サプライズのススメ

過去一デカいサプライズをした時を振り返る

クリスマス。子供たちが枕元、クリスマスツリーの下、赤いブーツの中身を気にしてソワソワしながら目覚める。また、友人や恋人や家族が、様々なサイズの箱から素敵なギフトを取り出して渡してくれる。あるいはずっと前から計画していたパーティーをやろうぜ、という人もいるだろう。誰もが密かにプレゼントを心待ちにしたり、プレゼントを鞄の中に忍ばせ、未来に訪れるワクワクを楽しみにしている、そんなイベントがあと1週間後に迫っている。
ということで今回は、私がこれまで人に行ったサプライズの中で1番大掛かり(？)なものを紹介する。
今回ターゲットになっていただくのは、時々登場している私の彼氏(22)だ。ただの惚気にならないように留意したい。

1.サプライズをしようと思った経緯

2025年某日。私の地元函館の市民会館でYOASOBIのホールツアーがあり、彼氏と1泊2日の旅行も兼ねて行った。奇しくもその日は彼氏の22歳の誕生日だった。誕生日、旅行、ホテル。この3つが上手く組み合わさったことにより、私は「ホテルをバルーンとプレゼントで埋め尽くす作戦」を決行することに決めた。
かねてより私は「誕生日にホテルをバルーンで飾り付けし、ブランド物の紙袋と写真を撮り、SNSに載せる」という文化に憧れていたが、この時私は、そのサプライズをされたいよりも、サプライズをしたい欲が強いことに気づいた。手紙も書いて、いっそあいつを泣かせたろう！と意気込んでいた。

2.買ったものたち

サプライズのために用意したものは以下の通りだ。
・HAPPYBIRTHDAYの小さなバルーン
・青いキラキラが入ったハートのバルーン3個入り
・もちまるフラッグ
・2 のバルーン×2
・プレゼント用紙袋×4

全てダイソーで購入し、合計1000円前後である。百均は、生活用品から非常用道具、娯楽まで全てそろう。あなたが神か。
手紙も百均で以前購入した便箋を使って書いた。百均まみれだが、共に一人暮らしの金欠カップルなのでお互い気にしないだろうと思った。
また、飾り付け用に必須で持っていったのが
・マスキングテープ
・はさみ
である。これらは後述するが大いに役に立った。

余談：彼氏にあげたプレゼント4選

・お高めな多機能ボールペン
・ティッシュカバー(彼氏の愛車に置く用)
・菜箸(一人暮らしなのに持ってないのか！)
・GUの靴下(去年クリスマスにあげたものを、1年間ボロボロになるまで履き続けてくれたため)

彼氏はお洒落や高級品にあまり興味がないので、実用性があるものメインで選ばせていただいた。

3.ホテルでの攻防

彼氏の誕生日当日の夜(YOASOBIライブ終わり)、昼のうちにチェックインしていたホテルに戻ると、すぐに大浴場に行く流れになった。
私は念を押して、「ゆっくり入ってきて！絶対！1時間後にラウンジ待ち合わせだから！」と言った。彼氏が男湯に入ったあと、私1人で部屋に戻り、バルーンを飾り付けてからお風呂に行く作戦だったからだ。
しかしターゲットは、「ワンチャン先に部屋戻るかも」と抜かした。
自分の誕生日に、朝から一緒にいる彼女が何もプレゼントを渡してこない、あっという間に夜である、このことから察しろ！！！！と心から思った。まじで人間ぶっ殺しゾーンに気づかないあの人より察しが悪い。

さりげなく部屋のカードキーを貰うことに成功し、男湯ののれんを潜る彼氏を見送ったあと、私はホテルのエレベーターで11階から8階まで降り、大急ぎで部屋に向かった。
ここから作業開始だ。キャリーケースに忍ばせていたプレゼントと、飾り付けの道具を出す。
まず、「22」を作るための風船は、水泳と合唱で鍛えた肺活量で秒で膨らませた。次に、HAPPYBIRTHDAYバルーンだが、1つ目のトラブルが起きた。

トラブル① Aのバルーンに穴が空いていた！

中々膨らまないなぁ、と思っていたが、裏面を見て気づいた。そこで私はマスキングテープで穴を塞ぐという暴挙に出た。バルーンは薄いゴールド、マステはピンク。恐ろしく目立つが、幸い穴が空いたのが裏側だったので隠せた。添付の写真をご覧いただきたい。DAYのAが1つ潰れているでしょう？

