zokuダチ エスカレート編・18

復讐のゲス・15

「……誰だね?君は、いつ、何処から入ったのかね……?」

「手荒な事はしたくない……、あなたがゆーなを
大人しく返してくれればそれでいい、言え、ゆーなは
何処にいる……」

「ふん、……だから大体君は何処の誰だと言っているんだ、
そんな時代劇忍者の様なふざけた格好をして……、此処は
コスプレ会場とやらとは違うのだが?悪戯にしては度が過ぎるぞ、
帰りたまえ、怪我をしない内に……」

領主は唐突に部屋に現れたおかしな奇抜な格好の、
背中には忍刀、紺色の装束、……顔を覆い隠す覆面、
ぴっちり詰めた腕と足の少年を強く睨んだ……。

『 おとなりを まもり続けて 400年 陰に名前などない 』

領主は呆れた顔で、頑固として引こうとしない目の前の
忍者少年を呆れた目で見ると側に吊るしてあった紐を
引っ張る。

「……」

……途端、部屋に大量の警備兵が雪崩込み、
忍者少年を取り囲む。

「……何処のどなたかは知りませんが
お許し下さい、我らとて、こんな手荒な
事はもうしたくないのです……」

現われた兵は、どうやら下級兵の様である。

(こいつらは洗脳されてないみたいだな……)

「やれ、怪我をさせても構わん、少々痛い目に
遭って貰うぞ、言う事を聞かない君が悪いのだ、
……ご両親は泣いてい……」

「……うわああああーーーっ!!」

窓の方を見てぼそっと喋っていた領主の言葉が
終わらない内に、忍者少年は背中の忍刀を抜き
部屋の警備兵をあっという間に峰打ちし、叩きのめした……。

「貴様……、本当に何者だ……」

「言ったろう、陰に名前はない、……僕はゆーなを守る、
それだけだ……」

そして、忍者少年は領主の腹に拳で素早くパンチを
叩き込むと、あっさり気絶させた。

「……ぐ、ふっ……、な、何故……、う、うう……、
馬鹿な……」

「よし、……これで……、後はゆーなにも
薬を飲ませて助けるだけだ……」

忍者少年は気絶した領主に清涼剤を飲ませた。そして、
顔の覆面を取ると大きなため息をついて深呼吸する。
……それはみらいから分からない様にこっそりと
忍術を使い、瓶から失敬してきた分である。

「……すう、すう……」

「……寝息が聞こえるな……、こっちからだ……」

急いで、部屋の奥に有った仕切ってあるカーテンを
開けるとベッドに寝かされ、ゆうなが静かに寝息を
立てていた。……ちなみにベッドに用意してある枕は
二つ分、どうやら、あの領主は初夜を企てていた
らしかったらしいが……。

「……何考えてんだか……、……よし、これで目が
覚めたら……、ゆーなもいつものゆーなに戻る筈……、
ゆーなが掛けられたのは洗脳とは違うんだな、
別の変な術を掛けられていたのか……」

「……すう~……、むにゃ、……まもくん……、
バナナ……、美味しいよお~……」

「全く……、ホント、何処にいてもトラブルに
巻き込まれるのは避けられないな、ゆーなは……、
ふふふ……」

忍者少年こと、陰守マモルは急いで忍モードを解除し、
いつもの服装……、牛乳瓶厚底メガネ、ぼさぼさ頭、
学ランに戻ると、ゆうなを背負い急いで領主の部屋を出る。
……こうして、マモルの陰の活躍により、ジャミル達は
領主との争いを再び避ける事が出来たのであった。

