はきだめ

10/20

自分の言葉も文章も本当に届いてほしかった人には何も伝えられなくて行き場も意味も価値も無くなってしまったけれど、それでも顔も名前も身体も無くたって私が私であるという記号の役目だけはちゃんと果たしてくれてたことが救いだった 男だとか女だとかそういう柵から抜けて、人として見てほしいという祈り

10/21

自分の手を触る度、骨の上に薄い肉を貼り付けただけの貧相な物を繋がされている人が可哀想になる 人の手はいつだってあんなに愛しいものなのに

11/19

こうして書いていると自分は端から救われる気もなく、自分の手元に辛うじて残ってる大切にしたかった物の行き場を少しずつ決めながら死を待っているんだって

12/6

この世界で一番わたしが優しかったということを知って死ぬまで苦しんでほしい あなたがそれに気付くことがあったとしてもその頃にはわたしに向き合う術を持っていないから待つことしかできないだろうけど。でも、いつか帰ってくることがあったとしても餌の持ち合わせのひとつも用意していないだろうね。悲しみを癒すため他の子を飼い慣らすあなたに向かってわたしは

12/28

お願いまだ帰らないで、私の手が凍るまで あなたの肌を冷やしたりしないから、そこから私が崩れてく様を見届けて

1/11

人の本棚が汚染されてるのを見るたび馬鹿だなって思うけどでも私は馬鹿な人のことが好きだし、馬鹿な人たちもきっと私のことを好きでいるんだろうけどそんなことに意味なんてないよって馬鹿な私は言うの

2/23

安心は人を殺すからあなたはそのまま死んでいていいよ代わりにわたしが地獄に堕ちるね

2/25

自分が助けを望んだとしてそこに誰もいなかった時に何かが変わることもないけれど確かに私はそこで一度死んでいて、残機がひとつ減った状態でまったく同じ私がその場に立っているんだと思う。何事もなかったような顔をして。

5/15

酔って真っ直ぐ歩くこともできなくなった私の隣でスカしながら俺は何も関係ないですみたいな面で過ごすお前のせいで今日飲んだ酒が全部ただのアルコールに成り下がった、吐いても這いつくばってでもどれだけみっともない姿を人に晒すことになったとしてもおまえの助けだけはいらない必要ない、そんな手を借りなくたって私はひとりで帰れるしおまえみたいなやつのせいで退屈が深まるんだ

5/17

「まだここに居てもいい?」って聞けなくなってからが本番、私の孤独はここで完結している

5/19

いつになったら魘されることもなくなって、すべてを許すことができて、何に不安を感じずに済むようになるの?誰も私のものではなくて私は誰のものでもない早く助けに来て

はきだめ

はきだめ

すべては祈りのために

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-10-05

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 10/20
  2. 10/21
  3. 11/19
  4. 12/6
  5. 12/28
  6. 1/11
  7. 2/23
  8. 2/25
  9. 5/15
  10. 5/17
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