『闇にくちづける』
死にたいくらいの絶望と共に
何度も貴方を愛してしまう
『闇にくちづける』
最初はいつだったたか
忘れるくらい昔なのは確か
明るい場所では会えないから
アタシは絶望さえ愛したの
貴方の腕の中では不幸せも
どこか幸福の匂いがした
酷く淫らな夢を見た朝のように
気まずさと恥の上に成り立つ感情
それに縋れば終わりだと
誰もが警告してくれるけど
それでも縋る人は後を絶たない
アタシはずっと背中合わせのままね
ねえ、もう全てを委ねてしまいたい
貴方はきっと優しく包んでくれる
だけど長い間どうして連れて行ってくれないの
アタシはとっくに限界なのに
そっと瞼に手を置かれ暗転
いつもみたいに何も考えられなくして
冷たい手が本当に好きよ
涙も嘆きも無かったことにして
その深さに驚くぐらい
貴方の腕の中は穏やかね
世の中の喧騒が嘘みたい
静けさに酔って撓垂れ掛かる
別世界で愛し合う恋人たちは
左手首を合わせて血を混ぜ合わせるの
遠くを見たりしないでアタシを見て
アタシだけが欲しいと言って
ハルシオンを積み上げて
何グラムの夢を見る?
明日なんて来なくていいのに
貴方と手を離してまた日が昇る
「もっと深くくちづけたいだけよ」
『闇にくちづける』