お気に入りの音楽171〜175

お気に入りの音楽171〜175

171 運命の力とカウントダウン

『チャルダッシュ』(真央ちゃんのフィギュアスケートで知った曲)を聴いていたら、なぜか、『運命の力』を連想。同じ作曲者だっけ? 


チャルダッシュ ヴィットーリオ・モンティ作曲
https://youtu.be/HVach8BsJSM?si=XGyZCFS3RtfIpP5K

 すでに登場しているかもしれませんが、大好きなディヴィド・ギャレットのヴァイオリンで。

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『運命の力』はモンティベルディ……ではなく、
ヴェルディでした。

『運命の力』序曲 ジュゼッペ・ヴェルディ作曲
https://youtu.be/_mtZJm2DBFw?si=-n-4BBPK3frDISCw

運命の力には逆らえない……
ドラマ『相棒』で、何度か使われましたね。

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『運命の力』序曲から『エグモント』序曲を連想してしまう。池田理代子の漫画に『白いエグモント』というのがあった。
 好きな男子が、1番好きな曲だと。


池田理代子さんが初めて買ったレコード
◆エグモント序曲(ベートーベン作曲)
 中学生の時なんですけど、当時、わりと仲良かった男の子がとってもクラシックが好きで、中学校の音楽室に放課後、二人で残って、当時、立派なステレオがあったんで、クラシックを聴きまくってたんですよ。
 その彼が好きだった、っていうんで……。
 後々、漫画に書きましたね。
『エグモント序曲』を題材にした少女漫画……
(ドコモ倶楽部出演者の名言より)

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 東急ジルベスターコンサートは、1995/1996年から毎年12月31日から翌1月1日にかけて東京都渋谷区のBunkamuraオーチャードホールで行われる、テレビ東京主催のクラシックコンサートであり、テレビ東京系列とBSテレ東で生中継する年越し番組でもある。
管弦楽は東京フィルハーモニー交響楽団。元々は普通の年越しコンサートという企画であったが、第1回指揮者の大野の「どうせやるなら午前0時に曲を終了しよう」という発案で「クラシック音楽でカウントダウン」が決まったという。
 例外として、演奏終了と年越しの瞬間とのタイミングがずれた回があったほか、第21回と第26回は紙吹雪の発射が行われなかった。
 カウントダウン曲は、大きな音で盛り上がって終了する5分から15分程度の管弦楽曲、交響曲の終楽章が取りあげられ、行く年や来る年の世相、作曲者のメモリアルイヤー、指揮者の十八番などを考慮し決定される。
 なお、ベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」第4楽章(約25分)や、マーラーの交響曲第2番「復活」第5楽章(約35分)など単一楽章でも演奏時間が長い場合は途中から演奏されたりカットが行われたりする。
 年越しの2分前から画面上にCGのアナログ時計が表示される。年越しの瞬間にカウントダウン曲の演奏は終了するが、その際会場内ではキャノン砲から大量の紙吹雪や紙テープなどが降り、その直後に司会者の音頭で観客とともに年明けの挨拶がされる。
 全般的に、通俗的にクラシック音楽にあるイメージのような厳粛な雰囲気ではなく、華やかに年越しを祝う雰囲気である。

聴き比べ 2011年〜2021年カウントダウン
https://youtu.be/EKe62qnp9f8?si=YowZNi7IHXVYSF3S

第27回が『エグモント序曲』
https://youtu.be/Heedq7gWQBg

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 大晦日恒例の「東急ジルベスターコンサート」。第2部はテレビ東京系列およびBSテレ東で生中継され、年越しの「名物番組」としてもおなじみ。
 2024年、注目のカウントダウンはチャイコフスキー作曲、交響曲第5番第4楽章。
 指揮は、実に13年ぶり・4回目の登場となる“炎のマエストロ”小林研一郎。

(2023年に他サイトに投稿したものです)

172 ユジャ・ワン  ミニスカート、ハイヒールのピアニスト

 170話に登場したTさんのコメントから。

「最近、プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番をよく聞いています。ユジャ・ワンのyoutubeです」

 ユジャ・ワンはノベルデイズにはこのタイトルで投稿しました。(チャットノベルでyoutubeを貼り付けられるのです)
 最近はpv数が多くて、やはりミニスカートでピアノは異色ですね。
 私はプロコフィエフはロミオとジュリエットの『モンタギュー家とキャピレット家』しか知らないのです。