次に2つ目のトラブル。

トラブル② もちまるフラッグの準備をすればよかった

もちまるフラッグは、｢もちまる日記｣のもちとはなが描かれたピンクがメインの三角旗が9つくらいと、ピンクのリボンがセットのものだ。ここで私は、もちまるフラッグは下準備しておいてもかさばらないことに気づいた。ホテルで慌てて準備したので、リボンはねじれるわ色のバランスは偏るわで少し後悔した。彼氏が大雑把な人で本当によかった。
もちまるフラッグはホテルの壁にマステで張り付けた。

そして、ハートの風船は3個入りを買ったのに、時間がなくて1つ膨らませたところで妥協してしまった。
ベッドにバルーンとプレゼントが入った紙袋を配置。袋にはあらかじめ、百均で前に購入したシールで「I love you」「My BF♡」などと貼り付けた。流石にそのままじゃ味気ないかなと思い、粋な演出をしてみた。超恥ずかしい。

手紙も配置し、いよいよ部屋を出る時がきた。私は袋に着替えを入れ、大浴場に向かった。脱衣所で着替えを出そうとした時。

トラブル③ 着替えと間違えてやきとり弁当を持ってきてしまう

アホだ。お風呂上がりにお酒と一緒に食べる予定で買ったやきとり弁当が、着替え用の袋(だと思っていたもの)の中にあったのだ。
またエレベーターで部屋に戻る。途中で彼氏に会ったら終わりだ。室内なのに、右左右を確認してから大浴場と部屋を往復した。

4.決行

大浴場は、洗面台10個くらいと、大きな浴槽が1つあるのみだった。これを見た私は絶望した。日頃からカラスの行水の彼氏は、とっくにお風呂を済ませているに違いない。明日の朝また入ろうと、シャワーだけで済ませ、髪の毛は部屋で乾かすことにした。急いで着替えてラウンジに行くと、彼氏はそこでサービスのコーヒーを飲んでいた。安心する私に、彼は一言。
「いや〜暇すぎて、エレベーターで1階から11階まで往復しちゃったよ〜部屋には戻ってないけど」

あぶねぇ…

ラウンジがめちゃくちゃお洒落だったので、私は写真を沢山撮った。その後、部屋に戻る時、私はニヤニヤが止まらずずっと下を向いていたと思う。
部屋に着き、電気をつけた彼氏は、まあ、予想通りの反応をしてくれた。
言葉にするのは難しいが、びっくりした時の感動詞を短く叫んでくれた。何この説明。
そりゃあ、何も無かったベッドに、沢山のバルーンが置いているからね。

彼氏は「自分何も用意できなかったのに」と申し訳なさそうにしていたが、普段からわがまま、自由に振舞っている私ができる、唯一の恩返しだと思ったので、むしろノリノリで準備していた旨を伝えた。察しの悪さには呆れたけれども。まじで入浴後、彼が先に部屋に戻らなくて本当に良かった。
プレゼント開封と手紙の朗読を終え、彼氏は感動のあまり涙を流してはくれなかった！！チキショー
「こういう時泣けないんだよね、ごめんね」
と言われた。
YOASOBIのドームツアーが決まった時は号泣してたのに！！！

その後、夜景を見ながら酒とやきとり弁当を楽しみ、次の日になった。私は今度こそ、安心した気持ちで大浴場を楽しむことができた。夜は閉まっていた露天風呂にも入ることができた。

5.まとめ

さて、私はこの企画で惚気をぶちかましたいわけではなかった。これを書いた本当の目的は、この経験から得たサプライズの心得だ。

・道具は百均でいい！予算はなるだけ安くていい！シールを貼れば特別感が出る！愛の深さは金じゃない！
・マスキングテープとはさみはマスト！物の破損やサイズ調整に便利だ！
・道具の準備はしていこう！風船、フラッグ、あらゆるものの下ごしらえだ！
・勘づかれるな！ただし、あまりにターゲットの察しが悪い時は匂わせろ！伏線を貼れ！
・ホテルでサプライズする時は、カードキー(鍵)の奪取に心血を注げ！

もうすぐクリスマス、クリスマスといえばプレゼントである。もし、この聖夜に誰かにプレゼントを渡したいと考えている貴方！ぜひこの記事を参考にしていただきたい。
また、サプライズは誰かの誕生日やバレンタイン、母の日、父の日、名前がない普通の日もいつでも有効である。次は、この記事を読んだ貴方が、大切な人に小さな驚きと幸せを届ける番になりますように！
メリークリスマス！