『カンパネルラ』

何気なく踏み外した
日常の外側


『カンパネルラ』


君を探す旅だと
高らかに宣言したとて
この舞台の終着点は
本来の意味を成しているのか

どんなに愛したって
結局何にもならないなら
もうどうだってよくなるよ
タスケテ

ひっそり偲ばせた
あの手紙の行方みたいに
そんなものなんでしょう
貴方にとっては

叫んでいたのはアタシ
あの子じゃないよ
こんなにも苦しくて
もがいているのに

この世の誰よりも
貴方を好きだけど
もしかしたら
この世に人なんていないかも

だって誰も助けてくれない
それが貴方じゃなくても
助けてくれるなら
全部あげるのに



「銀河鉄道前夜、この世界に星が降る」

『カンパネルラ』

『カンパネルラ』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-12-08

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