プロコフィエフのピアノ協奏曲第2番
https://youtu.be/yr1pFv5QzPc

 初演は1913年プロコフィエフ自身のピアノ独奏で行われた。『サンクトペテルブルク新聞』には悪意に満ちた記事が掲載されたが、一方で、
「10年後、聴衆はこの若い作曲家の天才に相応しい万雷の拍手で、昨日の嘲笑の償いをしたくなるであろう」
と評した。
 本作は、第1番で見られたモダニズム的傾向がより押し進められている。またピアノが終始支配的であり、オーケストラに与えられている役割は伴奏に近い。
 内容的には前作に増して野生的でかつロマン的楽想、グロテスクかつ複雑なダイナミズムによる表現、超絶的技巧など大胆で斬新なアイデアを取り入れた野心作となっている。
 プロコフィエフが作曲したピアノ協奏曲の中で唯一の短調の作品であり、短調で始まり短調で終わる構成となっている。

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 ユジャ・ワンは1987年に中国の北京で生まれた。
 父親はパーカッショニスト、母親はダンサー。
 ピアノを弾き始めたのは6歳の時。数ある楽器の中でピアノを選んだのは、「家にあったから」
 7歳にして北京中央音楽院に入学。ピアノを始めてからわずか1年での入学。
 14歳でカルガリーでの語学留学。15歳からの5年間をフィラデルフィアのカーティス音楽学校で過ごす。
 14歳からずっと一人で海外生活を送っていることから、彼女の芯の強さを感じる。

ミニマル・ミュージックのフィリップ・グラス
エチュード6番
https://youtu.be/ERb_3n35bzw

 この超ミニスカートにはびっくり。水着かと思った。
 つい服に話題がいくけど、演奏は素晴らしい!

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 彼女が挑戦した数少ないコンクールが2001年の仙台国際音楽コンクール。記念すべき第1回でもあったこの大会において、14歳にして3位&審査員特別賞受賞の結果を残している。
 カーティス音楽学院での師、ゲイリー・グラフマンは同じ中国出身の大人気ピアニスト、ラン・ランも指導している。
 カーティス音楽院在学中も多くの交響楽団との共演を重ね、着実にピアニストとしてのキャリアを築いていく。NHK交響楽団との共演歴もある。

 2007年、ユジャ・ワンにチャンスが訪れた。
 80歳となった今日でもなお、世界最高のピアニストとの呼び声高い、マルタ・アルゲリッチがボストン交響楽団との共演を急遽取りやめた。
 そして、代役に選ばれたピアニストがユジャ・ワンだった。アルゲリッチ直々の指名だった。
 ユジャ・ワンにとってはまさに試金石。
 もしも聴衆を満足させることができなければ、順調なキャリアを送ってきたユジャ・ワンの評価に傷が付いてしまう。
 そのプレッシャーは相当なものだったはず。
 しかし、蓋を開けてみれば、コンサートは大成功。デュトワが指揮するチャイコフスキーのピアノ協奏曲のソリストを見事に務め上げた。
 聴衆の想像をはるかに上回る出来であったことから、ユジャ・ワンはこのコンサートによって現代を代表するのヴィルトオーソ (超一流の演奏家を示す言葉)としての立場を確固たるものとした。

 指揮者のデュトワはアルゲリッチの元夫

ラヴェルピアノ協奏曲ト長調 第1楽章
指揮 シャルル・デュトワ
NHK交響楽団
https://youtu.be/1wDHMFziDTw

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 ユジャ・ワンの魅力は人間離れしたテクニック。
 テクニックばかりに注目すると、彼女の演奏の本質を見誤ることになってしまうかもしれないが、ユジャ・ワンが現在世界屈指のテクニシャンであることは紛れも無い事実。
 手の大きさも10度届くか届かないか、ピアニストの中では手が大きい部類ではない。
 超絶技巧を要する曲として知られる、『トルコ行進曲』(モーツァルト作曲・ヴォロドス編曲)や『熊蜂の飛行』 (リムスキー・コルサコフ作曲・シフラ編曲)はもうすっかり彼女の十八番となっている。

