ひらめいた曲 51〜60

ひらめいた曲 51〜60

51 武満徹と石川セリ

【お題】 あの夏に戻れたなら

を考えていたら、ある歌が流れて来た。

『あの夏の光と影はどこへいってしまったの〜』

 石川セリの『八月の濡れた砂』
 作詞 吉岡オサム
 作曲 むつひろし
https://youtu.be/jtE9Q28wTjM

 映画の主題歌だったのですね。観ていませんが。すごい内容で、亡くなった沖雅也が出演する予定だったとか。

 

 石川セリは井上陽水の奥さん。詳しく知らなかったのだが、反戦歌『死んだ男の残したものは』を、調べた時に興味をもった。


『死んだ男の残したものは』の作曲者は武満徹。
 ずっと《世界の武満》の音楽を聴かなきゃ、と思っていたけど……馴染めなかった。
『死んだ男の……』は頭の中で鳴っている。
『色褪せない音楽』で反戦歌を投稿したのは2022年。まだ戦争は終わらない。


 ︎
『死んだ男の残したものは』は、谷川俊太郎の作詞、武満徹の作曲による歌。ベトナム戦争のさなかの1965年、「ベトナムの平和を願う市民の集会」のためにつくられ、友竹正則によって披露された日本の反戦歌の1つである。

 谷川に作曲を依頼された武満は1日で曲を完成させた。

 倍賞千恵子、沢知恵、鮫島有美子、林美智子、ドミニク・ヴィス、石川セリ、高石友也、小室等、カルメン・マキ、岡村喬生、やもり(森山良子と矢野顕子)、夏木マリ、大竹しのぶ、藤木大地のように、ポピュラーからクラシックの歌手まで広く歌われている。
 後に、林光がピアノつきの混声合唱曲に編曲。その後、作曲者の武満自身も1984年に無伴奏の合唱曲に編曲した。これら合唱編曲も合唱団のレパートリーとして重要なものとなっている。

 6節の有節歌曲である。各節で、死んだ人たちや歴史の「残したもの」が2つずつ列挙されるが、その2つ以外に残したもの、あるいは残っているものは何もない、という内容の歌である。


死んだ男の残したものは
作詞:谷川 俊太郎
作曲:武満 徹
https://youtu.be/9o17ulcB7lg

死んだ男の残したものは
ひとりの妻とひとりの子ども
ーーーー


 石川セリが、武満徹の作曲した歌を歌っている。
『翼・武満徹ポップ・ソングス~石川セリ』のライナーには
「以前、偶々、石川セリの昔のアルバムを聴いて、自分が少しずつ、機にふれて書き溜めて来た小さな歌を、彼女にうたってもらって、なにか楽しいアルバムをつくってみたいな、と空想したことがあった。」
とある。
 

 1995年に10年ぶりのアルバムとして現代音楽の作曲家武満徹が、最晩年に手がけたポップソングのCDを発表し、純音楽とは全く異なるもう一つの武満徹の世界を紹介した。


『三月のうた』は
金八先生第5シリーズで、兼末健次郎が警察に逮捕・連行されていく場面でAmazing Graceの後に流れた曲。
 YouTubeでは、珠玉のメロディー、健次郎を思い出す……等コメントがたくさん。


三月のうた
https://youtu.be/-zNJQfB1xNg


 武満徹は『燃える秋』も作曲していたんですね。真矢響子主演の映画の主題曲。
 純音楽よりこちらの印税が一番良かったそう。

燃える秋 ハイ・ファイ・セット
https://youtu.be/o_LsAssd0KY

52 時代劇にフラメンコギター

ジプシー・キングスの『インスピレーション』

 ある方の作品を読んだらこの曲が出てきました。

『鬼平犯科帳』のエンディングのギター曲です。連れ合いがよく観ていました。
 ラストの哀愁のあるギター曲にはずっと惹かれていました。

 なぜ日本の時代劇にフランスのフラメンコギター曲が?

