銃口から青い舌

ましゅまろ争奪戦は峠で断裂*またしても群衆へ向けられる銃口はバナナをひねりだす*薪のように担ぐ遺体はすでにチョコレートの腐敗臭*マグカップのなか落雁として歯茎はつめられ*眉をひそめ苺の姉妹はホテルの天井を睨む*真夜中の弦楽四重奏へ粉糖はまぶされ*満開のアップルパイは政府のため切り分けられた*稀に架かってくる電話にアイスクリームの温度はあり*マニュアル化された演習を逃げ出すマカロン聯隊*待っていてメレンゲデモのジグザグで*まっくろな部屋で君はなぜグミを切り刻むの*まぶたの裏にはすでに滅んだシリウスがわりのポップコーン*枕詞として映画のためのサイダーを分け合おう*満腹をしらないこどもの唇をぬらすサッカリン*まねできないね軍艦の歯ぎしりは*まるみをおびた金平糖の悲鳴をかきけすように*まっぷたつなお尻には桃を排除の理論が眠る*真冬はショートケーキ幾何学に終わりを告げ*舞いあがり砂糖漬けの鷺を砕く*マクルードに残した乳歯へさっさと別れのことば*まぶしいくらいにかき氷へかけられたブルーハワイの音色は

銃口から青い舌

銃口から青い舌

静岡新聞2026年3月31日読者文芸欄野村喜和夫選

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-03-31

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