「よいしょ、それにしても随分重くなったなあ、ゆーなは……、
ん?向こうから誰か走って……、……あれは確か……」


そして、又場面はエントランスへと戻る。エントランスでは
完全に元に戻った連中にジャミルが必死で今までの状況を
説明していた……。

「……知らんな……」

「知らねえじゃねえんだよ!グレイっ!!テメー、一体人に
何しやがったと思ってんだよ!!……ホークもバーバラも
クローディアもだよっ!!ええーっ!?」

「ご、ごめんなさい、……私、本当に記憶がないの……、
でも、大変な事をしてしまったのね……」

と、クローディア。

「まあ、いいじゃないのさ、元に戻ったんだからさ……、
ジャミル、アンタもそうカッカカッカすんじゃないよ、
便秘になるよ……」

と、バーバラ。

「もうなってるよお……」

「うるっせーぞ!バカダウドっ!」

「そう言うこっちゃ!終わった事はもう忘れるのが
一番だぜ!!」

……と、ホーク……。

「……知らんものは知らん、それより、これをさっさと返せ!!
貴様が持つ資格などない!!」

「……あ!」

グレイはジャミルからアイスソードを引っ手繰る。
何時までも現実逃避をし、誤魔化そうとするグレイに
ジャミルはムスッと剥れる……。

「……グレイ、それは元々俺のなんだが……、
いい加減返してくれないか……?」

「何だ?ガラハド、もっと大きな声で言え、聞こえんぞ」

「……いや、何でもない……」

「坊や、顎の処、擦りむいてるね、誰かにやられたのかい……?」

「いや……、転がったんだよ……」

「はは、全くドジだねえ!普段から弛んでるからさ!」

アルベルトは、それはアンタがやったんじゃないかと
言いたいのを堪え、何より、こうして又シフが戻って
来てくれた事に喜びを隠しきれなかった……。


「あはははっ!リウ、オレ、何かすっげー嬉しいっ!!」

「オ、オレも……、何だか分かんねえけど、喜んでおくよ、
シグ……」

「はあ、あんたらアホと違う?全く……、何踊ってんのよ……」

「マリカ、アホは最高だぞ、どうしてか分からんが、
俺も何だか今すがすがしい気分だ……」

「……はあ?まーた、ジェイルまで何言ってんの……」


元に戻った皆がそれぞれに和気藹々と久しぶりに
再会を交わしたのである。


「……あたたたた!トム……、も、もっと優しくシップを
張ってくれよ……、アタタ!」

「酷いわね、背中がこんなに腫上ってるじゃないの、
ユリアンも情けないわね、……一体誰にやられたの、
アンタもう少し強くならないと駄目じゃない!
いざって時、本当にやられちゃうわよ!!」

「……ううう~、エレン~、酷い……、アタタタ……」

「……やれやれ……、相変わらずだな、ユリアンも、はは……」


「♪おーしくらまんじゅうおーされてなーくな!」

「♪モフモフ!」

魔法ガールズ達は再会の喜びおしくらまんじゅうを
再び始めた。それを羨ましそうに情けない顔で眺める
ジタンにいつもと変わらずダガーの猫の手ラケットの
仕置きが飛んだ……。


「……何だか、丁度夜が明けそうね、考えてみたら私達、
一晩中大騒動だったのね、それにしても、ねむう~い、
あふう……」

アイシャが眠そうに欠伸をする。……ケイは疲れたのか、
既に皆よりも一足先にすーすー眠っていた。するとダウドが
いきなり何かを思い出した様に不安げな表情に……。

「何か、すっかり忘れてる様な気がするんだけど、
ラ、ラスボス……」

「何よ、ダウドったら……、はっきり言いなさいよ!」

「アイシャ……、だ、だから……、その……、凄く
忘れてるんだよおおお~……」


……ふふふ、皆さんどう?……洗脳ゲームは
如何だったかしら……?お楽しみ頂けまして……?
何ですって?……物足りないですって?あらあら……


「……この声……、……ル、ルーゼっ!!やべ、
すっかり忘れてたっ!!」

思い出した様にジャミルも突如聞こえた声に反応し、
洗脳から解除された仲間達も身構えるのだった。
……今まで動かず、なりを潜めていた彼女の真意は……?

「……ルーゼっ!テメエ……、本当に何が目的なんだっ!
いい加減にしやがれっ!!この話はな、元々バトル要素なんか
皆無だったんだぞ!!毎日のほほんと鼻糞ほじってりゃ
よかったんだよっ!!……それをだな……!!」

「ハア、全く相変わらずやかましい男ね、ホント、
耳がおかしくなりそうだわ……」

ルーゼは相も変わらず自分の目の前でまるでチワワの様に
ぎゃんぎゃん、キャンキャンバウワウ吠える青年、
ジャミルを見ると、いかにもと言った怪訝な表情を見せた。

「相変わらずお熱いわね、言ったでしょ?私の目的は
人間共のドス黒い欲望のエキスを集める事、それしかないわ、
今回はこの世界の人間共の様子を見たのよ、遊んで
やったともいうわね、楽しかったでしょう?繋がった先の
新しい世界にも沢山のアホと馬鹿がいると言う事が
分かって大満足よ、うふふ……」

