丘・烏
丘
私は其の丘の上に立つてゐた
電車がとほる 老爺がとほる
私は其の丘の上に立つてゐた
雲がとほる 雀がとほる
私は其の丘の上に立つてゐた
名前も知らぬ 丘の上に
抑々名前などあるのかだうかも
知らぬと云ふのに
其れでも私は
其の丘の上に立つてゐた
拝啓 名もないであらう彼の丘へ
貴方に此の詩を送ります
烏
美しいのに知られていないその黒色の訳は
屹度、人気者にはなりたくないからでしょう
丘・烏
丘
私は其の丘の上に立つてゐた
電車がとほる 老爺がとほる
私は其の丘の上に立つてゐた
雲がとほる 雀がとほる
私は其の丘の上に立つてゐた
名前も知らぬ 丘の上に
抑々名前などあるのかだうかも
知らぬと云ふのに
其れでも私は
其の丘の上に立つてゐた
拝啓 名もないであらう彼の丘へ
貴方に此の詩を送ります
烏
美しいのに知られていないその黒色の訳は
屹度、人気者にはなりたくないからでしょう
丘・烏