予期せぬ出来事 06

 会社帰りの出来事である。
 最寄り駅で電車を降り、改札へ向かっていると、数歩先を歩く若いカップルに目が釘付けになってしまった。
 な、何と、彼女のスカートの裾が捲れているではないですか。
 パンツが丸見えなんです。
 彼も彼女も、まったく気付いていません。
 さあ、ボクはどうしたのでしょうか?
 そうです、ボクはもう充分に彼女のお尻を堪能したので、彼の横にスッと並び、
「彼女のスカート捲れてますよ」
 と耳打ちしてやったのでした。
 彼は驚いて振り返り、スカートを叩くように下ろしていました。
 そしてボクに、感謝の会釈をしてくれました。
 善行を施したボクでした。
 多分、二人で電車の席に座っているとき「いやーん、○○君てばいやらしいンだから」などと阿呆らしい会話をしながら突ついたり、突つき合っているうちに、捲れたのだと想像するのです。

 おしまい

予期せぬ出来事 06

予期せぬ出来事 06

善行

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2026-01-12

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