詩終 4 (変わる)


一回きりの命を
ぼくらは老いている
んだなあって
ある横顔を見て
思った
何気ない一瞬に
それは
素敵なことだと思った

人は変わらず生きる
死ぬまで同じ命を
人は変わる
選ぶ言葉が変わる
顔が
変わる
取り巻くものが
変わる
それは変わらない

生きて死ぬから
ぼくらはそれを知っているから
振り返る景色がある
続く道がある
遠い陽炎がある
それは素敵なことだと
思った

詩終 4 (変わる)

詩終 4 (変わる)

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-14

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