漂泊者
僕は
自己の奥底へ
潜水する
そこは
仄暗い場所だった
そして
薄ら寒かった
だが不思議と
居心地の悪さは感じなかった
憎悪も
後悔も
寂寞も
澄みきっていて
透き通っていた
僕は自己という深海の奥底で
どこまでも身軽で自由だった
どこまでも軽薄で最低だった
自由が息苦しくなるのは
そう遠くないだろう
僕は弱いから
自由と不自由を往復する生涯
それもまた悪くない
僕は誰に向けるでもなく笑って
ただ漂泊の好機を待つ
漂泊者
僕は
自己の奥底へ
潜水する
そこは
仄暗い場所だった
そして
薄ら寒かった
だが不思議と
居心地の悪さは感じなかった
憎悪も
後悔も
寂寞も
澄みきっていて
透き通っていた
僕は自己という深海の奥底で
どこまでも身軽で自由だった
どこまでも軽薄で最低だった
自由が息苦しくなるのは
そう遠くないだろう
僕は弱いから
自由と不自由を往復する生涯
それもまた悪くない
僕は誰に向けるでもなく笑って
ただ漂泊の好機を待つ
漂泊者