呪われた揺籃期
思いだすのも忌まわしい
呪われた揺籃期
無責任な言葉を浴びせられつづけ
俺の精神は歪に変形してしまった
言葉を発し始めた頃にはもう
言葉の無力さを自覚していた
言葉など覚えたくなかった
そんなものがあるから
苦しまなくてもいい苦しみを
強制的に苦しまねばならないのだ
目を開けた時のあの眩しさ、あの光は
祝福などではなかった、あれは
紛れもなく呪いだった
人と付き合う以前から
人に愛想を尽かしていた俺は
どうにもこの世界が生きづらかった
そしてその懊悩を正当化するために
あらんかぎりの復讐心をつぎ込んだ
呪われた揺籃期