真空の比喩 128

時間の中に
ぼくらは流れている
時間は
誰をも同じように流している
やさしいように見える
時間は
無関心だからさ
時間はぼくらを知らない

流れる水はやがて空へ昇る
ようにぼくらもやがて昇る
死は誰にも平等に手を伸ばす
彼は
ぼくらが流れだしたはじめから
ぼくらみんなを見つけている
死はぼくらを知っている

真空の比喩 128

真空の比喩 128

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-11

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