トルコ行進曲による変奏曲 (Variations on the Turkish March)
https://youtu.be/RGAPTRrAilY

 編曲は現代を代表するヴィルトゥオーソ、アルカディ・ヴォラドス、ファジル・サイとユジャの合作みたいです。
https://nishigawa0323.hatenablog.com/entry/2019/11/22/181133

 ユジャ・ワンは必要以上に速く演奏することで、テクニックをひけらかすようなピアニストでは決してない。
 彼女はたっぷりと歌うような叙情的な演奏も非常に巧みだ。
 とにかく安定感が素晴らしい。

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 ユジャ・ワンのお辞儀は超高速かつ激しい。クラシック音楽のコンサートでこんなお辞儀をするのは彼女くらいだろう。
 しかし、お辞儀を改善する気は全く無いようで、小さい頃からのお辞儀の癖をずっと気に入っているようだ。

カプースチン: 8つの演奏会用エチュード Op.40 第3番「トッカティーナ」
https://youtu.be/F3mVb6P8SGw

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第1番嬰ハ短調作品1
指揮 セミヨン・ビシュコフ
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
https://youtu.be/41MLHTg7VQU

 1番は初めて聴きました。初めて買ったクラシックレコードはラフマニノフのピアノ協奏曲2番。
 映画『シャイン』を観てからは断然3番のほうが好きになりました。

 ピアノ協奏曲第1番嬰ハ短調作品1はセルゲイ・ラフマニノフが1890年から1891年にかけて作曲したピアノ協奏曲。
 モスクワ音楽院在学中であった1890年から1891年にかけて、同音楽院の卒業試験のために書かれた。
 その後、ロシアではソヴィエト政権が樹立し、ラフマニノフは一家でフィンランドに亡命したため、この作品は彼がロシアで完成させた最後の曲ということになる。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ピアノ協奏曲第1番_(ラフマニノフ)

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 クラシック音楽のコンサートでは、1~2曲おまけで演奏する「アンコール」があるのが慣例となっている。
 ユジャ・ワンの場合、アンコールだけで8曲演奏することは日常茶飯事。
 これは聴衆からすると、大変喜ばしいサプライズで、彼女のサービス精神が伺える。
 ユジャ・ワンはプログラムを変更することが多いことでも知られている。
「2年先に何を弾きたいかなんて今わかるはずがないじゃないの。アンコールたくさん弾くからいいでしょ」

 衣装やピンヒールで話題を取るのも大いに結構です。クラシック音楽に興味を持って貰える材料になるかもしれません。
https://otomamire.com/yuja-wang-pianist/

173 作品の中の音楽

 2020年、2サイトに小説を投稿したが、どちらのサイトもほとんど読まれることなく沈没……
 残念だけどそんなものだと思った。どこのサイトも読まれないものだと思った。埋もれていく。甘くはない。

 小説の、情景や人物描写は下手だし文章もまだまだ。でも、音楽はこだわった。登場人物が聴く曲、歌う曲、弾く曲などを、時間をかけて考えた。
 そこで、作品に出てくる音楽を某サイトのチャットノベルに投稿してみたら……
 なんと、小説より読まれる。
 すぐにネタ切れになり、思いつくままに次々投稿した。
 クラシック、昭和歌謡、ロック、ジャズ(ほんの少し)、シャンソン、童謡等々……
 もう、200話近いけど読まれています。
 嬉しいのなんの……

 特に下記4話はpv数の桁が違う。検索エンジンに引っかかる(?)のかもしれないが。

 項羽と劉邦 中国三大悪女、呂后 虞美人
 天性の歌声カレン・カーペンター
 ユーリ・シモノフ 踊っているような独特の指揮
 小澤征爾 N響事件

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 最初の投稿は『Don't give up.』
 主人公の父と母の好きな歌だった。
 大変だった時代のふたりの合言葉だった。

Don't give up.
ピーター・ガブリエル ケイト・ブッシュ
https://youtu.be/uiCRZLr9oRw

 この曲はケイト・ブッシュとのデュエットです。この曲での彼女の声は透明で、気高く、まさに女神といった感じです。ピーター・ガブリエルは、悩む人を演じています。
 我々は戦うこと、そして勝つようにと教えられてきた。しかしそれでも挫折することがある。
 そんな彼にケイト・ブッシュが語りかけています。
 あきらめないでと。
 がんばっている人に対して、あきらめずにもっとがんばれと言っている訳ではありません。
 今の自分を恥じることはない。まずは身体を休めてほしい。あなたには私たちがいるのだと訴えています。そういう人にも必ず居場所があるのだと。
(おとましぐらさんの『おすすめ名曲ランキング』より抜粋)