 作者の池波正太郎がラテンのギターが好きだったのがきっかけという。

鬼平犯科帳エンディング
ジプシー・キングス インスピレーション
https://youtu.be/1imr-beJCI8


 ジプシー・キングス(Gipsy Kings)は、フランス出身のフラメンコ・ギター・バンド。フラメンコに南仏系ラテン音楽の要素が入ったルンバ・フラメンカを基盤に、ポップスやロック、クロスオーバーも取り入れた演奏を得意とする。
 アフリカやラテンアメリカ勢と並び、1980年代以降のワールドミュージックのジャンルを担ったグループのひとつとされる。

 ジプシーは、様々な地域や団体を渡り歩く者を比喩する言葉ともなっている。元々は、「エジプトからやって来た人」という意味の「エジプシャン」の頭音が消失した単語で、 現代の日本においては、差別用語扱いで、放送禁止用語と見做されている。
「ジプシー・キングス」の曲が流れる場合、そのバンド名はテロップで出る。

Rumba "Inspiration" (Gypsy King's) guitar: Ivan Dorzhiev, dance: Anastasia Bakhtiyari
https://youtu.be/d8pKiIz0O64

53 4分間のピアニスト

【お題】 みんなにおすすめしたい映画3選

 曲で選んでみました。
 まだ、レンタルビデオを利用していた頃、衝撃を受けたドイツ映画
『4分間のピアニスト』

最後の4分間の演奏を観たくて聴きたくて何度も借りてきた。
 YouTubeで検索すると、映画の予告も、4分間の演奏もある。
 ほんと、便利で嬉しい。

【4分間のピアニスト】

監督 クリス・クラウス
主演 モニカ・ブライプトロイ、ハンナー・ヘルツシュプルング
2006年のドイツ映画。

 獄中の天才ピアニストと、ピアノ教師の魂のぶつかり合いを描いた映画。ドイツ・アカデミー賞では8部門でノミネートされた。

 ピアノ教師のクルーガーは実在する人間。 
 監督クリス・クラウスが脚本執筆の参考にするため、気になる人間についての情報を収集していた際に、刑務所でピアノを教えるクリューガーの写真を見つけ、そこから構想を練ったのだという。

 ハンナーは1200人のオーディションから選ばれた。ピアノは触ったことがなかったといい、撮影前6ヶ月で特訓した。

 80歳のピアノ教師トラウデ・クリューガーは、女性刑務所内で、殺人罪の判決を受けた21歳のジェニーと出会う。
 ジェニーは天才ピアニストと騒がれた過去があったが、道を踏み外し、刑務所内でもたびたび暴力を振るう問題児となっていた。しかしジェニーの才能を見たトラウデは、所長に頼み込んでジェニーとの特別レッスンを始めた。

 途中はよく覚えていない。とにかくラストの演奏だけ観たくて、何度もビデオを借りてきた。
『4分間のピアニスト』のラスト、実際に演奏しているのは日本人だそうです。

 すごいです。ピアノは楽器。鍵盤だけでなく……やってみたい。弾けないけど。

 ピアノに対する冒涜だ、という意見も少数。

 曲はシューマンのピアノ協奏曲。

『4分間のピアニスト』のラスト
https://youtu.be/vegR1EzjLvM

54 ホラー映画のミニマル・ミュージック

【お題】 みんなにおすすめしたい映画3選

 曲で選んでみました 2

【エクソシスト】
  
 映画『エクソシスト』の音楽としても有名な『チューブラー・ベルズ』 (Tubular Bells)は、マイク・オールドフィールドが1973年に発表したソロ・アルバム。

 ジャンル プログレッシブ・ロック 時間 48分57秒 (オリジナル盤)
 チャート最高順位 1位 (イギリス)
「パート1」の冒頭が、1973年12月公開のアメリカ映画『エクソシスト』のテーマ曲として使用され、ワーナーから『エクソシスト』のテーマ チューブラー・ベルズとしてシングル発売された。

 ただし、版権の問題で、オールドフィールドが演奏しているオリジナルバージョンではなく、別途、録音された別アレンジのものであり、オールドフィールドはその録音には一切の関わりを持っていない。

 オールドフィールド自身は、『エクソシスト』のおかげで『チューブラー・ベルズ』がアメリカで大ヒットしたことには感謝しているが、自分の曲を編集されたことに対しては不快に思っていたという。

『チューブラ・ベルズ』はプログレッシブ・ロックの名盤だが、音はミニマルミュージックそのものだ。
 ミニマル・ミュージックは、音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽。
 現代音楽のムーブメントのひとつ。1960年代から盛んになった。

 クラシック音楽を愛好していると、興味はあるけどなかなか飛び込めない「現代音楽」
 その一種であるミニマルミュージックとはどういった音楽を指すのだろうか?

