ時代になった。」
美雪「生成AIが進化したおかげで、いろんな人が小説を書いたり、マンガを描いたり、ゲームやアニメを制作したりできる時代になりましたね。」
神谷「生成AIの登場により、サブカル分野が今後、どのように発展していくか・・・予測が難しいよね。そんな時代に、いや、そんな時代だからこそ、自分で文章を書いて投稿することに新たな意味が生まれるかもしれない。」
美雪「小説を投稿できるサイトは、小説家になろう、pixiv、カクヨム、NOVEL DAYS、ノベルアップ+、星空文庫、note・・・」
神谷「それぞれのサイト・サービスにはいろいろ特徴や特色があるから、自分の好みや目的によって選ぶしかないんだ。」
美雪「作品の種類、読者層、ランキングやおすすめ、有料販売、広告の有無、SNS機能の有無、拡散性、Epub対応・・・」
神谷「星空文庫には拡散性があまりない。でも、ランキングやおすすめ、SNS機能がないから、静かな環境を好む人に向いているんだ。自分用の本棚あるいは展示書庫として割り切れば、すばらしいサービスだよ。広告もなくて、シンプルで見やすい。」
美雪「神谷さんの好みにピッタリですね。」
第4章 星新一のショ-トショート
美雪「小説で星と言ったら、星新一のショ-トショートですよね。私、大好きなんです。」
神谷「ショートショートの神様だね。短くて読みやすいSF小説なんだけど、オチが秀逸でクセになる。ずっと読んでいられるし、忘れた頃に何度も読み返したくなる作品が多いよね。」
美雪「NHKでドラマ化されましたよね。」
神谷「若い頃に読んだ作品も多いから懐かしいんだけど、話のオチを忘れているから最後まで楽しめたよ。藤子・F・不二雄のSF短編シリーズもドラマ化されたよね。」
美雪「私、それも大好きです。」
神谷「僕も若い頃に夢中になって読んだんだ。ドラえもんとか、アニメでヒットした有名作品しか知らない人の方が多いんだろうけど、SF短編シリーズを読むと、藤子・F・不二雄先生の深奥な才能の神髄に触れることができるよ。」
美雪「少し不思議で、SFなんですけどね。」
神谷「話を星新一に戻すと、彼はもともと製薬会社の社長で、紆余曲折の末に作家へ転身したんだ。」
美雪「お父様が星製薬の創業者・星一でしたっけ。星一は星薬科大学の創立者でもあるんですよね。」
神谷「星の話はそろそろ打ち止めかな?」
美雪「スター・ウォーズの話とかありますけど?」
神谷「キリがなくなるから、ここまでにしようよ。」
美雪「ウフフ。そうですね。」
美雪はそう言って微笑むと、廊下のソファーに腰を下ろした。
悪魔城殺人事件 in 東三河(3)【星編】