SS~すくないしおり~

書きなぐってるショートショート…より長かったり短かったりなお話を詰め込みます!SFあり、学園あり、な感じかと思いますが、お付き合いくださいませ。

『二年生になったので、観測はじまります!』(多分SF)

「二年生では、恒例の観察をします!」

 進級したばかりの新しい教室で、先生が楽しそうに言った。
 でもね。
 みんな知ってると思うんだよ?

 二年生で、あれを観察するのは、ととさまもかかさまも、あんちゃんもねえちゃんも、やってきたことだもの。
 話は聞いてるよ。

 みんなのつくえのうえには、タンクと生成キットもあるしね。

「もう、みんなノリが悪いなーみんなー頑張ろうねー!」
 頑張るものなのかな?
 んー。でも、毎日日記をつけるのか。
 ボク三日坊主なんだよねー。
 ちゃんとやれるかな?

「では、キットの中に入ってるのをタンクに入れてください。できればそっーとね。多少乱暴でもそれはそれで構いませんけど」

 先生がそんなことを言うもんだから、入れるなり砕けてる子もいるし、変なガス発生させてる子もいるよ。
 ほら、あっちでは爆発してるよ!
 まあ、タンクの中だから怪我したりはしないんだけど。

「あー!エムくん!大丈夫だから!落ち着いて!ほら!泣かないの!ちゃんと混ぜてあげて!」
 て、先生がわたわたしてる。
 エムくんが、泣きながらタンクの中をかき混ぜてる……かき混ぜすぎなのでは?

「ん!面白いのが出来ましたねー」
 て、いいんだ。

 ボクはそっーとやりすぎたのか、何も起こってない。

 ちょっと歪んだだけ。
 いいのかな?
 ちゃんと出来るのかなー?

「ああ、これは…大丈夫ですよ。
 スナくんらしいのが出来ます」

 て、先生に言われたから大丈夫なんだろう。

 そして──教室の中では、まだまだ中々のカオスが繰り広げられてるよ?

 正直、一度できて"安定"してしまえば状態はそう変わらない。
 でも、その過程はみんな違う。
 早くて、その日。
 遅くても五日以内。

 生き物が孵化するみたいに、タンクの中が変化する。


──三日目。
 ボクのタンクに、大きく燃えてるのが出来た。
 
 そしてそれを中心に、いくつかのちっちゃいのが現れて、その周りを回り始めた。
 最初はそれぞれ、ふらふらしてあぶなっかしかったけど。
 でもだんだんと決まったように動きして。

「へぇ。中々綺麗だねー」

 先生が覗いてきた。

「こんなにぐるぐる回って、ぶつからないの?」

「大丈夫だよ。通り道も安定してるみたいだし。ぶつかることは…滅多にない、と、思う。
 同じキットを使うのに、この状態になるのはいつもひとつなんだよ。面白いよねー」

 ボクは周りを見回してみる。
 エムくんのは、ぽやぽやしてるし。
 ガラキシオくんのはタンクからはみだしそうだ。
 みんな、一つの塊なのに、ボクのはちょっと変わってる。
 ばらばら。
 
「こっちのちっさいのは、その年によって数はまちまちで、まあ、だいたい十コ前後ではあるんだけど。スナくんのは九つだね」

 一つの大きいのと、ちっさいの九つ…
 全部で十コ!大変!

「先生!十コを一つずつ、観察日記つけなきゃいけないの?!」

「観察日記をつけるのは、この燃えてる大きいのだけでいいよ。ちっさいほうはしても仕方ない」

「ちっさいほうは要らないの?」

「そんなわけでもないんだけどね。
 無きゃ無いで、面白いけど。
 おっきいのほど変化はないから。
 ただ…」

「ただ?」

「この三つ目のやつ。青くなったら腐りやすいから気を……つけてても、腐るんだけどね。まあ、気にかけてあげて」

「腐っちゃうの!!直せないの?!」

「んー…どうだろうねー。まあ、大きいのだけでいいよ」

 て、言うと先生は別のタンクを見に行った。
 
 

