詩終 62 (夢)


誰も
あなたを手に入れようとするな
誰も
誰のあなたでもないのだから
誰も
何も手に入れることはできない
誰もが
手ぶらで現れてきたように
誰もが
消えてゆく
手に入れているように見えていたものもまた
すりぬけてゆく
消えゆくわたしの
消えゆく手の中で

詩終 62 (夢)

詩終 62 (夢)

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-16

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