『さよならバイバイ』

虫の声が変わって
夏が終わったと知る


『さよならバイバイ』


市営地下鉄の端の駅は
地下ではないから
夏は暑くて嫌だなって
汗を拭いながら

君の小言も何だか
最近は大人だね
子供じゃなくなるのって
何歳からなんだろう

卒業したら離れ離れ
判ってるつもりでも
いざ近づくと怖いの
またあの子の所に戻りそうで

あの子って本当に
嫌になるくらい邪魔だった
排除できたと思ったのに
また元の木阿弥

文化祭がアタシの
人生の頂点だとすれば
その後は落ちてくだけ
君への気持ちも全部
ただ落ちてく

今から落下と
知っていて平気な顔なんて
できるわけないのにね
お願いだから見捨てないで

君の心の端にでも
ちょこんと居座ることは
可能ですか?
お願いだから



「呆気なく手を振られてお終い」

『さよならバイバイ』

『さよならバイバイ』

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2024-09-02

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