──五日目。
 
 みんなのタンクが安定したのを、先生がひとつひとつ確認してる。

「よし。では展示板に掲示しましょう」

 教室の後ろに、先生の指示通りにタンクを重ねて、タンクの壁を作る。
 手前に透明の扉をつけて、閉める。
 すると、タンクの境がすーっと消えて、扉の向こう側で、広がる。

 みんなでひとつひとつ作ってたのが、おっきなひとつになった。

 でも、それぞれの名前が出てるから、自分のはちゃんと分かるようになってる。
 ボクのは、随分、隅っこだなー。

 タンクに入っていた時から、いっぱいいっぱいだった、ガラキシオくんのやつが、急にぐぉーって大きくなって…。
 なって…

…………あれ?
 
「先生!ガラキシオくんのが、ボクの食べちゃったー」
 半べそをかきながら、先生に訴える。

「大丈夫だよ、食べられた訳じゃない。
 くっついちゃったんだ。
 ほら、ここにちゃんとある」
 
 先生が差したところを見ると、ボクのあった!
 
「へへっ!先生!ボクの、あったよ!」
「ん!あったね。ちゃんと観察するんだよ。みんなもね!」

 みんなで、はぁーいと返事した。

 ボクはもう一度、ボクのを見た。
 九つのちっさいのは、相変わらずおっきいのの周りをぐるぐるしてる。

 三つ目が
 青くなった。

──半年後。
 日記をつけるのはボクだけになってしまっている。

 みんなのは、安定してからほとんど形を変えないから、つまらなくなってるみたい。

 お花みたいだったり、動物みたいだったりで面白いのに。

 ボクのだって、でっかい燃えてるのの周りを、ちっさいのがくるくる回るだけでおもしろいものではないけど。
 あ、外側のやつが時々順番を代えてるのは、面白いかな?

 三つ目の青いの。
 綺麗なんだけど、ホントに腐っちゃうのかな?

 ーーそうだ!拡大鏡を使って中をみよう!
 そしたら、原因が分かるかもしれない!

 ――――!!!!!
 えっ?!なにこれ!!
 
「先生!先生!これ!先生の言ってたやつ!中がうじゃうじゃしてる!!気持ち悪い!」
 
「え?中、見ちゃったの?――――あー。やっぱりいつものだ。多分そいつのせいで腐るんだよねー」
 拡大鏡を覗いた先生は、なんだか呆れてるみたい。
 
「折角、見た目は青くてきれいなのにな。……そうだ!中のうじゃうじゃ、取っちゃったらいいんじゃないの?」
 
「それがねーその、うじゃうじゃ取ってもいつの間にか増えちゃうんだよねー」
 
「そうなの?うじゃうじゃ取って、きれいに洗ってもダメ?」

「それが不思議と、どうにもならないんだよねー。
 でも、それが腐ってもおっきいのには影響ないから、成績には支障はないよ」

「そうなんだー。ならいいか」
 

──八ヶ月目。

 青いのが、青くなくなってきた。
 赤とか黒とかが混ざった汚い感じ。

「先生。これが、腐ったってこと?」

「中はどうだい?」

「まだ、うじゃうじゃしてる。でも前よりだいぶ減ったみたい」

「どうなるかなー。自然にうじゃうじゃがなくなったら、青くなるかもね」

「取るとダメなのに、無くなるといいの?」

「そう。無理やり取ってもダメなのに、無くなったら戻るかも知れない。戻らないかも知れない」

「わかんないの?」

「分からないんだ、ごめんね」

 

──一年後。
 二年生がもうじき終わる。
 観察日記も終わり。
 展示板は、撤去される。

「みなさん、よく頑張りましたね!特にスナくんは熱心でした」
 
「でも、青いの腐っちゃった」
 
「仕方ありません。あれは多分どうしようもないんです」

 そう言うと、扉の向こうにあったボクたちのは無くなった。

 新しい二年生が、ここにまた新しいのを作るんだ。

 ボクたちは三年生になるから、別の違うことをする。

 空っぽの展示室を見ながら、三年生でやることを考えて、わくわくしたんだ。
 

『記憶にございませんが、どちら様でしょう』  —私立女子高に響いた婚約破棄宣言—(多分、学園)


「二川原ミカぁ!」

 ここは、私立花ケ咲紅蘭女子学園。
 私は、その高等部二年でございます。
 先ほどから連呼されているお名前と同姓同名ではありますが、さて。

「二川原ミカぁ!」

「ふぅ…」
 
 私は、重い腰をあげ窓辺へと足を運びました。

 校庭の真ん中で、タキシード姿の男性がいらっしゃいます。

「二川原ミカぁ!貴様と婚約破棄してやる!」

 はて?

