『愛されたがってる顔してたよ』
それを言うのがアタシだったなら
君は今頃どうしてたのかな
『愛されたがってる顔してたよ』
興味のないふりをしていても
いつだって君は寂しがり屋
欲しがることしか知らないから
素直に強請ることもできない
長くなった髪では演出しきれない
高い自尊心に見合う自分を
迷子になりながら探すのが可愛い
手助けはしてあげられないけど
とっくの昔に君はアタシを裏切った
それはもう笑ってしまうくらい
何度も何度も繰り返してきた
だから離れてなんてあげない
欲しがって抗って惨めに泣くのを
特等席で眺めるために続けるの
どんな男の子に惹かれるか
全部把握してるんだから諦めて
大丈夫、ちゃんと褒めてあげる
嫌味にならない程度に持ち上げて
裏でさり気なく貶めるのが
最近クセになってきたから達成感
でも勘違いはしないで欲しい
君をこんな風に愛せる人なんて
世界でアタシしか居ないってこと
それだけは真実だから忘れないで
何度傷ついても何度傷つけても
違う恋に笑って泣いて
なのに満たされないのは同じ
いつまでも満たされないままがいい
あの男の子も真面目な顔して
君のことなんて鼻にもかけてない癖に
だって席を離れた隙に渡された
メモ書きの11桁が君を嘲笑う
可哀想な夢を見る顔が好き
君だけが叶わないことを知らない
醜く引きつった必死な笑顔
そんな瞬間が死ぬほど好きよ
早く聞かせて欲しいな
惨めなその言い訳を
強がりと恥ずかしさに滲む
悲しみを気に入ってるの
「別に最初から好きじゃないし」
『愛されたがってる顔してたよ』