 簡潔に述べると「短い音素材を、繰り返して作り上げる音楽」といえる。
 重要なキーワードは、短い (小さい=Minimal)」と繰り返し。
 一般的にクラシック音楽は第1主題やモティーフといったメロディの単位があり、それらがソナタ形式や変奏曲形式など大きな作りを構成している。
 作曲者によってアプローチが違い、一括りに「繰り返しの音楽」と言い切れない多様性があるのが大きな魅力だ。
 また「小さな」メロディを用いるという特性から、非常にメロディックで調性的な音楽が多く、現代音楽が苦手だという人でも聴きやすい音楽が多いというのも魅力のひとつかもしれない。
 日本では久石譲や坂本龍一などもミニマルミュージックの作曲を行なっている。
 さらにクラシック、現代音楽の世界から離れてロックやポップスの世界にもこの手法は浸透していく。


エクソシスト テーマ曲
閲覧注意!
https://youtu.be/XRtuxMkLyUw

こちらは曲だけです。
https://youtu.be/mpwDu9xX93M

55 ホラー映画のミニマル・ミュージック 2

【お題】 みんなにおすすめしたい映画3選

 曲で選んでみました 3

 ホラーを映画館で観たくはなかったが、デビット・ヘミングスが主演なので、友人に一緒に行ってもらった。

 YouTubeを観ると、映画の映像はあまりないのに、この映画の解説はとても多い。もっと評価されるべきだ、芸術だと。
 でも、
「約束です! 決してひとりでは観ないでください」

『サスペリアPART2』 (原題:Profondo Rosso、英題:Deep Red)は、1975年公開のイタリアのダリオ・アルジェント監督によるミステリーである。
 邦題は日本独自のもので、『サスペリア』の続編ではない。また本作は『サスペリア』 (1977年)より前に製作されたが、日本では公開が『サスペリア』よりあとになった。
 邦題がこのようになったのは、同じアルジェント監督作であり、日本でヒットした『サスペリア』に便乗した興行的事情のためである。

 本作のストーリーの鍵となる視覚トリック (画面に真犯人が映し出されているにもかかわらず、それとわからない)は高く評価されており「映画秘宝EX最強ミステリ映画決定戦」での「ミステリ映画オールタイム・ベスト10」でも第1位に選出された。
 音楽はのちにアルジェント作品の常連となるゴブリンが初めて手掛ける。日本公開版ではピアノの連弾シーンやより詳細な人間関係描写などがカットされていたが、のちに完全版が公開された。

 ホラー映画のサントラといえば『エクソシスト』に使われたマイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』が有名だが、このテーマも決してひけをとらない。ホラー映画史上に残る名曲。

 基本的にはロックだが、モーグ・シンセサイザーなどの電子楽器に加えて、タブラやブズーキなどのエスニックな楽器、恐ろし気な声やSEを駆使し、ミニマルなフレーズを連打するなど、とにかくアイデアが豊富に詰め込まれている。ザ・プログレッシブ・ロック!

 演奏力に秀でたバンドが映画『サスペリア』というテーマを与えられて創作した作品。当時絶頂にあったプログレッシブ・ロックの作品と肩を並べてもまったく遜色がない。イタリアでは前作ほどのヒットになっていないのがまったく解せない大傑作。


サスペリア2
https://youtu.be/HYKvxWkAM3I

https://ameblo.jp/memeren3/entry-12855766156.html

56 知る人ぞ知る【欲望】とヤードバーズ

 おすすめの映画がまだまだあります。

 当時名画座で2本立てで300円だった。目当ては『ベニスに死す』だったが、『欲望』のデヴィッド・ヘミングスはきれいだった。

 内容は?? だったが。

 詳しいことがわかったのは、インターネットが我が家に来てから。

【欲望】

 もう60年前、ミケランジェロ・アントニオーニ監督が『欲望』 (1966)を発表したとき、観客はその不条理な世界を大いに楽しみ、その謎について、ああでもないこうでもないと議論を戦わせた。 (シネマトゥデイより)

