詩終 52 (行く)


ここにベンチを置こう
そしてバス停を立てる
…バスは来ない
待てども待てども
バスは来ない…

あ バスが目の前
を通り過ぎる
バスにこちらは見えない
あたりまえだ
寂しさもあざけりもない
置いたベンチも立てたバス停も
はじめから無いのだから
バスも
無いのだから

わたしらは歩ける
歩けばいい
何も待たずに

詩終 52 (行く)

詩終 52 (行く)

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-16

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