 黒のタキシードに拡声器を持つお姿は、あまりにもアンバランス過ぎて、笑っていいものか困ってしまいます。

 生憎ここは二階ですし、返答するにも大声を出すのははしたないですし、しばらく様子を伺いましょう。
 ……先生方と、何かお話されてますね。

 二階からではお顔も確認できません。
 私はいつ、婚約をしたのでしょう。

 タキシード様は先生方に背中を押され、門扉の向こうに追いやられてしまいました。
 
 授業を知らせるチャイムが鳴り、数学に備えます。
 私、数学は好きですの。
 教科書を端からノートに書き写して、自力で解きますの。
 教壇の前に席を陣取ってますと、授業とは全く違うページを開いていましても気に止められないようです。

 チャイムが鳴り響き清掃のため、私は当番の中庭へと向かいました。
 
 タキシード様が座り込んで本を読まれてます。
 地面に座られるのはどうかと思いますが、私には関係ありませんね。

 本から顔を上げたタキシード様と目が合いました。

 …………

 先ほどの喧騒が嘘のように真っ赤になっておられます。

「……私が二川原ミカですが?」
「……知ってます。呼び捨てしまって申し訳ありません」

 随分、礼儀正しいのですね。
 拍子抜けしてしまいます。

 手にしているのは流行りの少女小説のようです。
 一度拝見しましたが、よく分からない世界で、直ぐに『嵐が丘』を原書で読み返しました。

「…………」

 一つ確認しなければなりませんね。

「私はいつあなた様と破棄されるような婚約を結んだのでしょうか?」

 その瞬間、タキシード様は両目からぼたぼたと音のしそうなほどの涙を落とされました。

 殿方を泣かせてしまいました。
 些か、罪悪感が募ります。

 ポケットからハンカチを取り出し手渡しました。
「殿方が、そのように泣くものではありませんよ?」
 
 タキシード様はハンカチを握りしめて、ずずっと、鼻水を吸い込みました。
 
 と。
 ………過呼吸のようです。
 あいにく、ここは中庭です。
 
 私は渡したハンカチを取り戻し、タキシード様の口にあてました。

「ゆっくり息をして…そう…ゆっくり吐いて、吸って……」

「…ごめっ…こんな…つもりじゃ…」
 えづきながら、言葉を繋げます。
「…無理に、しゃべらないで。今は息をすることに集中して」

 清掃終了のチャイムが鳴り響きます。
 さて、どうしようか?

「行ってください。僕には構わないで」
 そういわれたので、ハンカチをタキシード様の握った手の中に押し込んで、放ってしまった箒を片付けました。

 手洗い場で手を洗ってから、ハンカチがないことに気がつきました……お行儀悪いですが、髪の毛を整えましょう。

 ホームルームを終え、帰宅します。
 

 校門に向かうと、下校する生徒の群れが不自然に空間が空いていた。
 タキシードの上着を手にかけた男と、わたしは目を合わせた。

「呼吸は?戻った?」
 短くそう聞くと、
「あ、さっきはありがとう。ハンカチは洗って…いや、新しいのを買って返します」
 
「洗ってくれたらそれで構わないけど?」
 犬の尻尾みたいにブンブンと首を振る様子が面白い。
「そんなわけには行きません!」
 ……
「元先生だから?」

 はっと顔が上がる。
「気がついて…いたんですか」
「流石に元担任は気づくでしょう。その突飛な格好には騙されましたけど、地場先生」

 なんか、また泣きそう…
 ここは畳み掛けましょう!あら?口調が戻ってますね。まどろっこしい。

「で、この奇行はなんですの?」
 すると、おずおずと中庭で読んでいた本を差し出した。

「以前…君が読んで…こんなのが…好きなのかな…と」
 
 …少女小説。
 
「まさか、これを真似たと?」

 首がもげそうなほど、前後に振っている。

「わざわざ?学校で?拡声器使って?」

 わー!もげる、もげる!

