詩終 54 (戻れない)
はるか遠くの蜃気楼を見ていた
歩いたら着かないくらい遠くの
自転車に乗れるようになった
乗れないには戻れない
わかった
わからなくはなれない
乗れる、そしたら着く
そこには何もないだろう
そこはただのここだ
誰かはいるかもしれない
もしくはいたかもしれない
それは取るに足らないこと
乗れる、そしたら着く
もういい
自転車を捨てて
道を捨てて
蜃気楼は消えた
遠くは消えた
詩終 54 (戻れない)
はるか遠くの蜃気楼を見ていた
歩いたら着かないくらい遠くの
自転車に乗れるようになった
乗れないには戻れない
わかった
わからなくはなれない
乗れる、そしたら着く
そこには何もないだろう
そこはただのここだ
誰かはいるかもしれない
もしくはいたかもしれない
それは取るに足らないこと
乗れる、そしたら着く
もういい
自転車を捨てて
道を捨てて
蜃気楼は消えた
遠くは消えた
詩終 54 (戻れない)