後日談
作品『1学級』につきまして。
今回は改訂版の掲載で、自身にとってやっと納得したものとなりました。
この作品は相当の時間をかけて完成しましたが、推敲に何年もかかり、一度破棄して、白紙から再度組み立てていきました。
映画『バトル・ロワイアル』を鑑賞した後に直ぐ取り掛かった原稿で、書いてはみたものの、どこか納得がいかず、手直ししては数日間寝かせ、見直し、また書く。これを何度も繰り返していました。
それほどにこだわったのには理由があります。
映画のエンドロールでクラスの集合写真が流れた際に、なぜか涙が溢れました。戦わなくてもいい、殺し合わなくてもいいはずの生徒たちが、なぜに……と、考えさせられ、自身の中学時代を振り返り、重ね合わせてみました。
すると、頭の中に次々と映像が浮かび上がり、即、筆を執りました。
私はいじめも虐待も経験しましたので、主人公の孝に自分を投影し、書き上げることができました。
この物語は当然ながらフィクションで、決してあってはならないことなのですが、テーマが「虐められた側の気持ち」ということで、私にとってはリアルな出来事であります。
孝はもちろんのこと、教諭・東が一番の被虐待者なのかも、といった具合です。
因みに、女子生徒の川原がとても好みです。
という訳で、今だから話せる話をさせていただきました。
ありがとうございます。
後日談