『花を踏み殺す音』

『花を踏み殺す音』

それはそれは綺麗な花だった
今では残骸でしかないけれど


『花を踏み殺す音』


純粋に疑問だっただけ
輝き方を間違えてたくせに
今も尚輝いてるような顔をして
絶妙な上目線や高圧的な態度

醜悪なそれを続ければ
いつか全てに背を向けられる
だからアタシが手を下すの
他の誰かに殺されるくらいならいっそ

一緒に居れば選ばれるのはどっちか
そんなの相手の意思もあるのに
単純な問題じゃないはずでしょう
なのに君は明確な答えを探すから

考えすぎてはいけないわ
だけどよく考えた方がいいとも思う
勝ち負けに拘れば足元をすくわれるから
アタシは慎重に言葉と行動を選び取る

周りを見下して自分の首に縄をかける
そのスタイルって斬新ね
そうやって締め上げていつか
取り返しのつかない事態になるのよ

綺麗なうちに手を汚さなければ
自業自得の海で溺れる前に
踏み荒らし土に塗れた顔も
きっと少しは綺麗なままよ

優しい思い出を記憶の底に沈めて
繋いだ手をそれとなく外して
まだ愛してる顔のまま
最後に聞くのはどんな音?



「他の誰より上手に殺してあげる」

『花を踏み殺す音』

『花を踏み殺す音』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-03-23

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