「キョウダイセブン」の絶望
「キョウダイセブン」の絶望
①名古屋大学「教育学部卒」
私は三重県いなべ市という田舎で生まれ育ちました。中京工業地帯の一部なので、小さい頃から桑名、四日市、名古屋が身近な都会でした。それで、北勢中学校、四日市高校、名古屋大学というコースで学ぶことになりました。
名古屋大学の受験5日前に全身痙攣で入院しました。診断名は勉強しすぎのノイローゼ。医者のドクターストップを無視して、こっそり受けに行きました。
②アメリカで中学教師経験あり
塾で英語講師をしているときに
「英語が話せない英語講師なんて生徒に申し訳ない」
と感じ始め、交換教師プログラムによりアメリカのユタ州ローガン中学校で教師をしていました。
帰国したら失業、貯金ゼロ。二度と元の線路に戻れない不安感でいっぱいでした。名古屋の7つの予備校や塾に応募しても返事が一つもありませんでしたから。
③英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス英検A級、観光英検1級に合格
生徒や保護者の方に「英語が話せる」といっても説得力がないので資格試験を受けて証明するしかありませんでした。当時は、TOEIC、TOEFLは知名度がありませんでした。
「中高生を教えるのに英検1級なんて必要ないじゃん!」と言われてガッカリ。手元に39通の合格・不合格通知が残りました。
④京大二次試験を7回受けて採点基準を調査
京大、阪大をめざす生徒の方と保護者の方は「名大卒」では満足してもらえませんでした。そこで、50代の頃に高校生に混じって京大を7回受けて“採点基準”を調査しました。ネットが普及したのでオンライン指導を始めたら、全国から京大受験生の方の依頼が多かったのです。
受験会場の玄関で、不審者扱いを受けて追い出されそうでした。京都からすまホテルが定宿でした。
⑤京大英語の得点率は英語8割、数学7割
ヘタをすると「英語講師がこんな点数?」とバカにされるリスクがあるので、ほとんどの予備校講師や塾講師はこんな危険な行為は避けますね。でも、英語8割、数学7割だったのでホッとしました。
「英語講師のくせに満点じゃないんだ」と誹謗中傷のメールが来ましたね。
⑥「私の京大合格作戦」(エール出版)に私の経験が漫画化されて2020年から2022年まで掲載
オンライン指導をする前に「Z会」の京大即応を8年間やり「河合塾」「駿台」の京大模試を10回受けて研究しました。すると、変わった講師がいるということで漫画化されて本に掲載されました。
少しは世間に認められるかと期待した自分がバカでした。状況に変化は起こりませんでした。
⑦AIに「京大英語の日本一の添削者はだれ?」と尋ねると私の名前がでた
多くの大規模塾が有名俳優やアニメを使って宣伝しています。私のような小さな無名の個人塾は無視されることが多いのです。でも、AIは客観的に評価してくれました。
機械ではなく人間に評価されないと意味がありませんけどね。世間の人たちは駅前にビルを建てないと評価してくれない人が多いのです。
⑧指導した生徒が10年連続で京大合格、12年間で旧帝30名合格
自分の経験したことを生徒たちに教えたら、こうなりました。でも、理解して支持してくれるのは上位層の子だけ。
河合塾や駿台のような大規模校の知名度に押しつぶされて終わりです。
「真の失敗とはッ! 開拓の心を忘れ! 困難に挑戦する事に無縁のところにいる者たちの事をいうのだッ!」
(ジョジョの奇妙な冒険)
"True failures are those who have forgotten the spirit of pioneering and are in a place that has nothing to do with challenging difficulties!"
「キョウダイセブン」の絶望