詩終 100
たとえば電車の座席で
うつむいている その
かたわらで
…朝日がゆっくりと昇る
暗闇は紺青へ空色へ
いつしか外は朝の顔をしている
…まっすぐに差し込む西日の光線
長く伸びた影が走る、走る
光は輝きを失い
青黒く暮れゆきすべてを影にする
…鮮やかな虹が
ずっと、少し向こうに
やがて消える
…
それはぼくらに
何かをもたらしてくれるのでもなく
ぼくらから
何かを取り去るものだ
手放したっていいものを
はじめはもっていなかったものを
静かに
いつでも手を広げて
詩終 100
たとえば電車の座席で
うつむいている その
かたわらで
…朝日がゆっくりと昇る
暗闇は紺青へ空色へ
いつしか外は朝の顔をしている
…まっすぐに差し込む西日の光線
長く伸びた影が走る、走る
光は輝きを失い
青黒く暮れゆきすべてを影にする
…鮮やかな虹が
ずっと、少し向こうに
やがて消える
…
それはぼくらに
何かをもたらしてくれるのでもなく
ぼくらから
何かを取り去るものだ
手放したっていいものを
はじめはもっていなかったものを
静かに
いつでも手を広げて
詩終 100