『Tasting』
まだ君は子供だからと
言い訳じみた貴方の弱音
『Tasting』
上手く逃げ果せていた今までとは
もう違うんだから仕方ないわ
甘い蜜の罠は本気を出してしまった
許してなんてあげない
だって今まで散々待ったをされて
どんな誘いもピシャリと跳ね除ける
その厳しさに酔っていたけれど
もう子供ではなくなってしまったのよ
大人しく想っているだけなんて
子供のすることだから無理
脈打つ心臓目掛けて弓を放てば
即死に決まってるんだから
アタシの腕がいいのか
貴方が油断したからか
後で美味しく食べてあげるから
今は目を閉じて委ねればいいの
怖いことなんて何も無いわ
優しくしてあげてる内に
こっちに来た方がいいとは思うけど
苦しむのは貴方の自由だから
延命は苦痛を助長するだけ
だから一思いに、ね
苦しませたりなんかしないから
貴方の味で舌鼓を打ちたいの
「苦痛を堪能してるというのに」
『Tasting』