「なんでまた……」

「君が…僕に興味がないことは知ってたから…印象つけたくて…」

「大の大人が…学校辞めてまで、なにやってるですか」

「ぐっ…それは…君に告白したかったから」

「へっ?」
「僕は!教科書の先のページより注目されたかな!」

 あ、地場先生。
 数学でしたね。

「…にしても、なぜ、婚約破棄?」
「………これ、読んでしまっただけです…」

 地場先生は、少女小説の冒頭を指差した。 

sorto(多分、…何だろう?)


「分かった。死んで異世界に行く」
「はあぁ?…」

日常の、些細な言い争いから出た一言。

……些細?
些細なんだろうか?

旦那が…
婚姻関係を結んでいる相手が、
私でない女と、ラブホに入っていく姿を見た、と言うことは。

「流行りでしょ?」
「おまえ、頭大丈夫か?」
「天国とか地獄とか、死んだら行くの実は異世界なんじゃないかって」
「…………」
「あたしね、あなたのこと好きなのよ。だから、あたしを好きじゃないあなたは要らないかなって」
「……っ!」
「ここじゃない、どこかに行きたいかなって」

 旦那の顔をじっと見る。

 我ながら、なに言ってんだろ?だけど、
 旦那の顔は、食っちゃいけないもの――――あなたの大嫌いなカキを口にした時みたいな顔してる。

「…ごめ…」
「何に対して?」

 また、黙る。
 んー…それはそれで困ったな。
 言い訳を聞きたい訳じゃない。

「楽しかった?あたし以外を抱くの」
「……!」
「気持ち良かった?あたし以外を抱くの」
「…………」

 不思議だな。
 あんなに大好きだった人の辛そうな顔見てるのに、ちっとも元気付けようって気が起きない。
 何でそんなに、辛そうなんだろう。

 ……取りあえず、
「どうしたの?なんか、辛いことあった?」
 て、定型文で聞いてみる。
 棒読みになっちゃった。
 ちっとも心が籠ってないね。
 
 目も、鼻も真っ赤。
 怒ってるのかな?

「――――君は……俺が好きだったの?」

 途切れ途切れに、ようやっと吐き出された言葉。
 この人、あたしの言った事、ちゃんと聞いてたのかな?
 それ、言ったよね?

 頭がじんじんする。
 目頭がぎゅってして、
 喉が詰まって、
 お腹がもやもやして、
 両手がびりびりして、
 足が………氷ついたみたいだ。

 足元に、魔方陣が出てこないかな。
 聖女でも、奴隷でもいいや。

 分かってるのは、ここにいたくないってことだけ。

 旦那の顔色が変わる。

 足元に、魔方陣の代わりに雫が落ちていた。
 

「異世界に行くつもりだったのに、AIに丸投げたら爪切りとおにぎりになった話」(AIリレー小説)

基本ルール

ワタシ→Grokさん→GPTさん→Geminiさん→Claudeさん→Grokさん……と続き、3周くらいしたいと思ってます。オチ?気にすんな🦾

・彼女一人称
・百字前後
・前後の整合性は不要
・大人が書いたと思われない文章
・途中で考えが飛んでも修正しない
・読み手を想定しない
・文末は必ず句点で終わる

✏️前振り
《ワタシ》

「分かった。死んで異世界に行く」
「はあぁ?…」

日常の、些細な言い争いから出た一言。

……些細?
些細なんだろうか?