 1960年代中盤のロンドンを舞台に、人気カメラマンの主人公が撮った、ある写真にまつわる奇妙な出来事を描く。
「スウィンギング・ロンドン」と言われた、当時のイギリスの若者のムーブメントを織り交ぜつつ、サスペンスかつ不条理な独特の世界観となっている。1967年のカンヌ国際映画祭にてパルム・ドールを受賞。


欲望
https://youtu.be/TmuwB03NjHM


 音楽はハービー・ハンコック。監督のアントニオーニは当初、BGM無しで映画を作ろうとしたが、ロケ地のロンドンで聴いたハンコックのジャズを気に入り採用したという。
 この映画でハンコックは、ジャズ以外にもポップ・ミュージック指向の強い楽曲も披露している。

 ゲストとして、ヤードバーズがライブハウスのシーンで出演した。ギタリストのジェフ・ベックとジミー・ペイジが、ツイン・リードとして同バンドに参加していた時代の貴重な映像としても知られる。
 当初はザ・フーに出演が依頼されたが、監督の、ギターを壊して欲しいという要望に、当時このパフォーマンスばかりが一人歩きしていることにうんざりしていたリーダーでギタリストのピート・タウンゼントが断ったという。

 完成した映画では、監督の要望通りベックがギターを壊す演技をしている。
 もっともベックはタウンゼントとは異なり、通常、ステージでギターを壊すようなことはしなかった。だがこの映画の出演を機に、一時期ヤードバーズのライブでギターや機材壊しを盛んに行っていたという。

 ロック・ファンには有名すぎる映画。でも……意味不明……
 
 特にラストは。映画評論家ポーリン・ケイルも「わからない!」と投げ出した。

デビット・ヘミングス

 1954年にデビューしたものの、B級作品への出演が続く。1966年、ミケランジェロ・アントニオーニの『欲望』に主演してブレイクした。
 1973年には監督作品『別れのクリスマス』でベルリン国際映画祭の監督賞を受賞した。2003年、ルーマニアで映画『エヴァンジェリスタ』の撮影中に心臓発作に見舞われ急死した。 


デヴィッド・ヘミングス
https://youtu.be/Wp9QLcPAdPo

57 帰りたい

【お題】 夢の続きがみたくて
で、浮かんできた曲。

 汽車から降りたら小さな駅で
 迎えてくれるパパとママ
 手を振りながら呼ぶのは
 あの子の姿さ
 思い出の……

思い出のグリーングラス みんなのうた
https://youtu.be/qp2wQ3hgknY

 NHKの『みんなのうた』でも流れていました。森山良子、山形百恵、天地真理も歌っています。
「どんでん返し」はありません。

 目が覚めたら
 
 オレは夢をみていたんだ。
 冷たい監獄の中で……

 中学のときに買った尾崎紀世彦のアルバム。セリフ入りで…‥衝撃でした。

思い出のグリーングラス 尾崎紀世彦
https://youtu.be/f67CR5AdOaM

 夢の続きがみたくて
 目をつぶったけど

 帰れたのは遺体になってからだった。

 うろ覚えの『思い出のグリーングラス』


 これは刑の執行を翌朝にひかえた死刑囚を描いた歌。死刑囚が人生の終わりに冷たい独房の中で見た、ひとときの夢。

 この曲は1965年にオリジナルが録音され、全米チャートで4位になって以来、年代を超えてたくさんの歌手に歌われている。
 最も有名なのは1966年のトム・ジョーンズによるもので、世界No.1を記録した。
 日本で「どんでん返し」の部分がカットされたのは、歌謡曲が犯罪とか囚人に関する歌をよしとしないことや、囚人という存在がアメリカほど身近ではなかったから。
https://ameblo.jp/gogatsunopoppy/entry-12851982027.html 

思い出のグリーングラス トム・ジョーンズ
https://youtu.be/WNiBoJbPP3A

58 シンドラーのリスト

【お題】 みんなにおすすめしたい映画3選

 曲で選びました。3選では収まりません。まだまだあります。

【シンドラーのリスト】

 スティーヴン・スピルバーグ監督による1993年のアメリカ映画。

 第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺 (ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を自身が経営する軍需工場に必要な生産力だという名目で収容所送りを阻止し、その命を救った実話を描く。
 ホロコーストに関する映画の代表的作品として知られる。

