詩終 42


あいつはもういない
あの場所はもうない
わたしはどこかへ行ったみたい
ずっとそう

消えていったものは
それを留めたものの中で
嘘みたい
に美しい顔をしていたりする

美しくも醜くもないままで
いま在る
どいつもこいつも
消え去ってゆくよ

どんな顔をしているだろう
いつか
どいつもこいつも

詩終 42

詩終 42

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-16

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