「……て、てめえ!ふざけてんじゃねえぞっ!!
一発噛ましてやっかあ!?」

「そうだね、ホーク、こういうの見てると苛々するさ、
人を散々玩具にしといて……、本当にふざけんのにも
程があるってもんさね……」

ホークとバーバラがルーゼを睨み、他の仲間達も
全員前に出て、ルーゼを睨み返した。

「あらあら、お恐い事……、さっきまでアホの様に
皆さんでドッタンバッタンとプロレスされていたのが
まるで嘘の様だわ、ああ、恐い怖い……、やるなら
お相手するけど?あなた方なんか別に何ともないんだから、
ねえ……」

「……う!?」

ルーゼがちらりとジャミルの方を向き、ニヤリと微笑む。
……すると、ジャミルの身体が急に痺れ動かなくなって
しまう。そして、ルーゼの手の先から巨大な数匹の蛇が
発せられジャミルの身体を拘束した。……これでジャミ公は
今回人質になった回数が情けない事にカウント3回目に……。

「何っ!?……う、うわああああっ!?」

「ジャミルさんっ!?」

「ジャミ公っ!!」

「……ジャミルーーっ!!」

みらい、ホーク、アイシャ、ダウドが一斉に叫ぶ。
ジャミルに絡まった蛇は全身を締め付け、頭部は
あっと言う間にジャミルの喉元へ……。

「卑怯者めっ!な、何て事を……!もう許せません、
ぼっちゃん!」

「……ジャミルを助けなくちゃ!」

「動くんじゃないよっ!!少しでもおかしな
真似してみな、こいつの喉元にこの子達が
噛み付くよ……、黙って見てな……」

「……ケッ、俺はこんなモン屁でもねえっての……、
くっ……」

「ジャミル……、ぴいっ!!やめてよおおっ!!
ジャミルに酷い事したらチビ、絶対許さないからねっ!!」

ルーゼはチビの方を向き、何かを考えていた様子であったが、
又ニヤリとチビに笑みを向けた。

「……そうね、チビドラゴンちゃん、こいつを解放するのも
解放しないのも、貴方次第よ、……私、あなたが今、何よりも
とても欲しいの、……こちらへいらっしゃい、……そうすれば
こんなモン、すぐにポイしてやるわよ……」

「ぴ?ぴ……」

「こ、こんなモンだと……?うううっ!!」

「あんたは黙ってなっ!!私はチビドラゴンちゃんと
交渉してるの、どう?こっちに来た方が絶対あなたの
為にもなると思うのよ、そもそもね、……本来優秀な
ドラゴン族のあなたがどうしてそんな薄汚い人間達と
いつも一緒にいるのか気になってるのよ、……ねえ……」

「チビちゃんっ!騙されちゃ駄目よっ!!」

「……そうだぞっ!解放するなんて言って、ワンパターンで
絶対騙すに決まってる!!」

「やかましい団子娘と緑雑草頭ね、本当に癪に障るわ!!
……チビっ!!はっきりおしっ!!こっちに来るの、
来ないのっ!?えええっ!?はっきりしなっ!!」

もはや冷酷女王と化したルーゼ、ジャミルを人質に、
チビに無理矢理対応を迫る……。

「ああっ!もうっ!じれったいわねっ!!あんなのとっとと
シメちゃえばいいでしょ!!」

「そうはいかないんだよ、エレン、ジャミルが捕まっている以上、
うかつに手を出したら彼が危険だ……」

「けど、トム……、このままじっとしてても同じ事よっ!!
あーっ!本当にアホねっ!!ジャミルの奴っ!!
何やってんのよっ!!」

「オレもそう思うぜ!……此処は強行突破の方がいいって!」

猪突猛進系のエレン、シグは今にも突っ込みたい派……、
トーマスの様に冷静に判断型と、それぞれ意見が分かれたが、
揉めている間にも、ジャミルの呼吸は限界に近づく。

「どっちみち、こいつはもう駄目だわ、可哀想にね、
どうせなら最後にがぶっと盛大に噛み付いて
もらいましょうね、猛毒だもの、毒が全身に
回ってさぞかし苦しんで死ねるわよ、嬉しいでしょう?」