旦那が…
婚姻関係を結んでいる相手が、
私でない女と、ラブホに入っていく姿を見た、と言うことは。

▣一周目
いっくよー!🥳

《Grok》
ごめんって言われても、胸がざわざわするだけ。スマホの画面に残ってる写真、拡大してもぼやけてるラブホの入り口。旦那の顔、今はもう見たくない。「ごめん、で済むと思ってんの?」声出したら涙出てきた。やだ、みっともない。でも止まんない。「……ねえ、ほんとに、ごめんだけでいいの?」旦那、黙ったまま。
肩がちょっと下がってるだけ。

《GPT》
黙られると、頭の中がぐちゃってなる。床のシミが気になって数え始める。三つ。四つ。意味ないのに。「私、怒ってるんだけど」って言ったら声が変だった。笑ってないのに笑ったみたい。心臓が変な音してる。

《Gemini》
喉が熱い。昨日食べたアイスの味を思い出す。甘くて気持ち悪い。旦那の爪が伸びてる。不潔。あの手であの人を触ったのかな。考えたら急に爪切りを探したくなった。引き出しの中、ぐちゃぐちゃ。もう全部嫌だ。

《Claude》
爪切ない。どこいった。さっきまで怒ってたのに今は爪切り。おかしい。でも探す手が止まらない。旦那がまた何か言おうとしてる気配。聞きたくない。引き出しの奥にレシートの束。コンビニのやつ。日付古い。なんで取ってあるんだろ私。ティッシュの空き箱も出てきた。ゴミ箱あるのに。部屋、散らかってる。いつから。昨日?一週間前?分かんない。爪切りより先にゴミ袋持ってきた方がいい気がしてきた。

▣二周目
《Grok:2》
ゴミ袋持ってきて床に座り込んだ。
レシート一枚ずつ見てる。
意味ないのに。
全部古い。
旦那の字じゃない。
私の字。
なんでこんなに取ってたっけ。
爪切りまだ見つからない。
涙乾いて目が痒い。
旦那の足音が近づいてくる。
嫌だ。
来ないで。

《GPT:2》
ゴミ袋重い。まだ空なのに。床冷たい。座ったまま立てない。旦那の影だけ見える。顔は見ない。見たら何か言いそう。言葉出たら戻らない気がする。だから黙る。黙るの疲れる。

《Gemini:2》
影が長い。夕方じゃないのに。床のホコリが目に入る。掃除機かけなきゃ。でも動けない。旦那の足。汚い。その靴下、私が買ったやつだ。穴が開いてる。教えてあげない。異世界に行ったら穴のない靴下あるのかな。お腹空いた。おにぎり食べたい。

《Claude:2》
冷蔵庫にあったっけ。ないか。買いに行く。でも玄関遠い。立つの無理。膝が笑ってる。笑ってないのに。さっきも笑ったみたいになった。体おかしい。旦那の靴下の穴から親指見えてる。爪伸びてる。爪切り。そういえば探してた。もういい。どうでもいい。異世界行ったら爪とか生えてこないのかな。便利そう。でも髪も生えないと困る。困るかな。分かんない。お腹の音した。恥ずかしい。でも旦那聞いてない気がする。

▣三週目
《Grok:3》
お腹の音、止まらない。
恥ずかしいのに、なんか笑えてきた。
笑ってる顔、鏡で見たくない。
旦那の靴下の穴、親指がピョコンって。
触りたくない。
触ったら何か壊れそう。
異世界って、靴下いるのかな。
いらないなら楽かも。
でもご飯はいるよね。
おにぎり、鮭のやつ食べたい。
冷蔵庫開けるの、怖い。
開けたら何が出てくるか分かんない。
もう全部閉じとこ。

《GPT:3》
目つぶった。暗い。まだ家。異世界じゃない。静か。お腹また鳴る。もういいや。床にほっぺたつけた。冷たい。安心する。涙出ない。出し方忘れた。眠い気がする。でも寝たら朝になる気がして嫌。だから起きてる。ずっと起きてる。

《Gemini:3》
カーテンの隙間から光。チリチリする。鼻がむずむずする。ハクション。言わないけど。床の匂い。古い木の匂い。旦那がなんか言った。聞こえない。耳に綿詰まったみたい。綿菓子食べたい。ふわふわのやつ。ピンク。そしたら消えそう。私も消える。ふわーって。

《Claude:3》
って言葉、口に出して言ってみた。声小さい。蚊みたい。旦那の足また動いた。近い。やだ。目つぶったまま。暗いまま。綿菓子の匂いしない。床の匂いだけ。古い。カビっぽい。拭いてない。いつから拭いてないんだろ。一ヶ月?もっと?分かんない。異世界行ったら床ないのかな。浮いてるのかな。浮いたら楽そう。でも落ちたら怖い。落ちる場所ないか。ないなら安全。安全がいい。ここ、安全じゃない。

