フリーズ175 エッセイ『人生哲学』

フリーズ175 エッセイ『人生哲学』

フリーズ175エッセイ『人生哲学』

エッセイ『人生哲学』


◆序論『問い』
 愛し愛され生きていく。それが定めと知って、それでも君は愛を為す?
その人生で何をしたい? 
何のために生まれたんだ?

そんな問いに答えるのは哲学か宗教ぐらいなものだ。だが、ここで私の個人的な見解を語らせていただきたい。世界哲学と名付けるには劣るものの、それを人生哲学とでも呼ぼうか。
私の人生哲学を共有させて頂きたい。そしてこのエッセイが一人でも多くの悩める兄弟姉妹を癒し、前向きにさせることができると私もうれしい。

◆愛についての最終結論
 初めに結論を述べさせていただく。
 恋愛、他愛、友愛、博愛。愛は数あれど、本当に大切な愛は次の三つである。
神愛、自己愛、運命愛。この三つ
 一つずつ解説していこうと思う。

◆恋愛や友愛は真実の愛ではない。
 あくまでも個人的な見解だが、恋愛や友愛の類は真実の愛じゃない。何を以って真実の愛とするかは、その愛によって永遠かつ永続する幸福が得られるかどうかにある。恋愛に関して言えば、どんなに仲が良くてもいずれ別れは来る。離婚、死別などだ。つまりどんなに愛し合っていても、いずれその愛は崩れ去る定めなのだ。それに人の気持ちはどんなに仲が良くとも解らない。

◇白日より抜粋。
いつだって人は鈍感だもの
わかりゃしないんだ肚の中
それでも愛し愛され
生きて行くのが定めと知って
(Daiki Tsuneta『白日』King Gnu)

友愛もそうだ。いずれ別れて、死別する。どんなに仲が良くても肚の中は解らない。それを完全な愛とは言えまい。だが、このような儚い愛だからこそ、人間たちは悩み苦しみ、そして微かな希望を以って生きていくのだろう。なぜ人間は神と違って全知全能ではないのか。考えたことがあるだろうか。それは試練を乗り越える過程でたくさんの学びや成長をするためだと私は考えている。
神は霊を創った。神は生命というプロセスと人生という試練を与えた。その中で愛を為すのが人生の目的。だが、真なる愛は神愛、自己愛、運命愛だ。

◆神愛について
 全は主。神様が世界そのもの。それ故に万物は神の一部であり子でもある。そういう世界だからだろうか。神は悪を創った。始まりは善。光しかなかった。だけど、闇がなければ光が際立たない。だから悪も生まれた。
 神を信仰せよ、というのではない。自然そのものを、その中で生きていることを大事にしてほしいんだ。生きているだけで神は愛している。神愛とは神への愛と神からの愛のこと。
世界を愛せたら、どんな試練も乗り越えられる。
神の愛を、生きている歓びを感受し、そして世界を肯定するのだ。

◆自己愛について
 先ず、ベートーヴェン作第九の歌詞より抜粋したい。

◇歓喜の歌より
自然は口づけと葡萄の木と 
死の試練を受けた友を与えてくれた
(シラー『歓喜に寄せる』)

その友とは他でもない君の体のことだろう。死の試練を受けた友、つまり君の体と君の魂は別物だ。体は地に残り、魂は死ぬ時に宇宙に還る。そして輪廻する。悟りを開き、解脱し、涅槃に至った者は、またはイエスの贖いによって罪を支払った者は、罪から離れ、煩悩の火も消えて、輪廻から脱し、天空の門であるラカン・フリーズの門へと昇っていく。ラカン・フリ―ズ、これは私の造語だよ。神とか仏とか、最後の審判だとか終末だとか、永遠だとか涅槃だとか、そういう類の全であり無のことだ。
その友は、君の体だ。他でもない君自身は君のことをよく知っている。自分以上に自分を知る人はきっといない。自分以上に自分と分かり合える人もきっといない。
 嫌われる勇気という言葉があるが、その真意はきっと「自分以上に愛するべき人はいない、だから人に嫌われても、自分を好きなら構わない」というものだろう。自分を犠牲にしてまで人を喜ばせる必要はない。だから、人に嫌われても構わない。自分が自分を好きならば。
 結局自分が自分を肯定すること。それが大切。

◆運命愛について
 いくら神愛と自己愛があっても、人生には避けがたく受け入れがたい困難や失敗、壁があるもの。それらに直面しても神愛と自己愛を失わないために運命愛という愛があると私は考える。

◇あまざらしの『たられば』より抜粋
もしも僕が生まれ変われるなら 
もう一度だけ僕をやってみる
失敗も後悔もしないように
でもそれは果たして僕なんだろうか
(秋田ひろむ『たられば』Amazarashi)

 自分の人生を愛すること。どんな運命も受け入れて肯定すること。永劫回帰の人生を最高のものにするために、他でもない自分の人生を生きること。どんな失敗も後悔も受け入れて、愛を抱く。それが人生。迷った分だけ道を知る。間違えた分だけ成長する。
 だから失敗を恐れないで。挑戦して。君が君の人生を愛するために。

◆人生哲学
 愛に生き、愛に死ぬ。永遠の愛は自己愛、神愛、運命愛。結局、僕が愛したのは僕だけでした。それの何が悪い? 君の人生君のものだ。最後に僕の好きな歌詞を二つ引用して終わりとする。

◇Lililimit vanilla ice より
 感情に素直になって
 自分で自分を愛して
 自分を愛することで
 支えに気づけるんだよ
 だから立ち上がるんだ
 守るべきなのは恋人や家族や友
 右も左も分からないが
 それは真実だと誓う
(jyumpei makino『vanilla ice claim』LILI LIMIT)

◇Eve『朝が降る』より
 一人で幸せになれないなら
 二人で幸せになれないよな
 そこに光が差し込みと影が
 色濃く貴方を映した
(Eve『朝が降る』Eve)

フリーズ175 エッセイ『人生哲学』

フリーズ175 エッセイ『人生哲学』

愛し愛され生きていく。それが定めと知って、それでも君は愛を為す? その人生で何をしたい? 何のために生まれたんだ? そんな問いに答えるのは哲学か宗教ぐらいなものだ。だが、ここで私の個人的な見解を語らせていただきたい。世界哲学と名付けるには劣るものの、それを人生哲学とでも呼ぼうか。 私の人生哲学を共有させて頂きたい。そしてこのエッセイが一人でも多くの悩める兄弟姉妹を癒し、前向きにさせることができると私もうれしい。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2025-03-27

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