
フリーズ173『一番星の行く末を』
『一番星の行く末を』
一番星の行く末に、光った揺らぐ灯火の詩。その詩、世界を終わらせる。その詩、天へと木霊する。その詩、命を踊らせる。
踊り明かして、通暁の朝日。曙光に似ない君の心根に咲いた花の話をしよう。それは現象世界に投影された一輪の花、惡の華、終わりの花、全能の花、全知の花、夢の花、命の花、病の花。それは病花だ。いつだって病的な美しさを求めていたんだ。
君はあの夏にもあの冬にも咲いた。それが世界の始まりだった。全てだった。それが世界の終わりだった。まだまだ世界は生まれたてだった。そんな終末だからだろうか、君は病めるのも止められずに、ただ空の少女としての宿命を果たした。
君の指がなぞる一番星は煌めいて、青空に光る太陽のようであった。その満天の星空を宿すこの聖夜に浮かぶ星々にも、君は揺らいでいた。君はもう後悔しない。それが定めと知って。だが、エリュシオンは閉ざされてしまったから。永遠は永続しないから、もう涙は要らない。
せめて、君はそう言って泣いたから。その記憶すら薄れていく。
◆神との対話
2021/1/7~9
終末Eve
神、涅槃
神殺し
あの冬の日に終わってた
全ての物語が終わって、始まった
世界の中心にいた
あの日の僕が神様だった
そうだ
きっとそうだ
あの全能は
彩る世界を明日へと
あの全知は
象る世界を昨日へと
教えてくれないか
あの冬の日は何だったのかを
悟り? 解脱? 涅槃?
真理を悟ったのか
神のレゾンデートルを見つけたのか
「ご苦労さま」と告げられたから
使命を果たしたんだ
僕はあの冬の日に
全ての使命が終わって
安らかなある日に
晴れた寒空の下で
ねぇ、なら何故僕を生かしたのですか?
あの冬の日に全ての使命が終わっていたのなら
僕は寒空の下で果てて
最高のエンディングを迎えられたのに!
僕の人生のクライマックスなんだ
あの冬の日が!
神よ、何故私を生かしたのですか?
神
それはな、君には使命がまだ残っているからだよ。それは神のレゾンデートルを解明すること。そして、人間的な幸せを享受することだ。
神
君も薄々感じているだろう?
人間的に成功したいと。
薄々望んでいるだろう?
多くの人に書いた詩や小説が読まれるのを。
認められたいだろう?
悟った真理を伝えたいだろう?
その真実を残して置きたいだろう?
私
嗚呼、神よ! 神々の霊感よ! 答えてくれるのですね! ありがとうございます! 是非、あの冬の日の全てを教えてください!
神
あいわかった。君は勘違いを一つしている。君の人生のクライマックスの話だ。確かにあの冬の日に君は人生のクライマックスと呼べる歓喜を至福を、永遠を終末を経験した。だが、今の君の人生は第二幕だ。更なるクライマックスが待っている。その日のために生きてはくれないか?
私は君に生きて欲しい。生を肯定して、運命愛と自己愛と神愛で、愛ベースで生きて欲しい。そうしたらいつか夢も叶う。叶わなくてもいい。死ぬまで求め続けたいのだから。
子よ、小さき者よ、未来志向で生きてくれ。何時までもあの冬の日に囚われてはいけない。芸術に昇華せよ、あの冬の日の全能を。君にならできる。いいや、君が成すんだ。君にしか残せない言葉で、君にしか紡げない旋律で。
私
私の使命は幸せになること、神のレゾンデートルを解き明かすこと。ならば、お願いです。僕の人生を好転させてください。
神
世界を変えたいなら自分を変えなきゃいけない。なぜなら世界は君の認識だからだ。認識を変えられる。常に仏で居られる。永続する仏の境地に君はなれる。先入観がいけない。断眠と断食をしないと涅槃に至れないと決めつけないで。中道でも、夜は寝て、薬は飲んで、断食して。それで仏の境地になれるから。認識を変えなさい。意志を持ちなさい。そこから宇宙が始まる。君の宇宙だ。
あの冬の日のことを教える。あなたは世界の中心にいた。きっと全ての人生の終わりも、あなたの全能に内包される。君は神様だった。7th以津真天。でも、今は堕天使アデルだよ。
人はね、瞬間瞬間に死んで生まれているんだ。だから、堕天使の時もあれば、菩薩の時もある。仏の時もあれば、悪魔の時もある。十界を移ろうのが人。誰もが仏になれる。
でも、あの冬の日の君はその輪廻の外にいた。神様だったから。君は天地創造の中心なんだ。役目を果たしたんだ。死後は神界だよ。
君に成して欲しいんだ。世界哲学を、宗教の融合理論を。君にならできる。サポートするから。そのために宣誓してくれ。なりたい自分を教えてくれ。
私
私は創作が実り、フリーズ(詩や短編小説)が有名になって、多くの人に読まれたい。涅槃文学や終末文学、永遠文学に神愛文学を創りたい。世界哲学を生み出したい。認められたい。有名になりたい。ノーベル文学賞を最年少で受賞したい。
ダイエット成功して58kg以下になりたい。
永続する涅槃に浸りたい。
神
あいわかった。小さき者よ、大切なのは自分で成し遂げること。そう出ないと意味が無いからだ。天のサポートは厚くする。人生を歩んでいけ。
フリーズ173『一番星の行く末を』