「グ、グレイ……、頼む、アイスソードで
助けてやってくれ!!……お前ならちゃんと
使い熟せるだろう!?」

「ガラハド……、そうしてやりたいのは山々だが、
……さっきあいつがMPを無駄遣いした為、
殆ど必殺技も使えない状態だ……、くっ、本当に
何をやっているんだ、あいつは!!」

「……わ、私が持っていた弓……、唯の吹き矢に
なってるわ、駄目だわ……」

「どうしよう……、どうしよう……、私も又魔法が
使えなくなってるよ、リンクルスマホンがあれば……、
酷いよ、酷いよっ!」

「はーちゃんっ!!……私も悔しいよ!!
どうしたらいいのっ!!」

「あんなの……、フェアじゃないわ!卑怯過ぎよっ!」

魔法ガールズ達もルーゼに抗議。だが、黙ってルーゼを
睨む他出来ないのである。

「……仕方ねえ、どっちみちもう強行突破じゃねえと
ジャミ公が限界だっ!!付いて来れる奴は付いて来い!!」

「僕も行く……!」

「私も行きますよ!」

ホークの言葉に頷き、待ってましたとばかりに、
ウズウズしていたあばれる君のエレン、シフ、バーバラ、
シグ、強行突破に頷き同意。ティル、グレミオも静かに
何時でも動ける準備をしている。

「シフ、勿論僕も行くよ、一緒にジャミルを助けよう!!」

「おや、頼もしいじゃないか、坊や、頼りにしてるよ!」

「ダガー、オレもジャミルを助けに行ってくるぜ!
レディを相手にするのは気が引けるけどな!」

「……ジタン、気をつけて……!!」

「……私も行くわっ!!このままじっとしてなんか
いられないものっ!!」

「ま、また……、アイシャってば……、けど、オイラも行くっ!!
……ジャミルをこのままにしておけないよっ!!」

アイシャ、ダウドまで立ち上がり、一斉に憎悪の目を
ルーゼに向ける。しかし、それがルーゼの本当の
作戦なのだと言う事には誰も気づかず……。

「いいわ、その顔、思った通りね、ふふ、
もっともっと憎むのよ……、それがあんた達の
発する黒い闇、私の力になるのだからね……」

「……やめて、やめてよおおおっ!!」

「チビ……」

「チビ公……、ど、どうしたっ!?」

しかし、ルーゼに今にも突っかかろうとする皆を
チビが制し、チビは黙ってルーゼと向き合った。

「きゅっぴ、……ルーゼ、チビがそっちに行けば
ジャミルを離してくれるんでしょう?……だったら、
チビ、そっちに行くよお……、ぴ……」

「あら?随分物分かりが良くなったじゃないの……」

「これ以上、皆ケンカしたら駄目……、……ルーゼ、
一つだけ約束して、チビがそっちに行ったらもう
人間の皆には意地悪しないで、お願い……」

「……馬鹿野郎っ!!チビ公っ!!騙されんじゃねえぞっ!!
んな約束、このメスブタ狐が大人しく守ると思ってんのかっ!?
ええーーっ!!」

「チビちゃんっ!!そうよっ!!こっちに戻って来るのよっ!!」

「……チビーーっ!!」

ホーク、アイシャ、皆が必死に叫んで止めるが、
それでもチビはルーゼと向き合うのを止めず
ルーゼに近寄って行き覚悟した様に静かに頷いた。

「そうよ、それでいいのよ、チビちゃん、……ふ、
ふふふ……、こんなバカ奴らの為にアンタも相当馬鹿ね、
……私がもっと鍛えお利口さんにしてあげる、そして、
立派な闇のダークドラゴンに仕立て上げてあげるわ……!!」

「ぴい……」

「うっ、く、くそっ!……チ……、ビ……、馬鹿っ!!
バカ野郎っ!!……アホーーっ!!」

ジャミルは全身を締め上げられているにも関わらず、
チビに向けてありったけの声を絞り出した。

「さようなら、ジャミル……、ジャミルの作った
ホットケーキ……、チビ、とってもとっても
食べたかったよお……」

「食わせてやるっ、絶対に……、俺は約束は守る、
絶対にっ!……あああーーっ!」

「!?」

チビの言葉に、俯いていたジャミルが顔を上げる。
そして、自分の身体に巻き付いている毒蛇を掴むと
全身に力を込め無理矢理剥ぎ取ったのだった……。

「……な、何っ!?」

ルーゼがたじろいだ。……この男の得体の知れない
計り知れない変人ど根性バカ力……、……その
恐ろしさに漸くルーゼも何かを感じ取り始めていた。

「……今だーっ!!ええーいっ!!こんなモン!!
オメーもいい加減にしろーーっ!!」

「っ!あああああーーっ!?」

ジャミルはすかさず、掴んだ蛇共を鷲頭髪にし、
ルーゼに思い切り怒りを込めぶつける。面食らった
ルーゼの隙をつき、ジャミルは更にルーゼに
飛び蹴りを噛ます。その間にチビを慌てて抱いて
回収するとその場から離れて逃げた。