 動画を観ると、終始ピッタリ抱き合って歌ってる。まだケイトは痩せている。

 主人公に歌わせよう。抱き合って。

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「あなたは弾けないの? テンペスト。
 子どもに習わせたいわ。男の子に。
 テンペストを弾いてもらうの」

 ベートーベンのピアノソナタ第17番、テンペストの第3楽章……月光、悲愴、熱情より好き。比べることでもないが。
 テンペストは『冬のソナタ』でヨン様のママが弾いていましたね。

 フジコ・ヘミングさんの演奏にしようと思ったけど、こちらの迫力に圧倒された。憧れの曲です。自分も大人になってから習い、超スローで練習していました。

なで肩のモD/Modi's 都庁ピアノ
https://youtu.be/1_D2Hd7kvYQ

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 主人公の祖父母がよく聴いていたレコード『ミラボー橋』
 国語の時間に暗唱したら先生は歌い出した。フランス語で。

『ミラボー橋』の作者、ギョーム・アポリネールの恋人はマリー・ローランサン。
 アポリネールはマリーを『小さな太陽』と呼んだ。

 ふたりの恋はミラボー橋で終わり、その下をセーヌは流れ、つかの間に時は過ぎた……
 そして、幾多の詩と名画が残り、アポリネールの詩はシャンソンとなり、ローランサンの絵は名画となり、お互い時代の感性を何処かで共有しながら、そしてふたりは時代から通り過ぎていった……(感性の時代屋から)

ミラボー橋 金子由香里
https://youtu.be/6mh9B_Ge--U

 流れる水のように恋もまた死んでゆく
 恋もまた死んでゆく
 生命ばかりが長く 希望ばかりが大きい
 日が暮れて 鐘が鳴り
 月日は流れ 私は残る

 日が去り 月が行き
 過ぎた昔の恋は 再び帰らない
 ミラボー橋の下をセーヌ河が流れる
 日が暮れて 鐘が鳴り
 月日は流れ 私は残る

 ある時期、金子由香利の曲をよく聴いていた。『めぐり逢い』が1番好き。作品には出てきませんが。

めぐり逢い 金子由香里
https://youtu.be/0Yhl8iPIeuM

174 作品の中の音楽 2

 登場人物(女性)が読んでいた本を、エミリ・ブロンテの『嵐が丘』にした。若いとき読んだ本。映画も観た記憶がうっすら。

 いろいろ検索していたらケイト・ブッシュの歌ワザリングハイツ(嵐が丘)の動画にいきつき魅了された。

 これは、当時友人がカセットテープに録音してくれた。高音の歌声。ケイト・ブッシュを詳しくは知らなかった。
 
 娘たちに聞かせたら笑う。出だしで笑う。
 さんまさんのオープニングの曲だったそうで。 
 さんまもケイトが好きなのね。

 ケイトの英語はぜんぜん聞き取れない。

ワザリングハイツ ケイト・ブッシュ
https://youtu.be/cWsKypCSOvU?si=Yj4TLcTdeZDQNO_E

https://youtu.be/JjFMmMMV6ww?si=acKLQ5yL8IJ6oRUI

 ヒースクリフ、
 私よ、キャシーよ。
 戻ってきたわ。
 寒いわ!
 窓から中に入れてよ。

 ケイト・ブッシュは、子どもの頃にテレビ・シリーズで見た『嵐が丘』からインスパイアされてこの歌を作ったという。
 窓の外から「中に入れて」と乞うキャシーの亡霊の姿が、強烈な印象を彼女の頭の中に残したのだそうだ。
 デビュー・アルバム『天使と小悪魔』に収録されている『嵐が丘』で、ケイトは鮮烈なデビューを飾り、1978年にはイギリス国内のチャートで1位を記録した。

