蜜柑・告天子・海雀
蜜柑
少し歪な其の球体は、
灯りに照り、
橙色の皮を魅せ、
香は漂ひ、
机の白色を穿つ。
告天子
深緑の麦畑は
告天子の聲に揺れ
囀りは電車を打つ
江の流れに逆らって
六尺ほどの風体で
春の番人を務む
海雀
冷たい水にぽつんと浮かび
揺り上げ揺りすゑ漂って
藍鼠の海に抱かれて
見えぬ未来に羽を振る
蜜柑・告天子・海雀
蜜柑
少し歪な其の球体は、
灯りに照り、
橙色の皮を魅せ、
香は漂ひ、
机の白色を穿つ。
告天子
深緑の麦畑は
告天子の聲に揺れ
囀りは電車を打つ
江の流れに逆らって
六尺ほどの風体で
春の番人を務む
海雀
冷たい水にぽつんと浮かび
揺り上げ揺りすゑ漂って
藍鼠の海に抱かれて
見えぬ未来に羽を振る
蜜柑・告天子・海雀