『スキャンダル』
初めて味わうその味は
それはそれは甘くて病みつき
『スキャンダル』
芳しい香りでアタシを誘う
憎らしい程魅力的な貴方へ
言葉ではなく視線で送れば
秘密の合図にそれぞれ席を立つ
何でもない顔で友達に手を振り
空き教室で貴方を待つ
少し息を乱してそのドアを
静かに開けて鍵を閉めるまで
目が合えば口づける以外を
知らないからこそ注意が必要
むやみやたらに求めてはいけない
適切なタイミングは多くはないから
どうしてそんなに切羽詰まったような
それでいて乱れまいとした顔を
アタシに見せてくれるの
奪い合うキスの合間に態と吐息
これはサービスよ
アタシを喜ばせてくれた報酬
甘く声を上げればまた乱れる息
可哀想なくらい素直ね
「他人でいる方が燃える、それだけ」
『スキャンダル』