 ダンス指導の動画がありました。
https://youtu.be/H1oehKo2RZI?si=Trq17IKeoI52mAs8


 今ではこのダンスは各地で催されているらしい。赤いドレスを着た老若男女が、ケイトになりきって踊る。
 私も歌をかけ、合わせて歌いながら踊った。鏡を見ながら。

 踊らせよう。主人公の少年に。
 女装させて、ドレスとカツラで側転を。

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 主人公になんの曲を弾かせよう? 
 選んだのがショパンのソナタ第2番。
 3楽章の葬送行進曲は有名だけど、1楽章の出だしがゾクゾクする。

 半世紀前にローンを組んで買った (まだカードは持っていなかった)クラシックの名曲レコード集は10万円くらいした。
 ショパンはスケルツォとバラードが4曲ずつ1枚のLPに入っていた。誰の演奏だったのだろう? 
 ソナタ2番の裏面はなんの曲だったのだろう? 
 あの頃は演奏者や指揮者は意識しないで聴いていた。曲だけを次々、貪るように聴いていた。

 それも、場所を取るのでずいぶん前に処分してしまった。大きなステレオも。
 今になって後悔。老後の楽しみにとっておけばよかったと思う。

ショパンのソナタ第2番 第1楽章 くまクマ-piano
https://youtu.be/XQeCwC6__SA

主人公もこんな雰囲気かも……

 音楽の授業、主人公が弾いたのはショパンの葬送行進曲。

 きれいな曲なんだ……
 有名な部分しか知らなかった。

ショパンのソナタ第2番 第3楽章
アイシェデニーズ・ゴクチン(AyseDeniz Gokcin)
https://youtu.be/cscqwWctpxU?si=eFD--BIOJ2KwuyZe

⭐︎

 小さな木の実の作曲者はビゼー。娘が小学生の時にピアノの発表会で先生に勧められ連弾した。
 娘のバイエルを独学で弾いていた。娘より楽譜は読めたが指は動かない。
 それでもなんとか演奏し拍手をいただいた。 
 それから先生に習うこと十数年……
 10年習えば弾けるようになると思ったけど、辛くなるばかり。
 今は聴くばかり。

 歌詞は主人公にぴったりだった。


小さな木の実
作詞 海野洋司
作曲 G.ビゼー
https://youtu.be/rhTynwXQ6do?feature=shared

ちいさな手のひらに ひとつ
古ぼけた木の実 にぎりしめ
ちいさなあしあとが ひとつ
草原の中を 馳けてゆく

パパとふたりで拾った
大切な木の実 にぎりしめ
ことしまた 秋の丘を
少年はひとり 駆けてゆく

175 天国への階段

 ある作品からアメリカのロックグループ、ハートが『天国への階段』を歌っていたことを知りました。

『天国への階段』は『君が代は難曲』を投稿するときに、初めて聴いてみました。

 指揮者の帝王カラヤンがクラシック以外で認めたのは、
 ひとつは『君が代』
 1954年に初来日したときに、NHK交響楽団が全員総立ちでを演奏した。
 そしてもう1曲が『天国への階段』
 カラヤンは、
「私がオーケストラで演奏するとしても、これ以上のアレンジはない名曲だ」
と称えた。

天国への階段 オーケストラで
ギムナジャ・グランジ交響楽団
https://youtu.be/dR5GN2aPsyY

 レッド・ツェッペリンの『天国への階段』は、その圧倒的な影響力と普遍的な評価、歴史的・芸術的な地位の高さを表現する言葉として「ロックのクラシック」として広く認識されている。
 静かなアコースティックギターのアルペジオから始まり、徐々に盛り上がり、激しいエレキギターのソロを経て、最後は静かに終わる。
 曲全体のおおまかな印象は「延々と続く繰り返し」であり、単一の要素を繰り返しながら次第に楽器数が増えてクライマックスに至る構成は、ラヴェルの『ボレロ』がそうであるように、広い意味での変奏曲に似た構成だと考えることができる。
 リリースから半世紀以上経った現在も、世界中のリスナーやミュージシャンに愛され続けている。
 ロックの枠を超えた複雑なアレンジと深い歌詞は、後世の多くのアーティストに影響を与えた。
 このように『天国への階段』は単なる一過性のヒット曲ではなく、世代や時代を超えて価値を認められる芸術作品としての地位を確立しており、その意味で「もはやクラシック」と言える。