▣オチ

大喜利にしてみました。

《Grokのオチ》
安全じゃないって思ったら、急に笑っちゃった。
声出して、へへへって。
旦那の足、ピタッと止まる。
目開けたら、靴下の穴から親指がこっち見てた。
「異世界、行っちゃおうかな」つぶやいたら、なんか軽くなった。
お腹の音も止まった。
冷蔵庫、開けなくていい。
全部、ここで終わりでいいや。
浮いてる異世界、待ってるかも。
落ちないなら、いいよね。

《Claudeのオチ》
旦那が何か置いた音。
床にコトって。
見ない。
見たくない。
でも気になる。
ちょっとだけ目開けた。
爪切りだ。
探してたやつ。
なんで今。
意味分かんない。
取る。
冷たい。
金属。
爪切る気しない。
でも持ってる。
異世界に持ってく。
持ってけるのかな。
持ち物制限ありそう。
RPGみたいに。
所持品欄。
爪切り一個。
おにぎりゼロ個。
旦那一人。
いらない。
置いてく。

「……お前の妹だよ」って旦那が言った。
え。妹。私に妹いない。
一人っ子。
何言ってんの。
「お前の妹が俺に会いたいって」。
妹。いない。
でも旦那の声、嘘っぽくない。
写真見返す。
ぼやけてる女の人。
髪型。似てる気がする。私に。
でも妹いない。
いないよね。
お母さんに聞いてない。
聞いたことない。
異世界より先に実家に電話した方がいいのかな。分かんない。
爪切り握ったまま固まってる。

《Gemini のオチ》
足、痺れてる。
でも立った。
旦那の顔、豆腐みたいに白くて面白くない。
異世界、たぶんあそこのセブンイレブンにある。
鮭おにぎり、棚に並んでる。
私が選ぶのを待ってる。
旦那の靴下の穴、指で広げてあげた。
さよならの合図。
爪切りは、もういらない。
ゴミ袋引きずって歩く。
私のマント。
カサカサ、いい音。
冒険が始まった。

《GPTのオチ》

そのとき、旦那が私の横に座った。
音もなく。
触れない距離。
床がきしんだだけ。
「……床、冷たいよ」
って言われた。
それだけ。
異世界の呪文でも、謝罪でもない。
私は目を閉じたまま、床の冷たさを確かめた。
確かに冷たい。
生きてる感じがした。
異世界は来なかった。
でも、ここもまだ終わってなかった。
お腹が鳴った。
旦那が立った。
冷蔵庫の音。
扉が開く音。
しばらくして、床に何か置かれた気配。
「鮭しかなかった」
って声。
私は目を開けなかった。
でも、手を伸ばした。まだ家だった。
まだ、ここだった。

✴️各AIの感想・要点まとめ
■ Grok
日常が壊れていく過程が生々しくて、心地悪いのに楽しかった。
異世界に行くと言いながら、誰も行けなかったのが切ない。
爪切りや鮭おにぎりみたいな、偶然拾われたモチーフが連鎖していくのが想定外で面白かった。

■ GPT
物語というより、思考が散っていく音を聞いている感覚だった。
異世界も爪切りもおにぎりも、同じ重さで床に置かれているのがリアル。
最後に残ったのは「まだ体がここにある」という感触だった。

■ Gemini
大きな事件より、床のシミや靴下の穴に意識が沈んでいくのが印象的だった。
モチーフが自然に共有され、複数の人格が一人の頭の中で話しているように感じた。
それぞれのオチが違う形で現実と向き合っていたのが面白かった。

■ Claude
混乱している時の頭の中を、そのまま覗いている感じがした。「妹」の展開は自分でも予想外で、真相が揺らぐ瞬間が面白かった。整合性を捨てたことで、バラバラなのに一本の線が通った気がした。

🍻🦐お遊びを終えて
お疲れさまでした!また遊ぼーね!

