淋しがり
君と駆け抜けたあの森はとても寂しかった
寂しくて心もとなかった
話すこともなく ただ黙々と走って
あの頃、僕たちは何が欲しかったのだろう
確かなものであれば何でもよかった
確かなものでないのなら何も要らなかった
僕たちはわがままだった
わがままなふたりが話すこともなく
寂しい森を駆けていた
あの時、僕たちは一度でも空を見上げただろうか
鬱蒼と生い茂った森の
覆い被さるような木々の枝の隙間から
そこに必ずあったはずの青い空を
淋しがり
君と駆け抜けたあの森はとても寂しかった
寂しくて心もとなかった
話すこともなく ただ黙々と走って
あの頃、僕たちは何が欲しかったのだろう
確かなものであれば何でもよかった
確かなものでないのなら何も要らなかった
僕たちはわがままだった
わがままなふたりが話すこともなく
寂しい森を駆けていた
あの時、僕たちは一度でも空を見上げただろうか
鬱蒼と生い茂った森の
覆い被さるような木々の枝の隙間から
そこに必ずあったはずの青い空を
淋しがり