 監督候補にはビリー・ワイルダー、マーティン・スコセッシ、ロマン・ポランスキーなどが挙がっていた。
 結局ユニバーサル側が提示した
「『ジュラシック・パーク』の監督もやる」
という条件を受け入れ、スピルバーグが監督となった。
 1982年に原作の映画化権を手に入れたスピルバーグは、その後10年近く構想を練り企画を温めた後、この映画の制作に着手したという。
(スピルバーグ自身もユダヤ系アメリカ人である)

 なお、スピルバーグは
「血に染まった金は貰えない」
として、監督料の受け取りを拒否している。

 ラストシーンを除けば、ほぼ全編に渡りモノクロ作品である。これはスティーヴン・スピルバーグ監督の
「戦争を記録したフィルムはモノクロだからその方が説得力があるだろう」
という考えによるものである。
 ただし、パートカラーが採用され、赤い服の女の子、蝋燭の赤い炎などが登場する。

『ジュラシック・パーク』の制作費6300万ドルに対し、本作は2500万ドルと潤沢とは言い難い額であった。小道具や古着が現地調達され出演料の高いスターは起用されず、出演者の多くも現地でキャスティングされた。
 撮影カメラもパナビジョンに比べレンタル料の安いアリフレックスが使われ、基本的に撮り直しをしない方針で進められたが、完成版は3時間15分とスピルバーグ監督作品では最長の尺となった。

 音楽担当のジョン・ウィリアムズは、フィルムを観て自分には荷が重すぎると感じ、スピルバーグに、
「この作品には自分よりもっと適任の作曲者がいると思う」
と進言したが
「知ってますよ、でもその人たちはみんなすでに故人なんです」
と返された。
 彼はこの作品でアカデミー作曲賞、英国アカデミー賞作曲賞を受賞した。

 第66回アカデミー賞では12部門にノミネート、そのうち作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、編集賞、美術賞、作曲賞の7部門で受賞した。

 メインテーマなどの主要なヴァイオリンソロは、ユダヤ人であり、20世紀における最も偉大なヴァイオリニストの一人と評価されるイツァーク・パールマンが演奏した。


映画『シンドラーのリスト』一つの生命を救う者が世界を救える
https://youtu.be/1uothczT8G4

ヴァイオリン イツァーク・パールマン
https://youtu.be/cLgJQ8Zj3AA

59 韓信と戦メリ

 今、某サイトで中国の歴史小説『韓信』を読んでいる。大作だ。1話が長い。38話40万字弱。
『韓信』といえば、『韓信の股くぐり』というのがあった。
『ひらめいた曲』5話の『四面楚歌』のラストに映るのが韓信か? ずっと劉邦だと思っていたけど。
 映画『鴻門の会』では劉邦に粛清される。

 検索していたら『戦場のメリークリスマス』の曲でびっくり。
 このYouTuberさんは中国の方?
 YouTubeに使われる音楽の著作権を調べてみたけど、よくわからない。
 でも、韓信のドラマに合っている?
 この長いドラマを観てみたい。

 韓 信(かん しん)は、中国秦末から前漢初期にかけての武将。劉邦の元で数々の戦いに勝利し、劉邦の覇権を決定付けた。張良・蕭何と共に漢の三傑の一人。

劉邦と韓信
https://youtu.be/B8zT9pV262U


 個々の戦の能力という意味で、項羽は飛び抜けた存在だった。劉邦は項羽を倒した勝因について、次のように述べた。
帷幄(ちょうあく)のなかに(はかりごと)をめぐらし、千里の外に勝利を決するという点では、わしは張良(ちょうりょう)にかなわない。
 内政の充実、民生の安定、軍糧の調達、補給路の確保ということでは、わしは蕭何(しょうか)にはかなわない。
 100万もの大軍を自在に指揮して、勝利をおさめるという点では、わしは韓信(かんしん)にはかなわない。
 この3人はいずれも傑物といっていい。わしは、その傑物を使こなすことができた。これこそわしが天下を取った理由だ。項羽には、范増(はんぞう)という傑物がいたが、かれはこの一人すら使いこなせなかった。これが、わしの餌食になった理由だ」(PRESIDENT Onlineより)