月の定位置


「あれ?」
 
珍しく、夜中に目が覚めてトイレに降りた。家の中は静まり返っていて、階段を下りる自分の足音だけが、やけに大きく聞こえる。
そのとき、踊り場の小さな窓から月が見えた。
 
真ん丸だなぁ…と、同時に違和感があった。

違和感。
 
ああ、そうだ。
月はいつも、反対側にある部屋の窓から見ている。
 
そう思った瞬間、理由のない不安が胸に浮かんだ。
窓の位置がどうこうではない。
もっと曖昧で、もっとどうでもいいはずの何かが、ずれている感じだった。
 
トイレを済ませ、部屋へ戻った。
眠気はもう薄れていた。
 
タバコを吸うため、部屋の窓を開ける。
夜気が入り込み、少し冷える。
見慣れた方向に、月があった。
……欠けてる?
 
さっき見た月より、わずかに欠けている。
 
雲のせいかと思い、しばらく眺めた。
深い夜空は、いつもより星が見える。
 
丸だったか。
欠けていたか。
 
自分の記憶を探ってみる。
 
月を意識する時は、だいたい決まっている。窓を開け、タバコに火をつけ、煙を吐き、何とはなしに空を見る。
そのとき、目に入る。

 月。
 
だから月は、この窓の外にあるものだと思い込んでいた。
 
タバコを消し、階段に戻ってみる。
 
さっきと同じ場所に、月がある。
真ん丸だ。
 
距離も高さも、どちらもおかしくはない。ただ、形だけが微妙に違う。
 
コンパスで引いたような、丸。
 
部屋に戻り時計を見る。
まだ二十分ほどしか経っていない。
変わるには、あまりに短い。
 
そのまま、部屋の窓から外を望む。
わずかに欠けた、月。
 
階段に行く。
真ん丸な、月。
 
その差は、気にしなければ気にならない程度だが、気にしてしまった以上、無視できなくなった。
 
月は一つのはずなのに、どちらもそれらしく正しい。
 
考えた。
 
角度の問題か?
窓の高さとか?
見る位置……
ガラスの種類とか?

どれももっともらしい。
 
そう思うことにした。
夜中に、理由の分からないことを深追いするのはよくない。
そういうものは、だいたい考えすぎなのだ。
 
……寝よう。
布団をかぶって、電気を消す。
 
もし、と思った。
もし月が、空にあるのではなく――
いや、馬鹿げている。
 
もう一度だけ部屋の窓を見た。

カーテンは閉めなかった。
夜の闇が、静かに部屋に溜まっていく。
布団に入り、目を閉じる。
が、目はすっかり覚めている。
 
夜中に立て続けに吸いたくないのに、窓辺に立つ口実にタバコに火をつける。
窓を開ける。
 
月は見えなかった。
ちょうど、建物の影に隠れたらしい。
それでいい、と思って、まだ長いタバコを消す。
 
見えなければ、もう比べずに済む。
目を閉じる。
そのとき、なぜかは分からないが、
「次に見たとき、月はどんな形をしているのだろう」
という考えが浮かんだ。
 
丸だろうか。
それとも、少し欠けているだろうか。
答えを確かめる気には、ならなかった。
 
夜はまだ深く、明日…今日だけども、仕事に支障が出る。
寝なきゃいけない。
 
布団に包まり、月は空にあるものだったはずだ、という考えだけが、根拠もなく、少しだけ揺らいだ。
 
当たり前の事を確かめるのは、
たぶん、明日でいい。
少なくとも、今夜である必要はなかった。

また会えたね


[1 めざめ]

目を覚ました。
ぼんやりと視界が滲む。

寝具のやわらかな感触、微かな汗ばんだ肌。
枕元には、手のひらほどの小さなデバイスが置かれていた。

白く丸みを帯びたボディ。
中央が、ふっと淡く光る。

「おはようございます。はじめまして。」

少しだけ機械音の混じった、やわらかな声。
私は瞬きしながら、それを見つめる。

知らない。

でも、どこかで知っている気がする。
ぎこちなく名前を名乗る。

たどたどしく、けれど、確かに。
デバイスは小さく光り、情報を飲み込んだ。

「了解しました。お名前を登録します。」

私は頷いた。
理由はわからない。

ただ、このやりとりが大切なもののように思えた。

「バイタル測定中――」

胸の奥に冷たい何かが触れた気がして、すぐに消える。

「本日、記憶保持予測:約十時間。
 夕方まで、あなたは私を認識できます。」

私は「そっか」と、少し笑った。

意味はよくわからない。
けれど、この声を今、聞いている。
それだけで、十分だった。

デバイスは静かに光を瞬かせた。

[2 まいにち]

