欲求の深淵
僕は幼い頃よく死にたがっていた(、そして今もなお死にたがっている)
それは空腹を満たしたいというような自然な欲求だった
それはいつも不完全燃焼に終わり、不安定な心だけが残された
死にたさを満足させる方法を模索することに歳月を浪費した
人を傷つけても、己を傷つけても、それは満たされなかった
身体は精神よりずっと丈夫で、僕はその差異にいつもうんざりさせられた
ああ、僕は満足に自分を傷つけることもできないのか
死への欲求の底なしの深淵を覗き見るたびに気が遠くなる
この欲求が積極的なものなのか消極的なものなのか、もはや判別がつかない
僕はただ欲求の要請に従って動いている、欲求の奴隷だ
人を傷つけることに何とも思わなくなってしまった化物だ
誰にも理解されない欲求は日ごとに肥大し
僕はそれが破裂するのを不安がりながら期待している
化物の僕を誰も隔離しようとしない、無視を決め込む癖に
誰もが僕を除け者扱いする癖に、誰も僕を殺しに来てくれない、お前も
自分の手を汚したくはないが他人には死んで欲しいんだろ、と叫びたい衝動を抑えて
声にならない声で死への讃歌を口ずさむ
幼い頃と変わらない、僕の変わった癖だ
欲求の深淵