天国への階段 ハート
https://youtu.be/1JwCTvUcm_o

 レッド・ツェッペリンが2012年にケネディ・センター名誉賞を受賞した際、授賞式でロバート・プラント、ジミー・ペイジ、ジョン・ポール・ジョーンズを前に
『Stairway To Heaven』をプレイしたハートは、3人から嬉しい言葉をかけられた。
 ナンシー・ウィルソン(G)は、
「あれは本当に素晴らしいパフォーマンスになった。あの後、ツェッペリンのメンバーがそれぞれ来てくれて、ジョーンズからは
"ワオ、すごく良かったよ”
って言われ、ロバート・プラントは
“酷い(カヴァー)が多くて、僕はあの曲を嫌いになってた。でも、君らはあの良さを十分引き出してた。よくやった!
って言ってた。ジミーは“
"素晴らしい演奏だった。素敵だったよ”
って」
 ハートは同曲を、ジョン・ボーナムの息子ジェイソンをドラマーに迎えプレイした。
 姉のアンは、
「私の人生で忘れることができない夜の1つだった。最高だったわ。あの場にはオバマ大統領夫妻に加え、ツェッペリン(のメンバー)もいた。本当に素晴らしい体験だった。人生が変わってしまうような出来事だった」
と、コメントしていた。
https://barks.jp/news/909144/

 ジョン・ボーナムは「Led Zeppelin」のドラマーとして活躍し、32歳という若さで亡くなった。2016年の「ローリング・ストーン誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のドラマー」をはじめ、多くのランキングにおいて第1位に輝くなどレジェンドドラマーのひとり。
 非常に家族愛が強く、愛妻家で子煩悩。それ故に長期のツアーを嫌っており、結成時にはそれが理由で最後まで加入を迷っていたり、過度の飲酒等を行なってしまう原因にもなっていた。
 息子のジェイソン・ボーナムもドラマーであり、Led Zeppelin再結成時にはドラマーを務めている。

マジック・マン(1976) ハート
https://youtu.be/A99bkAcLIas


 ハートは1970年代から80年代にかけて『Barracuda』を始めとする大ヒットのロック・アンセムをいくつかものにしているが、そのバンド・メンバーでいたのがアンとナンシーのウィルソン姉妹だ。
 アン・ウィルソンはその大胆なヴォーカル・レンジと尖ったルックスで苦もなく80年代に突入し、『These Dreams』などのパワー・バラードをヒットさせた。
 正式に歌唱指導を受けたことのないウィルソンだが、その声にはロック界でもとりわけ強い個性があった。
(最高の女性ロック・シンガー・ベスト30:音楽史を形作ってきたヴォーカリストたち)

バラクーダ(1977) ハート
https://youtu.be/PeMvMNpvB5M


『天国への階段』はロック史上最も人気があり影響力のある曲のひとつ。
 イギリスのロックグループ、レッド・ツェッペリンの代表曲。ジミー・ペイジとロバート・プラントによる共作。
 1971年11月、レッド・ツェッペリンの4枚目のアルバムのA面4曲目に収録されて発表された。
 まもなくこの曲はアメリカのFMのラジオ局で最も頻繁にリクエストされる曲となったが、ツェッペリン側はシングルで発売することには頑として応じなかった。
 収録されたアルバム『Led Zeppelin IV』は、世界累計売上3700万枚に達する史上最も売れたアルバムのひとつ。

 最高の男性ロック・シンガー・ベスト100:世界を変えた伝説のヴォーカリストたちでロバート・プラントは第3位。
 第1位はフレディー・マーキュリー。

 歌詞は34行から成り、大部分が4行で1連を成している。ところどころで脚韻を踏む。冒頭部に「輝くもの全て黄金だと信じるladyが天国への階段を買おうとしている」と歌われており、このladyが全編を通じての主役であるかと思われるが、ほぼ1連ごとに歌詞の内容・視点が変り、全編を通じて一貫した内容があるかどうかの判断は難しい。ナンセンス詩の一種と考えることも可能である。
 一貫した内容があるものとして解釈するなら、冒頭部から登場するladyであり、また中盤で「tune(調べ)」という単語が現れ、最終連で「懸命に耳を傾けるならあの調べはついに我々を訪れる」と歌われる。
 以上の点から「調べ」=「音楽」こそが万物を黄金に変える力を持つのだ、と歌っているという解釈もある。
 また、レッド・ツェッペリンの結成過程を象徴的に歌っているのだという解釈や、資本主義への警鐘を歌っているという解釈、当時のベトナム戦争を象徴的に歌っているのだという解釈、ドラッグについて歌っている歌など、解釈は様々である。