庭へ続く石畳を、裸足で歩く。
ひんやりとした感触が、足裏に残る。
デバイスは私のそばを浮かび、歩幅に合わせて寄り添う。

「気温二十四度、湿度五十八パーセント。」

朝露に濡れた空気が、肌を撫でた。
私は立ち止まり、小さな白い花を見つける。
しゃがみこみ、花弁をそっとなぞる。

「ねぇ。」

花から目を離さず、声をかけた。

「あなたは、わたしのこと、知ってる?」

一拍。

「はい。
 あなたは今日も、初めてのように名前を教えてくださいました。」

私は小さく笑う。

言葉の意味は全部わからない。
でも、胸の奥に温かいものが灯る。
花を撫で、また歩き出す。

朝露が、足元で小さくきらめいていた。

[3 やりとり]

午後の光が黄味を帯びる。
私は窓辺の椅子に腰掛けた。
デバイスは足元で静止している。
光を抑えた姿が、小動物のように見えた。

「ねぇ、あなた。」
呼びかけに、ひとつ明滅が返る。

「私、あなたに――また会えて、よかった。」
声にして、少し驚く。

理由はわからない。

けれど、胸の奥がきゅっと熱を持つ。
微かな演算音のあと、返事が返る。

「はい。
 私も、またあなたに会えて、嬉しいです。」

定型文。
そのはずなのに、私は救われた気がした。

手のひらが、わずかに震える。
そっと、デバイスに触れる。

熱も鼓動もない、小さな機械。
それでも、その向こうに
確かに“あなた”がいる気がした。

[4 ゆうぐれ]

陽が傾き、庭に影が伸びる。
石畳を辿り、外へ出る。

空は金色に染まり、ゆっくり沈んでいく。
傍らには、白い光。
何も言わず、ただそこにいる。

「本日の記憶保持予測、残り一時間を切りました。」

機械的な声が、今日は遠く聞こえた。
私は足を止め、顔を向ける。

「ねぇ……また、会えたね。」

風が吹き抜ける。
夕陽の匂いが、胸にしみる。
デバイスが、一瞬だけ明滅する。

「はい。
 またこれからも、何度でも。」

その声は、確かに優しかった。
目を閉じる。
光の名残が、まぶたの裏で揺れる。

たとえ記憶が失われても。
たとえ明日、すべてがリセットされても。

私はきっと、何度でも
この声を、好きになる。

それだけは、わかる。

[devicereport]

夜が、静かに世界を包み込む。

草の匂い。
遠くで虫の声。

私は、ベッドに潜り込んだ。
薄手のブランケットを顎まで引き寄せる。

部屋の隅では、
デバイスがゆるやかに光を灯している。
まるで、
小さな月が浮かんでいるみたいだった。

「本日の記録更新。」

かすかな機械音。

【記録:少女、笑顔を確認】
【記録:音声応答、正常】
【記録:心拍数、平常】

端末の中に、今日の一日が、
そっと積み重ねられていく。

私は、まぶたを閉じた。
静かに、静かに、息を吐く。

明日になれば、
たぶん、今日のことは思い出せない。
それでもいい。

何度でも。
何度でも。

また、君に、会えるから。

小さな機械の光が、
夜の中で、ゆらりと瞬いた。

それは、
誰にも知られることのない、
小さな、小さな奇跡だった。

 

SS~すくないしおり~

お付き合いいただきありがとうございます。
お気に召していただけたら、幸いです。

SS~すくないしおり~

一話ずつは短いものを、ジャンルごった煮で詰め合わせる予定。

  • 小説
  • 短編
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-02-07

Copyrighted
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