予期せぬ出来事 13

 天気が良く、風も穏やかなだったので、ウォーキングに出た。
 携帯ラジオのイアホンを片耳に差し、主にAM(気が向けばFMに)を聞きながら歩く。
 片方の耳は開けておいて、周りのノイズを楽しむのがボクの歩き方だ。
 1時間ほどブラブラして、もうそろそろ帰ろうと帰路についていたら、近くの高校の下校時間とぶつかった。
 高校生たちとすれ違いながら、ボクは家に向かって歩いた。
 大きな交差点で信号待ちをしていると、対面に男子と女子二人の三人が、同じように信号待ちをしているのが目に留まった。
 女子の一人は自転車を押していて、その横に男子が並んで立っている。
 その後ろにもう一人の女子がいた。
 前の二人は、楽しそうに話をしているのが見えた。
 信号が青に変わった。
 ボクとその三人組は、交差点の真ん中あたりで擦れ違った。
 自転車を押して歩く女子、その横を並んで歩く男子。
 夢中で話し込んでいる二人……。
 後ろからついてくる女子……。
 その女子は二人の後ろを、少し退屈したような……つまらなそうな顔をして黙って歩いている。
 前の二人は話に夢中で、後ろの女子のその表情に気付いていない。
 でも、決して前の二人と後ろの女子は別々じゃないんだ。
 後ろの女子は、前の二人の話が聞こえる距離で、つかず離れずしているからだ。
 ボクは気になって横断歩道を渡り終わると足を止め、振り返って見ていた。
 三人は、渡り終わった先で、今度は反対側の信号が変わるのを待っている。
 信号が青に変わった。
 まっすぐ行けば駅だ。
 三人はどういう関係なんだよ?
 ああ、気になってしょうがない……。
 二人の後ろを歩く彼女はどうしたいの?

 おしまい

予期せぬ出来事 13

予期せぬ出来事 13

彼女はどうしたいの?

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-03-02

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