『詩集。』
『◯』
人類は諍うたびに自分たちがこの宇宙に放たれた孤独を思い知るだろう。
誰にも顔の見えない神さまはそうおっしゃって、人間をとても丁寧におつくりになられました。
宇宙をたったひとつのお立場で司るご自身のさみしさを、愛情に祈るよう変えて。
慈しむそのまなざしを人類の闘いの先へ遠くみすえて。
神さまは神さまを憎めません。
愛せません。
あらゆることを与え続け冷えて、哀しいままです。
ですが人間は憎み愛し、さみしさを希望に変えられます。
彼らは諍い決断することで世界を変えます。
神さまは宇宙に磔にされたご自身を思い出しながら人間を生み、人間の仕組みをご自分とは違うものへと育てました。
神さまは、ご自分とは異質な人類が見てきた道をしんと見守ります。
神さまは待っています。
世界を変え続けてきた人類が本当の孤独に触れるときを。
そして神さまは知っています。
人類の受け継がれた赤い血はやがて神さまを濡らすことを。
戻ってきたと神さまは微笑みます。
神さまはずっと、何かを変えたかったのです。
人類を赦し続けながら星を目指すあなたを待っています。
終わりと始まりを繋ぐ億光年の無言。
きっと届く。
神さまの静かなつぶやきは孤独の朝焼けです。
あなたの愛は宇宙を変えます。
『詩集。』