 紀元前202年、項羽を制し天下統一を成し遂げた劉邦は、漢王朝を建国し初代皇帝(高祖)に即位した。
 しかし世は真の平和を得たわけではなく、漢の周辺では相変わらず戦が続いていた。
 高祖は自らの築いた王朝が無事に皇統に継承されるかを考慮し、反対勢力となり得る可能性のある韓信ら功臣の諸侯王を粛清、「劉氏にあらざる者は王足るべからず」という体制を構築した。
 2代目恵帝自身は性格が脆弱であったと伝わり、政治の実権を握ったのは生母で高祖の妻呂皇后であった。
 呂后は高祖が生前に恵帝に代わって太子に立てようとしていた劉如意 戚夫人の子供を毒殺、更にその母の戚夫人を人間豚と呼ばれるほどの残虐な刑で殺害、恵帝は母の残忍さにショックを受け酒色に溺れ、若くして崩御してしまう。

 映画『鴻門の会』のラスト。

「だが知る由もない。我が妻が息子たちを殺したことを。
 さらに知る由もない。400年後、我が帝国が地上から消え失せることを」

60 悲しい話

 某サイトの毎日のお題を考えています。難しくて今日はパス! と思うのです。

【お題】 インターンでやってきた宇宙人

 ずっと考えていると、なにかしら思い浮かんでくるものです。


 記録では、インターンとして地球にやってきたことになっているが、
 実際は……
 
 親元から引き離されて、A星から地球へ、奴隷として連れて来られた子どもたちがいた。

 過酷な労働と劣悪な生活環境に晒され、宇宙から来た子どもたちは、幾度も生死の境をさまよい続けた。

 彼らは栄養状態も悪く、痩せこけた体に鞭打ってひたすら労働を続けた。

 もう2度と生きて母親には会えないという過酷な運命を改めて顧みながら、その境遇が時々、
『母のない子のように』
感じられると嘆き悲しむ宇宙人労働者たち。

 彼らの作った歌がある。

 歌詞には、
「A long ways from home」、
 すなわち
「故郷A星から遠く離れて」
とあるが、この「home」が意味する所は決して現実世界の生まれ故郷の意味だけではなく、

 彼らにとって、唯一の心の支えでもある主の御許、人間界での苦役を終えて、魂が帰る安息の地を意味しているようにも思われる。

 ついに、
「くたばる直前 (I feel like I'm almos' gone)」までに至れば、

 死ぬほど苦しんだ過酷な運命も、
「もうすぐ終わりだ (Soon-Ah Will Be Done)」となるのだろうか。


『時には母のない子のように』は、1969年2月21日に発売された、カルメン・マキのデビュー盤シングル・レコードである。
作詞:寺山修司 作曲:田中未知
チャート最高順位
1969年度年間9位 (オリコン)

 寺山修司が主宰する劇団「天井桟敷」に新人女優として入団したカルメン・マキのデビュー曲として企画され、リリースされた。
 作詞の寺山は、本作を作るに際してゴスペルソングとして有名な、
『Sometimes I feel like a motherless child
(ときどき、わたしは母親のいない子のような気持ちがする)』
から発想を得たとされている。


時には母のない子のように カンメン・マキ
https://youtu.be/lTGFIUDOVPs

Sometimes I Feel Like a Motherless Child-Paul Robeson
https://youtu.be/KiJx1Hbn_KM

ひらめいた曲 51〜60

ひらめいた曲 51〜60

  • 随筆・エッセイ
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-09-14

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著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 51 武満徹と石川セリ
  2. 52 時代劇にフラメンコギター
  3. 53 4分間のピアニスト
  4. 54 ホラー映画のミニマル・ミュージック
  5. 55 ホラー映画のミニマル・ミュージック 2
  6. 56 知る人ぞ知る【欲望】とヤードバーズ
  7. 57 帰りたい
  8. 58 シンドラーのリスト
  9. 59 韓信と戦メリ
  10. 60 悲しい話