真空の比喩 129 (眼差し)

私の容れ物に向けられた
いくつもの眼差し
その眼差しは
生きていただろうか
眼差しを向けられた私
の容れ物は生きていたか

私は
不可視だろう
どこにもいないが在る者

生きていない眼差しは
私を見ることはできない
生きた眼差しは
容れ物を見はしない
生きた眼差しは
不可視の者を見る

真空の比喩 129 (眼差し)

真空の比喩 129 (眼差し)

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-11

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