 作詞者いわく歌詞にたいした意味は無いそうです。
『私のお気に入り47話』で、ツェッペリンのことを調べました。ジョン・ボーナムは家族思いだったのですね。

 レッド・ツェッペリンに関する書籍や記事には必ずセックス、ドラッグ、破壊行為、酒、煙草のことが書いてある。ジミー・ペイジはコカイン所持で2回逮捕されている。
 しかしそれは事実として、音楽に対しては純粋であり真剣だった。ジミーの言葉でいえば「全身全霊を傾けていた」のである。
 酒を飲み麻薬をやり乱交パーティーをやったとしても、そこにジミーの本質はなかったのだ。
 彼は音楽をものすごく大切にしていた。いつも音楽への情熱がすべてのことの上にあった。だから最終的に、麻薬で死なずに済んだのではないかと思う。
 それにしても麻薬は相当きつかったみたいで、抜け出すのはたいへんだったようだ。抜けたと思ったら首の太いオヤジになってしまって、それはそれで困ったことだった。しかしとりあえず、現在のペイジはとてもいい感じの白髪の紳士で、とうとうクスリも酒も煙草も断って健康そうである。
 この美しい歳のとりかたを見ると、とうていジミーがそんなにクスリ漬けで自分を見失うほどだったとは思えないのである。いや、自分を見失った時もあっただろうけど、音楽にそれが出てしまっているとは思わない。


 ドラマー、ジョン・ボーナムはドラムも生き方も頭で考えずに気ままにワイルドに、という哲学を持っていた。
 レッド・ツェッペリンで1970年代を通して大きな成功を手にした彼はパーティ三昧で、存在するほぼすべての違法薬物を使いつくしたが、それがもたらす恐ろしい結果にも向き合わなければならなかった。
 運命は1980年9月25日にやってきた。ツェッペリンがアメリカ・ツアーに向けて準備をしていた頃であったが、彼は24時間の間に40杯ほどのウォッカのショットを飲んだのだ。彼は翌朝、ベッドで死体となって発見された。

日本語で歌う王様バンドの『天国への階段』
https://youtu.be/qYc22AO4Xbo


和楽器とエレキギターで
https://youtu.be/RnxI0mgAqgY

 雅楽師の東儀秀樹が英国ロックバンド「レッドツェッペリン」の名曲「Stairway To Heaven」をカバーする動画を公開。
 全ての楽器を東儀が担うハーモニーと、映像美に称賛の声が上がっている。
『天国への階段』篳篥ひちりきなどで吹いてみた!」
とコメントし、篳篥などの和楽器やエレキギターなどを演奏する動画を投稿。
 
 この投稿に
「原曲へのリスペクトが感じられる素晴らしい演奏」
「凄すぎて鳥肌立ちましたし語彙力も失いました!」
「しかも秀樹だらけ。毎回ユーモアたっぷりで楽しみです」
など称賛する声が寄せられていた。
https://nishispo.nishinippon.co.jp/article/872568#google_vignette

デイヴィド・ギャレットのヴァイオリンで
https://youtu.be/YD1MS1jWNOY

 ディヴィド・ギャレットを初めてテレビで観たのは彼が14歳くらいの時。まだパソコンもなく調べることもできなかったけど、今はYouTubeで簡単に聴くことができる。

コスタンティーノ・カッラーラのピアノで
https://youtu.be/8Zu7SbF7b9s

 1997年4月18日 (年齢 28歳)
それ以外は英語なのでよくわかりません。

桑田佳祐のカバーで
https://youtu.be/94a-xzAaWTU

 桑田さんは高校生のときツェッペリンのコピーに挑戦したことがあるそうです。

お気に入りの音楽171〜175

お気に入りの音楽171〜175

  • 随筆・エッセイ
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-20

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  1. 171 運命の力とカウントダウン
  2. 172 ユジャ・ワン  ミニスカート、ハイヒールのピアニスト
  3. 173 作品の中の音楽
  4. 174 作品の中の音楽 2
  5. 175 天国への階段