「……ぴ、ジャミル……」

「バカっ!!……馬鹿チビっ!!後でフル全開
デコピンするからな!!覚悟しとけよ!!」

「ぎゅっぴ……!いやーーっ!!またデコピンするのいやーーっ!!
……ジャミルのバカーーっ!!……びいいい~!!」

「ハア、全く、けど、無事で良かったよ、チビ……」

「きゅぴ、ジャミル……、チビ……、何だか
ねむねむだよお~、すぴょ……」

チビは安心した様にジャミルの顔を見ると、疲れたのか
そのまま眠ってしまう。皆の元にどうにか戻った
ジャミルだが、早速ホーク達の襲撃を食らうのであった。

「……このアホジャミ公ーーっ!!なーに人質になんか
なってやがんだっ!!情けねえったらありゃしねえぞっ!!
おいっ!!」

「全くだよ、……弛んでるからこうなるのさ!!」

今回はこの他にも人質になった事は、口が裂けても
言うまいと思うジャミ公。しかもその内の回数には、
ホーク達にもやられた分も入っている。

「うるせーなっ!!洗脳なんかされてた奴らに
言われたかねえよっ!!大体、弛んでるのは
お前らの十段デブボテ腹じゃねえかっ!!
狸親父&妖怪オバーバラっ!!」

「ほーお、……相変わらず口の悪さは健在だねっ!?
……ホーク、やっちまうよ!」

「よーし……、口が裂けるまで徹底的に伸ばしたらあ、
覚悟しろっ!!」

「いふぇふぇふぇ!ふぁからふぁふぇるっふぉっ
いっふぇるんふぁふぁふぉ!!」

「な、何か面白そうっ!私ももう、我慢出来ないっ!!リコ、
はーちゃんっ、モフルンっ!!」

「……や、やりたいなんて言ってないし!?」

「はーっ!」

「モフーーっ!!」

「……あ、あたしもやるー!眼が覚めたー!」

「……僕も……、ちょっとやってみたいかも……」

「ぼ、ぼっちゃああ~ん……」

何故か釣られた魔法ガールズ、そして、壊れ掛って来ている
ティル、ケイも加わり、もはやルーゼそっちのけで
アトラクション並みの大混乱となった。その後、ジャミルの
口引っ張りは、ダウド、アルベルト、……更に他の連中まで
加わる事態に……。

「はあ、もう~、チビちゃんが起きちゃうわ、本当は皆
ジャミルを構いたくてもう仕方ないのよね……、皆、凄く
心配してたんだから、ふふ……」

「zzzぴきゅう~、ぴ、ホットケーキ……、だいすき~……」

もはや、何語を喋っているのか分からないジャミルに
アイシャが呆れるが、心の中ではひとまず安心していた。
幸せそうに眠ってしまった腕の中のチビを撫でながら……。

「……お、おのれ畜生……、冗談じゃないわっ……!!
バ、バカにするんじゃないわよっ……!!」

……急にお祭りモードになってしまったその場にルーゼの
怒り魔術が炸裂しようとしていた……。

「……ゲヘゲヘ、お、俺はどうなるんだい、
もう今回は全然出番に救いがねえみたいだが……、
畜生……、ゲヘ、覚えてろ……、ゲヘ……」

そして、今回のサブタイトルの割にはあまり活躍しない
ゲス、まだ見せ場は有るのか……。

zokuダチ エスカレート編・18

zokuダチ エスカレート編・18

SFC版ロマサガ1 トモダチコレクション キャプテン まほプリ ロマサガ3 FF9 わんぷり FF8 コードネームはセーラーV クレしん メタルギアソリッド クロスオーバー バカ どんどん増える変な住人 カオスな世界 ドラクエ オリキャラ 陰からマモル 幻想水滸伝ティアクライス 幻想水滸伝1

  • 小説
  • 短編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-30

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

Derivative work